帆76~77シーズン①

 

開幕時のスタメンはこんな感じ。

 

アーニー・ディグレゴリオ

ランディ・スミス

エイドリアン・ダントリー

ジョン・シューメイト

トム・マクミラン(ボブ・マッカドゥー)

 

マッカドゥーが故障のために最初はいませんが、それでも開幕2連勝を飾りました。

そして、ここでいきなりトレードを行います。

 

●失策トレード

オフに獲得したばかりのモーゼス・マローンをロケッツに放出し、78年のドラフト1巡目指名権を獲得(10万ドルも受け取ったという情報もあり)。

 

マッカドゥー不在にもかかわらず、マローンは2試合ともベンチからの出場で、計6分プレイしたのみ。

この扱いには、マローンも不満を漏らしていたみたいです。


ジョン Y・ブラウンJrはマローンを残したかったようなんですが、オーナーのポール・スナイダーがマローンの高額契約を嫌っており、ブラウンが出張でチームを離れている間にこのトレードを成立させたんだとか。

(この時点では、8月に発表されたブラウンへの売却が成立していません)

 

ただ、そもそもマローンの獲得は、契約交渉中のマッカドゥーを引き留める材料としての意味合いがあったようなんです。ということは…

 

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マッカドゥーは開幕5試合目から合流。

2勝4敗となっていたチームは、マッカドゥー復帰2試合目から5連勝を飾りますが(7勝4敗)、直後に6連敗(7勝10敗)。

いまいち調子は上がりません。

 

ちなみに、この6連敗中くらい(11月半ば~下旬)にブラウンへの売却がようやく成立しました。

この取引は元々10月12日に締結予定だったんですが、スナイダーの意向で延期されていました。

 

契約内容は、ブラウンはまず200万ドルを支払い、更にあと200万ドルを数年にわたって支払うというもの。

これによってブレーブスの利権は、スナイダーとブラウンが50%ずつ所有することとなりました。

 

スナイダーはブラウンとの役割分担について、「彼がバスケットボール部門の責任者となり、私は経営面の天才としてやっていくよ」と冗談交じりに話しています。

 

オーナー問題がひとまず落ち着いたと思われる12月頭、10勝14敗となったところで、またひとつトレードが行われました。

 

●さようなら①

マッカドゥー&マクミランをニックスに放出し、ジョン・ジアネリ&金銭(300万ドル)を獲得。

 

ジアネリは5年目のC(6フィート10インチ)。

プロ入り以来ニックス一筋で、2年目以降は多くの試合でスタートしていますが、ここまでのキャリア平均は7.8点・5.9リバウンド。

お世辞にもマッカドゥーと釣り合う選手ではなく、ポイントは300万ドルの方です(この当時かなりの大金)。

 

このトレードは、要するにブレーブスとマッカドゥーの契約交渉が不首尾に終わったために起きたトレードなんですが、その経緯は複雑です。

 

◇ニックスとマッカドゥー

スナイダー曰く、ブレーブスが契約交渉で提示した最高額は年俸50万ドル(年俸35万ドル+15万ドルの繰延払い)。

これはこの当時、ドクターJ、デイブ・コーウェンスといったスター選手たちの年俸を上回ります。

 

しかし、契約成立が近づくたびに、マッカドゥー側が新たな要求を出すために話はまとまらず、また、契約交渉と並行して他チームとのトレード交渉も行われましたが、それらも成立しませんでした(スナイダー曰く)。

 

スナイダーは「リーグ中の誰もが、マッカドゥーは既にニューヨークと話がついていると思っていた。だからトレードできなかったんだ」と主張。

更に、ニックスがマッカドゥーと事前に接触し、契約満了後にFAとして獲得する取り決めをしていたと考えていたようで、コミッショナーのラリー・オブライエンに抗議。

「マッカドゥーがMSGへ向かうことは何ヶ月も前からリーグ関係者の常識だった」とも話しています。

 

ニックスが最初にマッカドゥーの獲得を試みたのは75年の秋。

300万ドル+αとのトレード打診だったようなんですが、このときはスナイダーが拒否。

しかし、その後マッカドゥーもニューヨーク行きを望むようになっていたみたいなんです。

 

マッカドゥーがブレーブスで感じていたとされる不満のひとつが金銭面、もうひとつが昨シーズンのオールNBAチームに選出されなかったことでした。

 

お金に関しては、ディグレゴリオが自身よりもいい契約を結んでいたことが発端だとか。

オールNBAチームから漏れた件では、マッカドゥーは激怒したそうです。

これらの不満が真実ならば、金銭的にも選手としての正当な評価を得るためにも、大都市ニューヨークへの移籍を目指すようになっていたのかなと想像します(周囲に示唆していたという話も)。

 

◇トレードに向けて

そんなわけで、マッカドゥー獲得に本気だったのはニックスとソニックスだけでした。

 

トレード交渉で厄介な動きをするのがスナイダー。

ほぼ?同じタイミングでニックスとソニックスの双方に対して合意の意思を見せ、直後にそれを反故にするという騒動を起こすなど、両チームの顰蹙を買います。

 

ソニックスも現金と選手を組み合わせたオファーを何度も行ったようですが、最終的には取引を打ち切り。

ニックスも諦めかけ、E.マイケル・バーク球団社長が、「ここまで長引いた以上、この話はもう終わったと思っている」と会見で怒りをあらわにし、スナイダーを非難したこともありました。

 

最終的には、ブレーブス側がニックスにマクミランの契約も引き取ることを要求。

ニックスがこれを受け入れ、ようやくトレード成立となりました。

 

ソニックスも一応同日まで粘っていたようで、オーナーのサム・シュールマンは、今回の件を次のように振り返っています。

「今回の一連の、実にフラストレーションのたまる出来事を残念に思う。我々はマッカドゥー獲得のために200万ドルと選手2人を提示する用意があった。

しかし、いつ突然マッカドゥーを失うかわからないという状況を、株主や熱心なファン、そしてチームにこれ以上背負わせることはできなかった。

それだけではない。私は誠実にバッファローと交渉していたが、彼らは私をニックスとの競争材料として利用し、契約書への署名期限を不当に短く設定して圧力をかけてきたんだ」

 

つづく