自家肋軟骨VS寄贈肋軟骨VSメッシュ
鼻の再手術をしてみると
既に鼻中隔軟骨を使っている場合が多いです。
このような場合、私は主に自家肋軟骨を使って手術をします。
肋軟骨には「寄贈肋軟骨」と「自家肋軟骨」の2種類があります。
そのうち、
寄贈肋軟骨は他人の体から採取した材料であるため、肋軟骨を採取するという手間が省かれます。
鼻手術の際、簡単に使えるという点は確かに長所ではありますが、
時間の経過とともに、だんだん体に吸収され弱くなるので、鼻のなかで組織がだんだんなくなっていく明らかな短所があります。
支持台の役割をしている柱が弱くなると、最初はきれいだった鼻先が少しずつ下がってしまったり、鼻先の形が変わるのはどうしても避けられません。
普通、手術してから1~2年経つと、このような現象が現れます。
最近よく使われている保形物にメッシュ(Mesh)という材料もあります。
これは化学的に作られた人工材料です。
とても便利ですし、しかも鼻の形もきれいに作れるので、今でも脚光を浴びている材料です。
しかし、これも時間が経つにつれ、副作用も現れます。人工材料はいつもこのような過程を踏んできているようです。
メッシュで鼻先を手術した鼻を再手術してみますと、
鼻の粘膜にメッシュがしっかりとこびり付いてしまったため、取り除くのが非常に難しく、時間がかかります。
また、取り除く過程で広い範囲にかけて正常組織までに損傷を与えることを避けられません。
他人の組織、人工材料よりは何としても自家組織が自分の体にはいいに決まっています。
したがって、
なるべく自家組織を用いて手術したほうが、いろんな面で体にもいいし、気に入った形を長く維持することになります。