長期間の韓国駐在から帰って久しくなるが
時々、無性に韓国料理が食べたくなる。
と言っても、日本人に人気の焼肉や
真っ赤で辛ーいスントウブが恋しいわけではない。
私が食べたいのは・・
カンジャンケジャン!
日本ではあまり馴染みのない料理だが
一度食べた日本人は、みーんな虜になる。
カンジャンとは醤油、ケジャンとはタレに
漬け込んだカニ料理の韓国語で
活きた雌のワタリガニを特製の醤油ダレに
放り込み、4-5日程度漬け込むと出来上がり。
ちょっと残酷ですね。
この珍味との運命の出会いは
ソウルで長い駐在生活が始まったばかりの
ある日、何気なく飛び込んだソウル市庁
近くのレストランだった。
越前ガニで有名な福井県育ちの私は
カニ料理を見つけて躊躇なくオーダーしたが
これまでのカニとは全く異次元の代物だった😲
店のスタッフの指示に従って
細い脚の先端を思い切り吸い出すと
トロトロになったカニ肉が飛び込んでくる。
タレがよく沁み込んで絶妙の味!
今の若者言葉で言えば
「チョー、ヤバイ!」
次いで、甲羅の中にいっぱいのカニ味噌や
赤い内子、オレンジ色の外子に箸を伸ばす。
雌だけが持つ内子と外子は
やや淡白な脚肉と違って濃厚な味で
カニの旨みの真髄はココにある。
この内子外子にタレが溶け込んで
まさに絶品!
「ご飯と一緒に食べると
さらに美味しいですよ!」
慣れない手つきの私を見ていたスタッフの
言葉に、石窯で炊けたばかりの
熱々の釜めしに乗せて頬張る!
「マイッタ―!」
これならご飯がいくらでも入りそう^^
実際に韓国では
”パットドウツ” (ご飯泥棒)
と呼ばれている。
韓国版”ママカリ”ですね^^
一息入れて、よく冷えた生マッコリを
ノドに流し込む。
韓国焼酎でもいいが、アルコール控えめの
マッコリの方が、カニ本来の味を楽しめる^^
しばし、至福の時が流れる!
これまで、この料理を知らずに
「カニ料理は任せておけ!」
と自負して来た自分が恥ずかしくなった^^;
改めて、韓国料理の深さを思い知った。
最近は新大久保や赤坂など
一部の韓国料理店でも味わえるが
できればもう一度
本場で本物に再会したいものだ。