大阪伊丹空港 B747イベント 飛来。ブログ 第2夜。 | Producerのブログ

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趣味からの展望、そして野望、そして伝説へ。



(前回までのあらすじ)

暖めた、人の「ツクネおにぎり」を

ニヤツキながら喰うのであった。


         前回のブログは→こちら



(本編)

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2014年 1月12日

伊丹スカイパーク  南側駐車場 入り口 付近

トンネル内

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我々は駐車場開門を待つべく

車内で息を潜めていた。



仲間の1人が、

「寒い・・・寒いぞ・・・」と言い出し

車のエアコンの温度を上げる。




「これ、あれなんじゃないか?

 ここ、古墳を、くり抜いて作ったトンネルだから、

 なんか出るんじゃねぇか?」


そう僕は答え、

そっと、ルームミラーで後部座席をみると・・・






怖い話が、めっぽう苦手な仲間が

口へと運ぶ、

おにぎりを止め




「アカン・・・ アカン!! そういうの、アカン!!」



と、首を横に振りながら

あたりを見渡す。







しばらく時間が経過する。





すると、今度は、僕に異変が現れた。


「頭いてぇー・・・

 なんか、馬から落馬するほど、頭痛が痛いぞぉ・・・。」



そう僕がもらすと。


仲間のひとりも、

「あぁー、なんか、うっすら、あたま痛いし、、、息苦しいな・・・。」




後部座席に座っていた友人は

ペットボトルを口にしたまま

さらに激しく周りを見渡す。







そして、ふと、僕が、とあることに気付く。




車を「内循環モード」にしていなかったのだ。




内循環モードにしておかないと、

外気が車内に取り込まれる。



そう、長時間、エンジンをかけた車が

これだけ列をなし、

トンネル内にいれば

排ガスはたまり

エアコンの空気と共に

冷気と排ガスが車内を充満させる。




やばい・・・このことが気づかれたら、

この車の所有者である僕に

こいつら、

ここぞとばかり、

矛先を向けてくるぞ。



ダチョウ倶楽部並みに

「殺す気かぁーー!!」などと

騒ぎ出すに違いない。






緊張が走る。





そこで、僕は、



「しかし、まぁ~なんですなぁ~~」

と、桂小枝ばりの

よそよそしい会話をしつつ

こっそりと、

内循環ボタンを押す。





すると、仲間が僕に

「今、何、押した?」






バレてる!!!!




その時である・・・・・!!!





まるで、ナウシカに出てくるオームの群れが

次々と目を

赤い攻撃色に変えて行くかのように


前方にずらりと並んでいた車の

ブレーキランプが、

遠くから順に、赤く点き始めたのである。




「王蟲(オーム)が怒っておる!!!」


「6時だ!!!!駐車場の開門だぁあああ!!!!」


「だから、俺のツクネおにぎり、何処だよっ!!!」


おのおのが、叫び出す。





徐々に動き出す車の群れ。



我々の車もゆっくりと前進する。




しかし、そんな中

前方に動かない車がいる。




駐車場の開門を待っている間に

深い眠りに、ついてしまったのであろう。



次々にその車は、後続車に抜かれて行く。



我々も、断腸の思いで、その車を抜くことにした。



その車の横を通りすぎる瞬間、


シートを倒し、スヤスヤと眠りにつくドライバーの寝顔に



「あとは、俺達に任せろ!!」



と、心で語りかけ、



我々は

真顔で

敬礼をしつつ、



その車の横を

ゆっくりと


( カメラ割り的には、悲しいピアノの曲で、

  スローモーションで移動しつつ、 

 敬礼 → 寝顔 → 敬礼(顔アップ)→

  引きで寝顔越しの敬礼 → 上から車全体 → 敬礼 )



気づかれないように

抜いて行くのであった。




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【6時05分】

我々は伊丹スカイパーク 南側駐車場のゲートを通過し

係員さんの誘導に従い

無事、駐車完了。




車内は安堵に包まれる。





「どうする?まだB747が来るまで1時間以上あるぞぉ」

「外、 寒いしなぁ。。。。」

「車の中で、ゆっくりしとく?」



と、会話をしながら

他の車の状況を見回すと、




他の車は駐車するやいなや

次々に人々は車から降り

一斉にカメラ、三脚、脚立などを取り出し

装備を整え、

武装を進め

足早に各自の撮影ポイントへ向かっていく。




そんな光景を目の当たりにした

「長いものにはしっかり巻かれる」我々。



先ほどまでの会話が無かったかのように

無言で車を降り、

早々とカメラを取り出し

武装を開始。




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冬独特の、凛とした冷たい空気が張り詰める。

しかし、その空気は

さっきまでの車内と違い

新鮮さを運んでくれる。



見上げると、空は、まだ暗く、

星々が見える。


晴れていることが分かる。



次に、目を、近くの煙突に移す。


煙は、まっすぐと立ち登り、

風がないことがわかる。



白い息を吐きながら

今日、この日のために

ネットで海外から取り寄せた(←ここポイント)

ジャケットを、バッ!!と纏う。



バッグから取り出したカメラを、

ちょい斜め上を見ながら、肩にかけ


まだ、暗いにも関わらず

Producerの象徴であるグラサンをゆっくりとかける。




そして、一歩一歩、大地を踏みしめるように、

駐車場から公園の高台へと

歩みながら、

こう思うのであった。




「 天候・風・服装・カメラ・威圧 」




・・・完璧だ!!





この戦・・・・


勝てる!!!!




そう、自負し

空港と公園の全貌が見える高台に立ち


これから長時間行われる、

戦の舞台である戦場を確認する。



眼下には、ゆらゆらと煌めく、

灯りの燈った滑走路が広がる。



朝1ということもあり、

空気も澄んでおり、滑走路の輝きは一段と美しく

思わず微笑みすら浮かべてしまう。



そして、視線を公園内へと移し

周りを見渡す。






すると、そこには・・・・








ものすごい敵兵の数!!!


(※ 敵兵 = 他の撮影者の皆さん)





人、人、人、人、人、人、人、人、人、∧、人、

人、人、人、入、人、人、∧、人、λ、人、人

人、人、hito、人、人、人、人、へ、人、大、人(←左から3番目は外人)



あまりの、うっとおしい人の数に

朝の6時と夕方の6時を錯覚してしまうほどだ。




老若男女問わず、

各々にカメラを携え、


各自、思い思いの場所に

ずらり、陣構えを行っている。





ある意味、荘厳である。


また、それと同時に

キャノンの儲かりっぷりが伺える。




しかし、この混沌とした風景に


この「祭」への熱い想い


そして、B747という航空機が

これだけ大勢の人に

愛され、特別視されている機体かが分かる瞬間でもあった。



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「兵を一箇所に集めてはならぬ」


そんな兵法に準じ、

我々も離散し、

各自、陣を構え、


備えを改める。




朝日をバックに

舞い降りる寸前のB747を

僕は構図として描き


公園 南側へと進軍。




そして

世間ではリア充と呼ばれている

カップルの間に

威圧的な服装と

暗闇でのグラサン姿で

偶然、割って入るかのように

陣を築いた。




「よし。ここだ。」


王将で注文するときは優柔不断だが

この時ばかりの決断は早かった。




うっすらと夜が明けてきた。



おもむろに、スマートフォンを取り出し

自作の空港インフォメーションから伊丹空港を見る

(※↑ このプログラムについて知りたい?
ったくしょーがねぇーな♪いつかブログ書くよ♪)


画面が「空美モード」だったため、

慌てて「ナイトモード」に設定。



伊丹空港の日の出時刻は7時04分。


まもなく日が昇る。

風向きは、先ほどの煙突の煙通り、

VRB(※ほぼ無風って意味)であった。



そして、1番機の787の情報も入る。


「なるほど、、こいつで、とりあえず設定を試すか」と、

意気込む。



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空は、漆黒から

うすい蒼へとかわり

そして

水色とピンクとオレンジを混ぜたような

なんとも言い表せない色合いに

刻々と表情を変え

あたりを明るく照らし出す。




しっかりと空港周辺の

景色が見えてきた。




僕は望遠レンズで周囲を見渡す。




まずは、

滑走路を挟んで

対面にある

空港ターミナルに目を向けた。


伊丹発、東京行きのB777が

プッシュバックされる姿みえる。



そして、視線を

空港ターミナル展望デッキへと移した。





すると、そこには驚愕の風景があった。





それは・・・



デッキからこぼれ落ちんばかりの

人の数。




空港デッキは公園と違い

ひな壇になっていないため

デッキの1辺にひしめき合う様に

人が並んでいた。



ちょっとしたゾンビ映画のワンシーンだ。



公園側に陣を構えたことに

正解を確信するとともに





「危ない とこやぁーーー!!!!」


と、思わず関西弁が漏れだす。





続いて、

滑走路の端にある

伊丹空港名物の千里川方面を

覗くと




これまた、ものすごい人の数である。



脚立に乗った輩も沢山見受けられ

自分のいる公園側と比較すると



「一触即発」感を感じる。




これで、B747が14Rに着陸してきたら

(※↑ 千里川じゃない方向から着陸してきたらという意味)




「これ、暴動起きるで!!!!!!」

と、再び関西弁がこぼれる。





完全に空港が人に取り囲まれている状態だ。





「こりゃ、なんかあるな・・・・・」

と、確信すると同時に、



「ワイは、なんちゅう恐ろしい戦いのカードを引いてしもうたんやぁー。」

と、エセ関西弁が脳裏を走る。




と、その時である。



生駒山の2つある峰の間から

とてつもない光を放ち

太陽が昇りはじめたのである。



自分のいた場所はモロに太陽の光を

浴びる位置。



周囲はざわめき

太陽の光に慌てて目を凝らす。



そんな中、

ビシィーーーーーっと、

はじめからグラサンをつけていた僕。




僕が割って入った

カップルの女の方が



「そういうことだったのか・・・」

と、言わんばかりに

グラサンに太陽が映る僕を見る。





僕は


静かに

うなずいた。



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それから間もなくのことであった。




遠くの方から声が聞こえる。



「来た」


「来た来た」


その声は伝言ゲームかのようにこちらへと運ばれてくる。


「来た!!」


「来たぞ」


「来た」




「キタァーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」



逸る気持ちを抑え

ファインダーで航空機がアプローチしてくる方角を見る。




翼を

反り返しながら

ランディングしてくる機影が見える。




B787だ。



「慌てさせやがって・・・」



だが、インフォメーション通りだ。


しかし、この1機は

B747を撃つ(写真を撮る)ための

いい判断材料になる。




グラサンとファインダー越しに太陽と向き合う。



「目がぁ~~目がぁああ~~」という

某ジブリアニメの名台詞が

心の中で響きわたる。



しかし、そこをグッと堪え

カメラの設定に集中・・・・




迫るB787。



そこで、僕は決心をする・・・



「いざとなったら、オートで撮ろう・・・・。」と。






最新鋭のB787が

やわらかいエンジン音と共に

ランディングしてくる。



そして、撃つ、俺!!

パシャパシャ!!パシャパシャ!!




その時だ、

隣のおっさんのカメラから

高速シャッター音が放たれる!!

パシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャパシャ




そして、B787は

僕らの前を横切る



続けて、撃つ、俺!!

パシャ!!パシャパシャ!!


そして隣のおっさんも撃つ!!!

パシャパシャパシャパシャパシャララララパシャパシャパシャパシャパシャパラララシャパシャパシャ





お、おまっ!!!!!

そんな高速で長時間撮るなら

もう動画で撮れよぉ!!!!!!


と、心の中で叫ぶ。



しかし、十人十色。

色んなやり方があるわけ。


少し大人になった僕は

無言で、

幾度も、うなずきながら、

心を落ち着かせる。






しかし、このB747という祭りを

なにも知らないで

さっきのB787に乗ってきた客たちは



この風景を見て

驚いただろうな・・・。



どんだけ、関西人、早起きなんだよ。と。



早朝から、これだけの人が集まって

自分の乗っている飛行機を

固唾を呑んで見守る。

意味なく危険すら感じるのではないだろうか。


「え?なに?なんか、あんの??・・・え?ヤバイの??」みたいな。



決して、

「あー、日曜日だからか」という言葉だけでは

片付けられない早朝の人の数である。




さぁ・・・・次は B747 だ・・・。



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先ほど、撮ったB787のデータを確認する。


そこそこいい感じだ。

それを踏まえて、設定を少しいじる。




ここで、

今回のコンセプトを言いたい。


いままで掲載してきた写真もそうだが、

僕のコンセプトは

「風景と航空機」

「空港と航空機」。



航空機をアップで撮れば

そりゃ、かっこいい。



なぜって、航空機自体が

機能美をおびており

輝いている。


それだけで、カッコイイ。




たしかに、

そのような写真、

僕も、大好きではある。



が、しかしだ。

正直、どこの空港へ行っても

撮ろうと思えば撮れる。




今回の主役は「B747と伊丹空港」である。



羽田でもない。

新千歳でもない。

那覇でもない。


伊丹に舞い降りるB747を撮る。





要は「がっつく」なってことだ。

アップで撮らないようにしろと。


そう自分に言い聞かせる。




その瞬間。

また、遠くから

ざわめきが聞こえる。



しかし、今度のざわめきは

先ほどのざわめきとは明らかに違う。



感嘆のため息が押し寄せ

歓喜の声へと変わる



来たか。。。。

ボーイング  

7(セベン)・4(フォー)・7(セベンヌ)。。。。




ゆっくりと

アプローチ方向へ

カメラを向ける。




すると、そこには・・・



4発のエンジンをたずさえ


明らかに他の航空機とは違う


巨大で

しなやかなラインを描いた翼。



その巨大な翼からは

フラップが完全に降ろされ、


そのフルフラップと言う状況が

さらなる大きさと

迫力さ、優雅さを与えている。



謀られた演出なのか

先ほど昇ったばかりの

太陽の光を

しっかりと浴び


黄金色に

機体を輝かし


747独特の

機首を上げたままの着陸姿勢で


遠くから

ゆっくりと

ゆっくりと


こちらへ

安定した

アプローチを続ける。






まさに、その姿。



「威風堂々」。






思わず、

ファインダーから目を離し

その優美な機体を

この目で見ようとしてしまう。




隣のおっさんはすでに

連写の音を放ち続けている。






再びファインダーを覗く僕。




「来い!!!撃ち堕としてくれる!!!」


(※↑ いい写真撮るぞ!って意味)





そう意気込む自分に対し


「ガッツクな・・・・ ガッツくな・・・ ガッツくな・・・」


と、戒める。




そっと

シャッターボタンに指を添える。





そして、

747は

8年振りの

この大阪伊丹空港の

滑走路へと向かって


豪快かつ、優雅に

舞い降りようとしてくる。




あと、もう少し!!!!



一斉にシャッター音が鳴り響き

歓声が上がる。




「なんなら、ゴーアラウンドしてもいいんだぜ」

そっと、呟く僕。





そして、B747は


朝日を纏い


美しいエンジンサウンドとともに



その自らの


巨大な影を

ランウェーに


刻む






・・・

(あたりの音が聴こえなくなる 無音)














「 撃て。」












 パシャ!!









Producerのブログ-伊丹空港 747 太陽を纏う



   ▲クリックで拡大されます。




アカァーーーーーン!!!!!!


完全にガッツいてもォーーーーーーーーーーーーたァアア!!!!!!!






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次回予告!!!


「次は普通にブログ書きます ~今度こそ放水の架け橋~」



お楽しみに!!!!!!


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完全に放熱作業に入るため、脱ぎますぞ!!




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