夜から歓楽街にあるバッティングセンターに行った。

時間が遅くになるにつれて混雑してゆく。


そっか給料日の金曜、しかもゴールデンウィーク直前

飲みに行って酔ったノリでやってきた若者グループ客が多数
それに外国人観光客が加わり、店内はかなりの混雑

わたしのような、ひとりで来ているガチ勢は
遅い時間はほぼ見かけなかったような








この日はホームランボードに打球を当てても
ことごとくセンサーが反応せずに
ホームランの合図であるサイレンが鳴らなくてノーカウント

それに、いつもの悪い癖で上手な人と自分を比べて
勝手に落ち込んでしまったりと
夜の闇に気持ちが飲まれそうになっていた。


そんなところで、遅番で出勤してきた顔なじみの従業員のかたが

「がんばってくださいね!」

笑顔で声をかけてくれて、ハッと我にかえる。



また、酔っぱらいだらけだと思っていた若者グループ客らが
順番待ちする打席ごとに
みんな優しく接してくれることへの驚き

1グループだいたい平均4〜5人はいて
仲間ひとりが打つのをうしろから全員で見物スタイルなんだけど
待ってるわたしに誰かが気がついては

「もう次(順番)代わりますんで!」

とか気づかってくれるのよ。


「オレら、あとひとり打つけど大丈夫ですか?」

なんて、わざわざ打席から出てきて声をかけてくれる若者もいた。


みんな気持ちよく酔ってはいるものの
迷惑なほど騒いだり、べろべろに酔う人はいないんだなって

この日はたまたまなのか
それとも最近の多くの若者の飲みかたが健全なのか。



従業員のかたからの優しい声がけはもちろん
酒の入った若者たちからそんな接しかたをしてもらえるたびに
マイナスの気持ちは消えていった。

帰りの電車の時間が気になってホームランは諦めたのに
気分はわりとすっきり。








ふと今年初め、両親に会って
わたしのアルコール依存症の話になったときに
父親がこう言っていたのを思い出した。


「海外の若者の間じゃ酒飲まないのがトレンドらしいぞ」


大酒飲みの父ちゃんがそれ言うのかよって
ここ日本だし、わたし中年だけどな。って
ちょっと笑ったけれど

おそらく、わたしへの精いっぱいの励ましの言葉だと受け取った。