長いこと


『イケメンは冷たい』

という偏見の持ち主です。


もっと正確に言うと

『わたしのようなイモ女にイケメンが優しくしてくれるはずなどない』

です。


30歳ちょっと前
当時1年半ほど奇跡的につきあっていた
6歳年下のイケメン彼氏が

わたしを振った直後に
年下美女とつきあい出したという出来事から
どうも認知が歪んだように思いますが

まぁそれが答えですからね。


そして
彼を紹介してくれた共通の知人女性が
当時

「彼は彼女(わたし)を顔で選ばなかったんだね!」

という
微妙に残酷なひと言を残しています。



そして現在。


通勤電車で
年下イケメン上司と偶然同じ車両になっては
必要以上に緊張しまくって
しどろもどろになり

従業員出入口で
入退館チェックするイケメン警備員が
爽やかな笑顔を向けてくれれば

「こんなわたしに笑顔で対応してくれるなんて!!どんな名男優だよ!!」

ってな気持ちになる日常。



そんなつい先日
バイト仲間が大勢退職の運びとなり

最終日を迎えての帰り道
みんなで別れを惜しんでおりました。


その退職組の中に
イケメン学生がひとり。


背が高くて爽やかで人懐っこくて
女性8割の職場において大人気!!

でね、
周囲の若い女子たちがなぜか
彼とわたしにLINE交換させようと
促すんですよ。


!?


や、もちろん
断ったってか、はぐらかした。

わたしごとき
冴えない中年イモ女が…!

あなたのやうな
若きイケメン様とッッ

めっそうもございません!!!!!

ってかフツーに
41歳女に連絡する用ねーだろ。


しかし
そのはぐらかしにも負けず
またもや彼女たちが
LINE交換しないのかと更に押す。

なんで?

ねぇなんで??

意味わかんねーから!!


しかし
ここで中年イモ女が
不自然に頑なな態度で拒否るのも
逆に失礼かと思って

「じっ、、じゃー、お願いしますッッッッ」

つって交換した。

変な汗が出た。


したらその直後。


彼とわたしのLINE交換をゴリ押しした女子たちが、彼に

「ねー!あたしともLINE交換しよー!」

って
みんな交換しだしたんですよ。






あっ!!!!!!!!!!!!!


わっ、、、

わかったーーーーー!!

わかったよみんなーーーーー!!!


いちばん年上のわたしに彼とLINE交換させて
その流れを利用して各々交換したかったんだ!!

ダシにされたああああああああああああああああああああああああああ


あ、別にいんですよ。

全然嫌じゃない!

むしろ意味がわかってよかった。

ホッとした。


彼女たち、わたしを使わずに
最初から彼に交換しよって言えばいいじゃん。

とは一瞬思ったものの
みんなの役に立てたのならまぁ良かったかなって。



家着いてスマホ見たら
イケメンからLINEが来てた。

2年半お世話になりましたって。


イケメン…

まさか連絡来るとは思わなかった!

いい子だった…!


ってか、いい子なのは
長いこと一緒に働いてて知ってるんですけど

なんだか
偏見と曇りまくった目を持ち卑屈な自分が
とてもとても恥ずかしくなりましたね。

彼はきっと何も考えてないもの。


そして、イケメン耐性はまだまだ
つきそうにありません。