牛88~89プレイオフ:Cセミファイナル③

 

ブルズ3勝2敗で王手をかけたこのシリーズ。

 

「ブルズは、出来る限りのベストのプレイをしている。でも、うちはまだ、ポテンシャルを見せてさえいない」とジャクソンがコメントしたんですが、これに対してカートライトが、

「なんでこんな奴の言うことを信じるんだい?ジャクソンのコメントは、ダリル・ドーキンスのコメントのようなものだ」と返しました。

 

カートライト、色々頼もしいです。

 

●ゲーム6@シカゴ・スタジアム

 

1Q序盤はブルズのムード。

ピッペン、ホッジスがアウトサイドから決め、ディフェンスも良く、先行しました。

 

しかし、Q終盤にバンダウェイとジャクソンの連続3Pなどで点差を詰められ、32対31とリードは1点に。

2Qになるとそのままニックスが逆転しました。

 

ブルズはカートライトのポストプレイを軸に反撃しますが、2連続で成功してからはニックスがダブルチームで対処。

ブルズはなかなか追いつけず、Q終盤、セラーズのジャンパーでなんとか2点差とします(59対61)。

ジョーダンは前半FTなしで17点、カートライトは12点でした。

 

3Q。開始早々、ブルズはホッジスの3Pで逆転。

ジョーダン、ピッペンもシュート好調で、一方のニックスはユーイングがボールに触れません。

ブルズは最大10点のリードを奪いました。

 

しかし、このQ残り15秒ほどでアクシデントが発生。

ピッペンとウォーカーが小競り合いになり、2人とも退場になってしまいます(!)

2人とも殴ろうとしているも当たってはいないんですが…

 

ピッペンはここまで3P4/4を含む19点と活躍中。

86対79とブルズはリードしていましたが、この後の采配が気になるところです。

 

4Q。コリンズはピッペンの代わりにセラーズを入れますが、開始早々そこをニューマンにやられ、3Gにシフト。

[パクソン、ホッジス、ジョーダン、グラント、カートライト]という布陣になりました。

 

ブルズはここからしばらく3~5点のリードをキープし、残り3分半ほどで一時7点差に拡げますが、ここからニックスが猛追。

残り2分、ユーイングがFTを2本決め、101対101の同点となりました。

 

残り40秒ほど、ブルズはジョーダンのアシストでパクソンがジャンパーを決め、107対103と4点リード。

ニックスはウィルキンスがFTを2本決め、107対105としますが、直後にそのウィルキンスがジョーダンへのファウルでファウルアウト。

ジョーダンはFTを2本決めました(109対105)。

 

残り13秒、ユーイングがカートライト越しにバンクショットを決めますが(109対107)、ブルズはジョーダンがファウルゲームのFTを落とさず、またしてもFTを2本ヒット。

残り9秒でブルズは再び111対107とします。

 

もうこれでブルズの勝利は決まったように見えたんですが、ニックスはタイムアウトを挟んでタッカーが3Pをヒット!

しかも、ここでホッジスがファウルをしてしまい、バスケットカウントに。

土壇場で4点プレイが飛び出し、残り6秒で同点になりました(111対111)。

 

しかし、ブルズは負けません。

 

ジョーダンはグラントのピックを使ってマークマンをスイッチさせ(タッカーからジャクソンへ)、事実上マークの外れたジョーダンはニューマンからファウルをもらってFTを2本ともヒット。

ニックスはもうタイムアウトが残っておらず、最後にニューマンの3Pが外れ、これでようやく勝負が決まりました。

 

最終スコアは113対111。

ブルズは4勝2敗でカンファレンス・ファイナル進出です。

ブルズのカンファレンス・ファイナル進出は74~75シーズン以来。

この当時のフォーマットになってからでは初めてです。

 

ジョーダンは40点&10アシスト&4ブロック。

4Q終盤、FTをすべて決めたのは見事でした。

 

カートライトは16点&8リバウンド。

ダブルチームを敷かれてからは、オフェンスでは影が薄くなりましたが、ディフェンスは◎。

ボールを持たせないようにするDもいいんですよね。

 

ホッジスは3P3/6を含む15点で、パクソンは8点。

この2人はいいところで決めてくれました。

グラントは、11点&7リバウンドという数字以上に良い動きをしていたかと思います。

 

ニックスは、ユーイング、ジャクソン、ウィルキンスの3人が22点ずつ。

これにニューマン17点、タッカー14点が続きました。

 

ユーイングは13リバウンド、6アシスト、3ブロックもありましたが、オフェンスに絡めない場面も目に付いた印象。

ジャクソンは3P3/3に加え、FTも11本もらっており、アシストも12本。積極的に攻めました。

 

ウィルキンスのファウルアウトはラストに響きましたかね。

111対111からの場面で、ジョーダンをマークできる人がいなかったんですよね。

タッカーは1Q終盤~2Q序盤に活躍。残り9秒の4点プレイはミラクルでした。