牛88~89プレイオフ:Cファイナル①

 

昨年のセミファイナルに続いて、2年連続でピストンズが相手。

このシーズンのブルズはピストンズにも勝ち星がなく(0勝6敗)、昨プレイオフのゲーム3から数えると9連敗中です。

 

うち2試合はOTでしたが、マイケル・ジョーダンは6試合平均27.7点に抑えられており、昨プレイオフからの相性の悪さは続いています。

ただ、そのジョーダンは「僕たちは勝つつもりだ。そして、もしゲーム1に勝ったらシリーズに勝だろう」と強気ですが。

 

因みに、このシーズンも既に幾つかの遺恨が。

 

①1月末@シカゴ

リバウンド争いでビル・カートライトの肘がアイザイア・トーマスのこめかみに当たって流血。

キレるトーマスをビル・レインビアらが抑えたので乱闘にはなりませんでしたが、カートライト早くも参戦です。

 

②4月頭@シカゴ

カートライトVSトーマスその2。

(乱闘の詳細はピストンズ編にて)

 

③セミファイナルの件

ニックスとのゲーム6で乱闘騒ぎを起こしたスコッティ・ピッペンは罰金処分となったんですが、出場停止処分が課されなかったことに対してピストンズは怒りました。

 

ジェリー・クラウスは出場停止はないと思っていたようで、個人的にも罰金が妥当な気がします。

 

因みに、ホーレス・グラントはニックスとのゲーム6の後、その日の朝に出産した奥さんのいる病院に直行(シカゴですかね)。

そして、このシリーズが始まる日曜日にチームに戻ってきました。

 

●ゲーム1@ザ・パレス・オブ・オーバーン・ヒルズ

 

スタートからブルズ好調で、Q半ばには10点のリード。

中でもデイブ・コージーンが良く(オフェンス・リバウンドからのフォローがよかった)、33対17とします。

 

2Q。ブルズは2ndユニット主体のメンバーにもかかわらず、開始早々リード22点に(ここでもコージーン活躍)。

ピストンズは攻守共に冴えず、ミスも多く、Q半ば過ぎにはクレイグ・ホッジスの3Pで最大24点差に。

終盤、少し点差が詰まりますが、どちらかというとブルズのミスが続いたという印象でした。

50対34で前半終了。

 

3Q。開始早々ホーレス・グラントが4つ目のファウルを犯し、更にはホッジスも4つ目でベンチへ。

ここでビル・レインビアが2本連続でシュートを決め、流れが変わります。

 

ブルズのリードはあっという間に溶け、残り8分ほどでは8点に。

ピストンズはこの辺りからディフェンスとリバウンドは良くなってきましたかね。

71対63で最終Qへ。

 

4Q。ブルズは開始から点が取れず、開始数分でヴィニー・ジョンソンにジャンパーを決められ、71対71の同点に。

残り8分半ほどではデニス・ロドマンの得点で遂にピストンズが逆転しました。

 

しかし、ブルズはピッペンのシュートですぐに再逆転し、その後は再々逆転をゆるしません。

 

ピストンズはレインビア、ロドマン、ジョン・サリーらがインサイドを堅めてブルズを苦しめますが、オフェンスは低調なまま。

トーマスやジョー・デュマースのシュート不振に加え、チームとしてもミスが多く(TOやFTミス)、決定力が上がらないんですね。

 

残り32秒、91対88とブルズ3点リードの場面。

ピストンズはタイムアウト明けのオフェンスで、リック・マホーンがスクリーンをセットする際にオフェンス・ファウルを犯してしまい万事休す。

この瞬間、チャック・デイリーは顔を覆いました。

 

最終スコアは94対88。

ピストンズは今プレイオフ初黒星で、ホームでの連勝も25でストップしました。

相手を100点未満に抑えて負けたのも、このシーズン3度目のことです(44勝)。

 

ジョーダンは、シュートは3分の1ほどしか入りませんでしたが、32点&11リバウンド。

特に後半は苦戦しましたが、FTはもらえていました。

ディフェンスではトーマスとのマッチアップでした。

 

ピッペンは14点&11リバウンド&6アシスト、ホッジスは3P4/7を含む14点をマーク。

コージーンは12点すべてを前半にあげており、大量リードを奪うのに一役買いました。

ただ、コージーン自身は、”大量リードを奪ったことではなく、反撃を食い止めたのがよかった” としています。

 

グラントはファウルトラブルで24分しかプレイせず。この3日間で疲れていたことを認めています。

ただ、代わりに?ミニッツを得たチャールズ・ディビスは奮闘し、レインビアやロドマンとヒートアップする場面もありました。

 

ピストンズはトーマスが9点(FG3/18)&10アシストと大ブレーキ。

本調子ではないのか、ジョーダンにマークされたのが効いたのか、シュートがとにかく入らず、4QはFTも1/4。

左手の包帯?テーピング?はなくなったんですが…

 

デュマースもFG5/16の10点。

マホーンは17点&7リバウンドをあげましたが、終盤のTOが痛かったです(その前にはFT2本ミスも)。

 

レインビアは15点&15リバウンド、ロドマンは9点&8リバウンド&2ブロックとこの2人はよかったですかね。

ロドマンは、ゲーム終盤にジョーダンに対して好ディフェンスを見せています。

 

そのロドマンは、「ジョーダンが俺たちにに勝ったんじゃない。俺たちは自滅したんだ」とコメント。
ただ一方で、「彼らは2年前の俺たちのようなチームで、いいプレーをしていて、どんな相手にでも勝てる気がしているような、ナチュラルハイな状態なんだ」とブルズを認めてもいます。

 

デイリーは「オフの間にいい仕事が出来なかった」と自戒していました。