帆77年オフ①

 

ジョン Y・ブラウンJrは「ブレーブスは、昨シーズンNBAの下位に沈んだため、更なるトレードが必要になるだろう」「我々は、取引を行わなければならない」などと話しており、その言葉通り多くのトレードが行われます。

 

ノーム・ソンジュは、のちにマブスの初代エグゼクティブとして見事なチーム作りを見せる人物(その後で壊してしまいますが)。ブレーブスでの手腕は…

 

【ドラフト前】

 

来るドラフトの1巡目第3位指名権(自前のもの)をバックスに放出し、同ドラフトの1巡目第13位指名権&スウェン・ネイターを獲得。

 

ネイターはキャリア5年の白人C(6フィート11インチ)。

73~74シーズンのABA新人王で、NBAは昨シーズンから。

バックスでは平均27分ほどのプレイで、平均13.0点・12.0リバウンドをマークしました。

 

オーソドックスなポストプレイからのオフェンスと、リバウンドが武器。

ABA時代はリバウンド王になったこともあります。

 

【ドラフト】

 

①バックスからもらった1巡目第13位指名権をブルズに放出し、2巡目第42位指名権&金銭(15万ドル)を獲得。

②その指名権でラリー・ジョンソンを指名。

③このドラフトの3巡目指名権をレイカーズに放出し、ジョニー・ニューマンを獲得。

 

ジョンソンはケンタッキー大出身のSG(6フィート3インチ)。

生まれも育ちも高校もケンタッキー州です。

 

カレッジ時代のスタッツは目立ったものではありませんが、ディフェンダーとして評価されていたとか。

また、当時のチームメイトは、「ボールを持ってコートの端から端まで走る速さでは、ジョン・ウォールよりも速かった」と話しています。

 

【新HC】

 

ジョー・マラニーは暫定だったので、フロントはここで正式なHCを招聘。

コットン・フィッシモンズが就任しました。

 

フィッシモンズは、昨シーズンはウォリアーズの選手人事部長でしたが、それ以前にサンズで2シーズン、ホークスで約4シーズン、HCを務めたことがあります。

サンズでは2シーズンとも6割近い勝率を残しましたが、その当時のフォーマットに泣き、プレイオフには出られず。

ホークスではピート・マラビッチと上手くいかないなど、苦戦しました。

 

ACはボブ・マッキノンです(選手人事部長と兼任)。

 

ちなみに、フィッシモンズが就任したその日、ドン・アダムスがピストンズと契約。

ブレーブスは、その見返りとして78年のドラフト3巡目指名権を獲得しています。

 

【9月1日】

 

マイク・バントムと契約(見返りとして、ネッツへ将来のドラフト4巡目指名権を放出)。

ジョージ・ジョンソン&78年のドラフト1巡目指名権&79年のドラフト1巡目指名権をネッツへ放出し、タイニー・アーチボルドを獲得。

③そのバントム&エイドリアン・ダントリーをペイサーズへ放出し、ビリー・ナイトを獲得。

 

この三つの動きは連動したもので、まず、バントムとは契約直後の放出が了解事項でした。

 

今更なんですが、この当時のNBAには『Compensation Rule(補償ルール)』などとされる制度があり、FA選手が他チームと契約した場合、新チームと旧チームが補償内容について相談し、譲渡しなければなりませんでした。

合意できない場合は、NBAコミッショナーが補償内容を裁定します(選手、ドラフト指名権、現金のいずれか、もしくはそれらの組み合わせ)。

 

このルールにより、ブレーブスは、バントムと契約したことでネッツとの間で補償内容の交渉が発生し、それが②の大型トレードに発展したようです。

 

アーチボルドはキャリア7年のPG(6フィート1インチ・150ポンド)。

キングス時代にはオールNBAチームに4度、オールスターに3度選出され、72~73シーズンには史上初めて同一シーズンに得点王&アシスト王となっています。

 

昨シーズンはネッツへの移籍を喜んでいたものの(ニューヨーク出身)、年明けの試合で左足の中足骨を骨折。

そのままシーズンを終えたんですが、欠場中にチームへの不満を募らせていたようで、トレードを要求していました。

 

ナイトはキャリア3年のSF(6フィート6インチ)。

74~75シーズンにABA時代のペイサーズでプロデビューし、2年目にはリーグ2位の平均28.1点をマーク。

NBAに移った昨シーズンも、リーグ2位の平均26.6点を稼ぎました。

 

スコアラーとして長く活躍するのも、将来殿堂入りするのもダントリーの方ですが、この時点ではナイトの方が評価が高かったのかもしれません。

マッキノンは、「良い選手を獲得したければ、こちらも良い選手を手放さなければならない。我々はナイトがGとFの両方をこなせると考えているし、彼の加入によってバックコートはさらに強化されるよ」とコメント。

 

ダントリーは後年、「新人王があんなに早くトレードされるなんて思わなかった」と語りつつ、

「でも、ジョン Y・ブラウンのことは知っていた。私がバッファローにいた間だけで22人もの選手が入れ替わったんだ」としています。

 

【9月その他】

 

ジョン・ジアネリをバックスに放出し、79年のドラフト1巡目指名権を獲得。

アーニー・ディグレゴリオをレイカーズへ放出(見返りは不明)。

③78年のドラフト2巡目指名権をホークスに放出し、ビル・ウィロビーを獲得。

バード・エイブリットをネッツへ売却。

ジム・マクダニエルズと契約。

 

ウィロビーはキャリア2年のF(6フィート8インチ)。

高卒で75年ドラフトにエントリーし、ホークスから指名されました。

ここまでの2シーズンは、計101試合の出場で平均4.8点・4.5リバウンドです。

 

マクダニエルズは6フィート11インチのC。

71~72シーズンにABAのクーガースでプロデビューし、そのシーズンの終盤にNBAのソニックスへ移籍しました。

クーガースではオールスターに選ばれるほどの活躍を見せましたが、NBAではロールプレイヤー化。

ここ3シーズンは、イタリアのクラブチームも含め、移籍を繰り返しています(昨シーズンもNBAではプレイしていません)。