王98~99プレイオフ:1stラウンド①
1stラウンドの相手は、第3シードのジャズ(37勝13敗)。
シーズン中の対戦は三度あり、ジャズが2勝1敗とリードしていますが、すべてOTに縺れ込む接戦でした。
キングスは、シーズンラスト6試合中5試合を欠場していたクリス・ウェバーが復帰。
両チームともベストメンバーです。
●ゲーム1@デルタ・センター
117対87と30点差でジャズが圧勝。
キングスは1Qから17点差をつけられるなどいいところがなく、クリス・ウェバーの14点がチーム最多という惨状。
一方のジャズは、カール・マローンの21点を筆頭に6人が2桁得点でした。
スタッツ的に目立つところでは、グレッグ・オスタータグがシーズンハイ(タイ)の16点に加え、9リバウンド&6ブロックをマーク。
アダム・キーフも13点&7リバウンドをあげています(2桁得点はこのシーズン三度目)。
リック・アデルマンHCの作戦は、ジャズの序盤の猛攻を防ぐため、コントロールされた試合運びをすること。
それが上手くいきませんでした。
ローレンス・ファンダーバークは「コーチは質の高いシュートを打つことを強調していた」「シュートの内容自体は良かったが、まったく決まらなかった」とコメント。
(キングスの1QのFG成功率は30%)
バーノン・マクスウェルは「相手が全力でぶつかってくることはわかっていたのに、こっちはやり返そうとしなかった」と話しています。
ファンダーバーク曰く、キングスは、“3Pやダンク、派手なプレイで自分たちのテンションを上げ、相手のリズムを崩すタイプのチーム” とのことで、テンポをコントロールしようとしたアデルマンの戦術は、逆にキングス自身の動きを鈍らせる結果になってしまったようです。
「それは自分たちのスタイルじゃない」
「うちは感情を前面に出してプレイするチームなのに、それがまったくなかった。結果的にゲームプランは裏目に出た」
「(プレイオフであるという高揚感や緊張感は)最初はあった。でも、相手に一気にやられてしまって、感情を保つ理由がなくなった。誰もリズムに乗れなかったし、頼れる選手もいなかった」
●ゲーム2@デルタ・センター
ゲーム1の後、ウィリアムスは「ユタはユタだよ」「素晴らしいチームだよ」と褒めつつ、「俺たちは絶対に諦めないチームだ」「どんな相手とでも戦える自信がある」と話していました。
その言葉は嘘ではありませんでした。
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試合開始直後、ウェバーがジョン・ストックトンにフレグラント・ファウルを犯しました。
走ってきたストックトンに対して、肩を下げてぶつけ、フロアに倒したんですね。
ウェバーはこの直後にもファウルを吹かれ、開始3分ほどで2ファウルとなります(ベンチには下がりませんが)。
そんな1Qは、キングスがQ半ば過ぎからいい流れに。
ウィリアムスの3P、コーリス・ウィリアムソンのバスケット・カウント、ウェバーの3Pと3連続で3点ずつ決めるなど、31対24と先行します。
2Q。キングスは開始早々39対26とリードを広げますが、ジャズはここから反撃。
ストックトンを軸にシャンドン・アンダーソンが好プレイを見せ、12対0のランを出します。
残り1.6秒でハワード・アイズリーがフローターを決めて同点とすると(49対49)、キングスは直後のスローインをミス。
ラストはグレッグ・フォスターがブザービーターとなるジャンパーを決め、49対51とジャズが逆転して前半を終了しました。
3Q序盤、キングスは最大7点ビハインドとなりますが、そこからじわじわ反撃。
残り5分を過ぎた頃、ファストブレイクで、ウィリアムスがビハインド・ザ・バックパスをウェバーに通し、ウェバーは真ん中を走ってきたウィリアムソンにパスをつなぐ…という鮮やかなプレイが決まり、68対67と再逆転します。
この後また逆転されますが、Q終盤、マクスウェルの活躍などで再々逆転。
最後のオフェンスではブラデ・ディバッツがサール・ベイリーとの1対1からスコット・ポラードへナイスアシストを決め(ポラードはダンク)、78対76でキングス2点リードとなりました。
4Qは最初のオフェンスでジョン・バリーが3Pを決め、ポラードがいいブロックを2本決め、マクスウェルも3Pを決め…とベンチ陣の活躍により、開始4分も経たないうち87対77と10点のリードを奪います。
一方のジャズはとにかくシュートが決まりませんでした。
途中、ウェバーが背中?腰?を痛め、チームメイトの肩を借りてベンチへ戻るヒヤッとしたシーンもありましたが(交代はしませんでした)、101対90で逃げ切り。
シリーズを1勝1敗としました。
キングスは、ブラデ・ディバッツ18点&7リバウンド&8アシスト、ジェイソン・ウィリアムス18点。
ウェバーは20点。FTは1/6でしたが、4Q後半、ジャズに追い上げられたときには連続でフックシュートを決めるなど、要所でチームを支えました。
バリー&マクスウェルは12点ずつ。
ポラードの4点&3ブロックも大きかったです。
ジャズは、マローンが33点&10リバウンドをあげましたが、4Qにシュートが決まらず。
ストックトンは13点&6アシスト、ブライオン・ラッセルは12点&9リバウンド&4スティールをマーク。
ジェフ・ホーナセックは6点(FG3/12)と乱調でした。
ベンチからのアイズリー7点&6アシスト、アンダーソン8点はまぁよかったですかね。
試合後に話題になったのが、ウェバーのストックトンへのフレグラント・ファウル。
2Q終盤にもスクリーンでストックトンを倒すシーンがあったんですが(こちらはノーファウル)、ウェバーは、フィジカルな流れを作るためにストックトンを狙っていたことを認めました。
これらにジャズの面々が不満を表すんですが、いちばん苛立ちを見せたのがマローンで、
「もしカール・マローンが同じことをして、『狙ってやった』なんて言ったらどうなる?」
「もしそういうことをやるなら、大きい相手にやれ」
「それでこそ男ってものだ。小さい選手を狙うな」
試合直後、ウェバーのプレイにある種の敬意を示していたジェリー・スローンHCも映像を見直した後は、
「もし、ああいうことをしないとバスケットボールができないのなら、それは悲しいことだ」
「もし彼があれをカール・マローンにやっていたなら、私は大いに敬意を払うだろう…だが、あんな小さい相手にやるべきではない。あれはデニス・ロドマンのときにリーグが問題にしていた類のプレーだ」と話しました。
ストックトンはどちらの場面でも立ち上がるのに珍しく時間がかかっており、
「ぶつかられるのに慣れていないわけではない」
「このゲームはどちらがより汚いプレイをするかを競うものじゃない。相手がそういうやり方をするなら、それは彼らの問題だ。気分はよくない」と語っています。
ちなみに、スローンHCは、敗因を自チームのシュート不振とディフェンスの悪さだとしました。
「彼があんなことをしなくても、彼らは十分いいプレイをしていたと思う」