こんにちは。
ソウルリスタ整形外科の代表院長 キムドンソクです。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
くれぐれも健康を守り、辛い時期を乗り越えましょう。
さて、今日は変形した鼻(鞍鼻)の矯正ついてお話します。
鞍鼻の例 → 矯正後
まず、外鼻の構造を見てみましょう。(図1参照)
(図1 外鼻の構造)
上部の約1/2は硬い骨ですが、
その下の1/2は軟骨で構成されています。
鼻の軟骨は事故など外部から強い衝撃を受けると、
折れたり崩れてしまうことがあります。 (図2参照)
(図2 鞍鼻)
このように軟骨が変形して
鼻の上の部分は低くなり、鼻尖だけが上を向いて、
鼻筋と鼻先が段になってしまったお鼻のことを
鞍鼻といいます。
このような鞍鼻はどのように矯正すればいいでしょうか。
<Before>
<After>
(屋根を支えている)柱が傾いている家を浮かべてください!
崩れ落ちそうな建物を建て直すためにはどのような作業が必要でしょうか。
まず傾いている柱から建て直し、補強しなければなりません。
それと同じく、崩れそうな鼻は曲がったり弱まった鼻中隔軟骨から再建しなければなりません。
この時に用いられる材料の中で、最も丈夫なものが
自家肋軟骨なのです。
自家肋軟骨という材料を上手に使えば、
たとえ鼻中隔軟骨の70~80%が損傷を受けているとしても
お鼻の柱を再建することが可能です。
この時に重要なのは元の鼻中隔軟骨のように
薄いながらも丈夫な柱に作ることです。
それが鼻の再建の治療を受け持っている医者の腕前なのです。
鞍鼻の状態によりますが 鼻中隔の状態が深刻であればあるほど
鼻中隔の再建が複雑になりますし、肋軟骨もより多く必要となります。
けれでも、鞍鼻の矯正は可能です!
他院で初手術を受け、拘縮が起きたり鼻筋が曲がったるして
当院で再手術を希望する患者さんのお鼻を見てみますと、
鼻中隔の再建が必要なケースが多いです。
そしてダメージの程度もひどい場合が多くて
手術の難易度がますます高まってきています。
鼻中隔再建の技術が高まったことにつれ、難しいケースであった鞍鼻の再建が
今は可能になりました。
私は患者さんの長年の悩みを解決できるたびに
整形外科医としてのやりがいを感じます。
鼻の再手術において易しいと感じられるケースは一つもありませんでした。
簡単な手術だと思って取り掛かると大変なことになります。
鼻の再手術はやればやるほど難しいケースに出遭うような気もします。
しかし、安住せず、これからも真剣に取り掛かって行こうと思います。
もっといい材料や方法を探し出すために、学ぶ気持ちを忘れず、手術に臨みたいと思います。