鹿94~95シーズン①

 

開幕当日、ようやくグレン・ロビンソンと契約(!)

内容は10年間6800万ドルで、オプションなし&全額ギャランティー付き。

ロビンソンの要求からすればだいぶ抑えられ、インセンティブ&1年後にFAになれる権利なしですが、それでもルーキー史上最大の契約となりました。

 

ハーブ・コールは両者にとって良い契約になったとご満悦。

マイク・ダンリービーは、ロビンソンと契約する前に、ベイカーの契約に比較的簡単に達成できるインセンティブを付けており、2人に対する配慮が窺えます。

 

トレーニング・キャンプ、プレシーズン不参加のロビンソンは、開幕2戦目の開始数時間前にチームと合流。

試合にはすぐ出場し、6戦目からはスターターになりました。

 

リー・メイベリー

トッド・デイ

ロビンソン

ヴィン・ベイカー

アルトン・リスター/エリック・モブリー

 

主なラインナップはこんな感じ。

ロビンソンは、最初は苦戦しますが(自身曰くシェイプされてなかったとも)、11月末頃からは安定して20点前後をマーク。

チームは5勝3敗とまずまずのスタートを切った後に9連敗を喫してしまいますが、そこから粘りを見せます。

 

特にエリック・マードックをスタメンに戻した1月はなんと5割。

オールスターブレイクの時点で19勝29敗の9位でしたが、8位のセルティックスとの差は僅か(19勝27敗)。

4年ぶりのプレイオフ進出が狙える位置にいました。

 

2月3月に黒星を増やしてしまいますが、それはセルティックスも同様。

ここにヒートも絡んで、第8シード争いは三つ巴になります。

 

勝負の4月。バックスは7勝4敗とスパートをかけますが、セルティックスも7勝4敗。

シーズン80試合目の直接対決にも勝つんですが(これでタイブレーカーもゲット)、次のキャブス戦に負けてしまい、一歩及ばず。

34勝48敗でシーズンを終えました。

因みにセルティックスは35勝47敗、ヒートは32勝50敗です。

 

攻守共に特筆すべき項目はなく、勝率5割ラインは遠いですが、ホームでの勝率は5割超え。

また接戦が多く、6点差以内の試合が37もあり、それも20勝17敗と勝ち越し。

シーズン後半も健闘しており、再建3年目にしてようやく先が見えたでしょうか。

 

【期待のFコンビ】

 

話題のロビンソンは80試合で平均21.9点・6.4リバウンド・1.4スティール。

最初は奮わなかったシュートの精度もシーズン通算では悪くなく、4月のアベレージは27.4点・7.0リバウンドと、まさに活躍がチームとリンクしていました。

スタッツから窺える目立った欠点は、リーグワーストのTOの多さです(総数)。

 

ただ、ルーキー・オブ・ザ・イヤーはグラント・ヒルジェイソン・キッドのダブル受賞(オール・ルーキー1stチームにはもちろん入っていますが)。

ルーキー・オールスターでも21点をマークしますが、OTでチームが負けたためか、MVPは逃しています。

 

ルーキー・オブ・ザ・イヤーについては、開幕からヒルがとばし、途中からロビンソンが台頭。

シーズン終盤になるとキッドがトリプルダブルなどで猛チャージをかけたという流れ。

ロビンソンは個人スタッツでは2人に負けておらず、チームの戦績も悪くないんですが(前年+14勝&カンファレンス9位)、得票数を見ると、2人に差をつけられての3位でした。

 

契約の一件で“欲張り”というイメージがついてしまったロビンソンですが、ダンリービーは、“それはビジネスの話であって、彼は自分のためにベストを尽くす人を雇っただけ、一旦契約すれば問題はない”と擁護。

ベイカーもロビンソンのプレイ振りを賞賛しています。

 

そのベイカーは全82試合でスタートして、平均17.7点・10.3リバウンド・1.4ブロックをマーク。

平均41分のプレイングタイムはリーグ1位でした。

 

そして、2年目にしてオールスター初出場☆

出番は少なかったですが、去年のルーキーでこの年のオールスターに選ばれたのはベイカーとペニー・ハーダウェイだけです。

 

ダンリービーの配慮のお陰ってわけでもないと思うんですが、ベイカーとロビンソンはすぐ友人に。

2人はダンリービーとの関係も良好だったようで、ダンリービーのオフィスに行ったり、練習後にダンリービーとロビンソンがH-O-R-S-Eで勝負したり…とうまくやっていたようです。

 

オールスター本戦のメンバーに選ばれなかったことが不満で、ルーキーオールスターへの出場を拒否しようとしたロビンソンをなだめたのもベイカー。

ロビンソンがパデュー大の式典に出席する際には2人で行きました。