P98~99プレイオフ:Cセミファイナル①

 

続いては第2シードのペイサーズが相手(33勝17敗)。

 

シクサーズはマーケット・スクエア・アリーナで9連敗中、ペイサーズとの過去20試合で17敗と相性が悪いんですが、このシーズンに限れば2勝1敗とリード。

しかも2勝は、10点以上の点差を付けて勝っています。

 

両チーム共にベストメンバーです。

 

●ゲーム1@マーケット・スクエア・アリーナ

 

前半は接戦。

シクサーズはアレン・アイバーソン、マット・ガイガー、ラリー・ヒューズ中心に得点を重ねるのに対し、ペイサーズはジェイレン・ローズが2Qに大活躍。

ローズは2Q最初の10点をひとりであげるなど、このQだけで16点をマークしました。

 

46対50とシクサーズ4点ビハインドで始まった後半。

ペイサーズは3Q開始早々にレジー・ミラーの3Pで7点差とすると、リードを拡げにかかります。

シクサーズも粘りますが、Q終盤にまたしてもローズにやられ、66対74で最終Qへ。

 

4Q序盤、ペイサーズはローズを含むベンチ陣が活躍。

残り8分20秒を切ったところでサム・パーキンスが3Pを沈めると、シクサーズのビハインドは13点になりました(68対81)。

 

しかし、シクサーズはこのまま負けません。

アイバーソンの連続得点からじわじわと詰め寄ります。

 

残り1分40秒を切ったところで、アイバーソンのレイアップで4点差まで迫ると(84対88)、ミラーのショットミスを挟み、シオ・ラトリフのジャンパーで2点差に(86対88)。

これはエリック・スノウのショットミスのリバウンドを、アイバーソンが取ったことで生まれたシュートでした。

 

ペイサーズは次のオフェンスも外しますが、シクサーズは、残り30秒ほどで同点を狙ったスノウのジャンパーがまたしてもミス。

今度はデイル・ディビスがリバウンドを取り、ファウルゲームへ。

 

シクサーズは最後まで食い下がりますが、ミラーとマーク・ジャクソンはFTを落とさず、90対94で黒星スタートとなりました。

 

この試合のヒーローはローズで、プレイオフキャリアハイの27点をマーク。

この人はこのシーズン、シクサーズ戦で調子が良く、シーズン中もキャリアハイの28点をあげています。

 

ローズがペイサーズでラリー・ブラウンの指導を受けていた頃、ブラウンはローズがNBAで成功するかについて懐疑的でしたが、「彼はよくなった」とコメント。

 

一方のラリー・バードはローズについて、「ジェイレンは素晴らしいオフェンシブなゲームをやってのけた。ただ、ディフェンス面では大事な場面で何度か迷いがあった。それは最後の最後で痛かったね。でも、彼は学んでいるよ」

「彼は才能に溢れた若手だが、試合の最後にコートに立つには、攻守両面でプレイしければならない」としています。

 

ペイサーズはこの他、ミラー18点、ジャクソン14点、リック・スミッツ12点、アントニオ・ディビス8点&10リバウンド。

 

シクサーズは、アイバーソンが最終Qでの12点を含む、トータル35点。

これにガイガー16点&10リバウンド、スノウ10点&10アシスト、ヒューズ10点と続きますが、層の厚さはペイサーズの方が上です。

 

因みに、アーロン・マッキーは右腕の打撲で欠場しました。

 

●ゲーム2@マーケット・スクエア・アリーナ

 

ブラウンはスタメンを弄ります。

ジョージ・リンチを下げて、今プレイオフ好調のヒューズを入れてきました。

ヒューズはシーズン中も1試合しかスタートしていません。

 

また、マッキーが復帰します。

 

~~~~~~~~~~~~

 

1Q。ペイサーズはスミッツとクリス・マリンが良いプレイを見せます。

スミッツはこのプレイオフ、ずっといまいちだったんですが、このQだけで10点をマーク。

ゲーム1で1点だったマリンも8点をあげました。

 

一方のシクサーズはアイバーソンのシュートが決まりません。

16対26とシクサーズ10点ビハインドで2Qへ。

 

2Qは、両チームとも3分以上得点をあげられない重たい時間がありましたが、最終的にはペイサーズがリードを拡げます。

アイバーソンはこのQ、6本打って1本も入らず、FTもなし。

Q最後のシュートも入りませんが、これをタイロン・ヒルがティップして押し込み、なんとか13点ビハインドに留めました(32対45)。

 

ゲーム1とは違い、かなり苦しい展開のシクサーズですが、後半にまたしても猛追を見せます。

 

3Q後半に少し点差を詰めると、4Q序盤、アイバーソンの連続得点で一気に3点差に。

ペイサーズもミラーやスミッツでやり返してくるので、なかなか追いつけませんが、シクサーズは射程圏内に捉えます。

 

残り1分を切って、ペイサーズはDディビスのシュートで73対81と8点差としますが、シクサーズはスノウとヒューズが連続でジャンパーを決め、残り34秒で4点差に(77対81)。

 

直後にジャクソンにFTを2本決められますが、次のオフェンスでリンチが3Pを沈め、3点差(80対83)。

ペイサーズは、デリック・マッキーがファウルゲームで得たFTを1本外し、逆にシクサーズはガイガーのジャンパーがゴールテンディングでカウントされ、残り12秒で2点差としました(82対84)。

 

そして、シクサーズは再びファウルゲームで、今度はローズにファウル。

ここでローズも1本落としてくれます(82対85)。

 

タイムアウトを挟んで、シクサーズ最後のオフェンス。

アイバーソンはヒューズにパスを回し、ヒューズが3P打ちますがこれは長すぎ。

リバウンド争いでガイガーがボールをティップし、アイバーソンが再度3Pを打ちますが、これは短すぎ、エアボール。

ここでゲームが終わりました。

 

最終スコアは82対85。

シクサーズは前半やられすぎましたかね。

 

アイバーソンは前半大乱調で12本打って決まったのは1本だけ(FTも2本のみ)。

後半は持ち直し、トータル23点をあげましたが、スクリーンを使ってマークを外してもシュートが入らないなど苦戦しました。

 

ガイガー18点&11リバウンド、ラトリフ12点&12リバウンド&3ブロックとビッグマン2人は健闘。

ラトリフは今プレイオフのベストパフォーマンスでした。

 

ペイサーズはスミッツが両チーム最多の25点をマーク。

これにミラー17点、ジャクソン14アシスト、Dディビス14リバウンドと続きます。

 

チーム全体でみると、1Qにペイサーズがリバウンドを支配したこと、試合通してシクサーズのアウトサイドが入らなかったこと…あたりがポイントでしょうか。

シクサーズは特に3Pが入らず、リンチが終盤に決めた1本のみでした(確率で見るとペイサーズも良くはないんですが、6本決めています)。

 

バードはアイバーソンについて「彼はアンセルフィッシュだし、プレーを決めてくる。チャンスがあれば得点を狙うけれど、もし他にプレーがあれば、彼はそれをするんだ」と認めています。