8号はつくづく出来たハムスターだった。
最初からトイレは完璧。糞も健康的。
放し飼いのエリアの汚れ防止の段ボールは
最後まで染み一つ無かった。

糞も巣箱の外にポイ。ケージが臭いこともない。
部屋に放しても先達より遥かに汚れない。
温厚で社交的。
ケージの掃除をしても、
間違ってヒゲを引っ張っても怒らない、
手の上で噛まずにペロペロする
明るくても外に出てくるので
飼い主との親密度アップもお手のもの。

乾燥カボチャの種は飼い主とハムスター、
同じ体勢で床にしゃがみこんで仕込み。

最近作った食べやすいように切り込み入れたり
剥き身にしたもの、まだ沢山残っている。
体重減少と臭腺詰まりで病院へ。
ひと月程して問題無いかと思われた
体重減少から少しずつ腹部の不調が顕著になり、
飼い主も予後を察したのでしょう。
ですがいつものように飼い主をお迎えし
お部屋へ出れば膝の上へまっしぐらに登り、
沢山オヤツを頂きます。

制限など有りません。

誕生日でもないのにカボチャとスタミノンの
スペシャルペーストも頂きました。

膝の上で体の不調による苛立ちをガリガリして訴えました、少し動いただけで息切れしてしまいますが、何度でも。最後はいつも飼い主が根負けしてケージに戻されてしまいます。
その数日後。
飼い主の外出中にケージの中で倒れ、
もう動けなくなり意識も遠くなって暫く。
飼い主は間に合いました。
―――――――
役目を終えた体です。
飼い主の見守る中で静かに看取られ
まるで眠っているかのようです。
私は病の体から解放され、
体は私から解放され
土に還りまた別の命になります。
自然とは完璧にして素晴らしい。
穏やかさと風格溢れるイケジジイとなれなかったのは残念ですが、私は自由に生きました。
今が良ければそれが幸せ、

終わり良ければ尚幸せ。
ご機嫌善う。











