酸素は気です。

気は運動力を意味します。

私たちの体の中の栄養物質は、酸素に出会って初めて燃焼し、エネルギーを起こすことができます。

私たちの体は言ってみれば栄養の塊ですから、体は酸素によって動かされるといってよいでしょう。

人体が気運が不足し動きがにぶいとしたら、それは酸素が足りないためで、反対に興奮しやすい・体力が消耗しやすいとしたら、酸素に触れる機会が多いということです。

私たちの体の構成要素の基本は、発生学的には本来「嫌気性細胞」です。

嫌気性細胞はエネルギー効率がたいへん低いのが特徴です。

それで人体は、エネルギー効率が高い好気性細胞、つまりミトコンドリアを奴隷として連れてきて、エネルギー効率を最大限に高めることにしました。

ミトコンドリアは細胞の中で酸素を使用しながら、効率的エネルギー転換を可能にするATPを作り出します。


 

体自体が直接に酸素を使うことはありません。

ミトコンドリアに酸素を運搬するまでを受け持つのみです。

運搬のためには血管と血圧が必要になってくるのですが、体の端々の細胞まで酸素を満遍なく行き届かせるためには、末梢血管の血圧が一定でなければなりません。

この「満遍なく均一に一定の圧力を維持する機能」が、韓医学では“水昇火降”だと考えてきました。


 

実は酸素が直接に私たちの体の組織に触れると、組織のつながりを壊して破壊に追いやってしまいます。

そのため、エネルギー生産に必要な酸素を体内に安全に取り入れる方法として、肺にて赤血球が酸素の粒子を捕獲し、カプセル状に抱え込んで血管の中に移動、運搬する方法をとります。


 

この考え方からすると、粘膜を含む皮膚病全般は、何らかの理由によって生命力が弱まったときに、酸素を遮断する力が不足して皮膚から取り込む誤作動を起こしたときに発生すると説明することもできるでしょう。

(皮膚病の原因を細菌にだけ求めるのは愚かなことだと思います。)

さらには癌に関しても、ミトコンドリアに酸素が不足し、エネルギー効率が落ちている状況を克服しようと、細胞数が急増する現象であるといえるかもしれません。

ここまでのお話でお分かりのように、酸素は体にとっての必要悪、または諸刃の刃だということです。


 

さらに、生命力が弱まったり、エネルギー効率が落ちて酸素が体を損傷させているときに、私たちの身近にある『高麗人参』を通して、体内の“安全な方法での”酸素吸収力と酸素利用効率を高めることができることを、韓方医は経験によって知っています。


 

 

椿漢方はソウルにある韓方クリニックです。

漢方薬と鍼治療で健康と美容のお手伝いをさせていただいています。