2013年5月14日のこと。管理するサイトが「ホームページ作成 静岡」というキーワードで検索結果の1位に表示されました。

googleで該当ワード1,630,000件中なんと1位になりました。キーワード対策を行ってから1カ月強での1位獲得です。

一昨日まで1位だったサイトは、3年間ずっと1位をキープしていたらしいのですが、それを超えるSEOを生み出せた結果です。被リンク数なし、ページランク1のサイトでも、良質な対応をすれば、結果はついてくるのです!

「ホームページ作成 静岡」の月間グローバル検索数は1,900なので、1位サイトのCTRが20%あれば月間380弱のアクセスが見込めます。

アクセスから問い合わせにつながる可能性を3%とした場合、最終的には月間7~8件のお問い合わせを獲得することができます。(Yahoo経由を含めると10件以上!)地方の中小事務所にとって、これは本当に大きい数字です。

検索結果2位でCTR10%、3位で8%、4位以下だと5%以下という調査結果もあり、ソーシャル時代においてもSEOに真剣に取り組むことがいかに重要であるかわかると思います。

さて、Eコマースに携わる方にとっても、SEOの重要性は十分知られたことでしょう。しかし、私たちがさらに上を目指していくためには、この先どのような準備を行っていくべきなのでしょうか。本日はEコマースにおける検索マーケティングについて記された海外記事を翻訳してご紹介します。



小規模のEC事業主は、数年前まで、SEO(検索エンジン最適化)に多額のマーケティング予算を投資していました。事業主の目標は一般的に、検索順位の「できるだけ高い順位」を獲得することで、それによって、最大限のオーガニックトラフィック(広告を経由しない、検索結果からの純粋な集客)を稼ぐことでした。多くの企業はそれを検索マーケティングの中心的な戦術として利用し、オーガニックトラフィックは無料だと考えられていたのです。

うまくすれば、Google検索結果において大半のクリックが集まる「1ページ目」に載る可能性があり、誰もが望む上位5位まで(ページをスクロールしなくても見える範囲)に入り込むことができました。その戦略はオーガニック検索のトラフィック数の70%を取り込むことだったに違いありません。

リスクを伴うオーガニックトラフィック

しかしベテランの事業主になると、アルゴリズムの変化によって、すぐにGoogleの最初のページから脱落しまうことを知っています。プラットフォームや店舗のナビゲーション構造を変えればランキングに影響するだろうと気付きます。パーソナライズされた検索結果、ローカル検索結果、推奨されるキーワード等も検索の勢力図を変えてしまいます。そこで、多くの事業主は検索トラフィック数を維持するために、リスティング広告(PPC広告)により多くの資金をつぎ込んできたのです。

ここ12か月、Googleが主要な広告プラットフォームになってきていることは明らかです。あるいは、検索上位に入るために商品リスト広告やPPC広告にだけ費用を支払うこともできます。ローカル企業なら、ローカルリスティングに潜在的な強みを持っているでしょう。しかし、それにはGoogleのソーシャルやローカルプラットフォームという別種の投資が必要となってきます。
「ランニングシューズ」の例

Googleは人気の検索キーワードやローカル検索に投資している企業の、ユーザー体験に焦点を当てています。一般的な検索用語「ランニングシューズ」を例にとって考えてみましょう。

事例1:ランニングシューズ

上のスクリーンショットは、ページをスクロールしなければ見てもらえない位置にあります。電話番号、Google+の店舗順位、サイトのリンク等のプレミアム機能を含む3つのPPCテキスト広告が見えます。一般的に、これらは買い物客ページで最も高い転換率をもつリンクです。また、ローカルのランニングシューズ店舗5店のリンクとレビューのついた位置情報マップも見えます。オーガニック検索結果は3店舗だけで、そのうち1店舗はGoogleのスコアが30点中27点のローカル企業になっています。

明らかに、広告やGoogleのローカルリスティングやGoogle+に投資した企業はその恩恵を受けていることがわかります。ではそれ以外のSEOで順位の高い企業はどうかというと、ページの一番下に葬られているのです。Googleはページ上位のスクロールしなくても見える部分の検索結果をユーザーがクリックするように、そのような企業を不利な立場に置いているのです。そうすることでGoogleは収益を上げています。
「鱒釣りのフライ」の事例

次にもっとニッチな分野の検索「鱒釣りのフライ(疑似餌)」の例を考えてみましょう。

事例2:鱒釣りのフライ

フライフィッシングのフライを売っている店なら、SEOに努力を傾注した方が報われるでしょう。商品リスト広告(PLA)は上位にありますが、しかし「ランニングシューズ」ほど数は多くありません。PPC広告もありますが、右側に寄せられています。オーガニック検索結果による店舗が5~6件はページ上位に表示されています。画像検索結果の位置をみると、これも最適化したほうが良さそうです。

手短に言えば、フライフィッシングのフライを売るなら、「フライフィッシング用フライ」にターゲットを絞ったプレミアムテキスト広告を検討した方がよさそうです。
「男性用の低価格サングラス(偏光レンズ)」の事例

最後に「男性用の低価格サングラス(偏光レンズ)」の例を考えてみましょう。

事例3:男性用の低価格サングラス(偏光レンズ)

「フライフィッシングのフライ」検索と同様、オーガニック検索の結果が数社、商品リスト広告の下に見えます。

このページに載っているシングルサイズの広告の量と質に注目してください。5つ星のついたこの広告には800件以上のレビューが書き込まれています。広告は「男性用の偏光レンズサングラス」用に最適化されていて、最も人気のある、関連するナビゲーションページとリンクしています。「男性用の低価格サングラス(偏光レンズ)」の大部分のクリックがその広告に集中するらしく、検索したユーザーは商品リスト広告の下のオーガニック検索結果は読んでいないようです。

これは何を意味するのか

もし自分がEコマース事業を展開していたら(10年間所有していた宝石のネット販売企業を昨年売却したが)、商品リスト広告とPPC広告キャンペーンに投資するでしょう。それから特に一般的な検索用語に注目して検索結果と投資利益率を注視するでしょう。

選択した検索用語に対して、高度にパーソナライズされた結果が出るよう、広告キャンペーンを出来るだけ分割し、ターゲットを絞りましょう。先のサングラスの例のように、そのページに主要なリッチ広告をつけてロングテールキーワードにターゲットを絞りましょう。検索用語が最適化されたランディングページへの投資をしてください。様々な広告やランディングページでA/Bテストを実施しましょう。

そうすることで、消費者は以前よりクリックするのが快適になってきます。その理由の1つは、広告が高品質であるため、関連商品の買い物客を取り込めるからです。オーガニック検索はしばしばあまり簡潔ではなく、必ずしも買い物を最適位置に誘導するとは限りません。こうしてテキスト広告や商品リスト広告へのクリック数は増加していきます。また一般的にそのような広告からの転換率の方がオーガニック・クリックのそれよりも高いため、ショップはより多くの収益を上げることが出来ます。

SEOを無視するな

Eコマース事業主は、SEOを無視してはいけません。しかし、3~4%の転換率で70%のトラフィックを配信するようなオーガニック検索を当てにするべきではないでしょう。買い物客はサイトを訪れた時、優れたコンテンツとサイトのカテゴリーページを見たがっているのだから、事業主は自社商品の良質のコンテンツとカテゴリーページを提供すべきなのです。それによって取引成立のチャンスも増えるでしょう。

自社商品のオーガニック検索順位を安定して保持していて、トラフィック数に対して高い転換率を持っているのなら、その戦略を堅持すればよいでしょう。しかし、PPC広告プランも立てましょう。もしGoogleが収益を減らすような変更を行なえば、即座に失われたトラフィックを埋め合わせるための有料キャンペーンを試みればよいのです。

提携会社やブログ、ソーシャルメディアからのバックリンクを求めたい気持ちがまだあるかもしれませんが、SEOだけのために求める必要はないと言えます。様々なチャンネルから誘導するために、そのようなリンクを利用しましょう。Facebookに投稿するコンテンツは将来の商品購入に影響する可能性があることを理解しましょう。それを単なるターゲットリンクとみるべきではありません。

結論

自分の店舗のトラフィックを出来るだけ多様化しましょう。広告に投資すべきだがROIを測定してください。1回きりの購入のコストを超えて考え、顧客の生涯価値を考慮するようにしよう。例えば安いサングラスを販売するなら、その販売が1回きりの購入なのか、それともリピートの見込みのある客をターゲットにしているのか考えましょう。1度きりの販売ならそのキーワードへの投資を見送るべきです。しかし、男性用偏光レンズサングラスのような商品を販売するのであれば、ページトップに掲載されるための広告に投資することは価値があるに違いありません。

※この記事はpractical ecommerceに掲載された「Ecommerce Search Marketing Evolves」を翻訳した内容です。
記事の感想:いかがでしたでしょうか。記事の前半を読むと「オーガニックな検索対策ではなく、PPCやリッチ広告への投資を推しべきか?」と思いますし、後半を読むと「費用対効果の小さい広告への投資を控え、SEO戦略を維持するべきか?」とも思えます。冗長で纏まりのない話から、やや強引に著者が結論を出しているように思えました・・。

しかし、重要なメッセージも隠されていましたね。

私の目線で本当に重要なのは、以下の3点です

(1)検索結果は検索KWやパーソナライズされた環境によって、非常に多様化している。
(2)どのようなKWからどのような手法で集客すべきか、費用対効果をふまえ慎重に考えるべき。
(3)SEO、広告、ソーシャルメディアなどチャネルを豊富に持ち、集客導線を全体最適化すべき。

記事の著者はPPC広告への積極的な投資を促していました。しかし、広告枠の価値が高まれば競争が生まれます。入札単価の高騰により有益ながら資本力をもたないサイトが下へ追いやられていくでしょう。そして著者は「広告が高品質であること」を前提に語っていることも気がかりです。なにより「広告との接触における効果」が欧米と日本では違うことを忘れてはいけません。

立命館大学 産業社会学部の小泉秀昭教授は「NIKKEI AD WEB」でこのように話しています。

私はメディアの質的なプランニングに興味があり、コンテンツや文脈の中で消費者はどう影響を受けるのか、そのひとつの方向性としてエンゲージメントを調べ始めました。しかし研究が進むにつれ、広告との接触における気持ちや効果を、日本流の広告コミュニケーションは欧米流とは少し違う視点で見ていかなければならないのではないかという考えに至りました。

具体的には、欧米流のエンゲージメントではコンテンツを伝達させる際にメディアとの連動感に重点が置かれがちですが、日本では連動感がコンテンツそのものの商業性を感じさせ反感を生む可能性もあります。つまり、欧米と同じような考え方でエンゲージメントを狙ったコミュニケーションを組み立ててもうまくいかないのではないかと思ったわけです。


このようなことから、欧米のトレンドをストレートに落とし込むことは難しいと思います。しかしgoogleのギアチェンジに踊らされないためにも、あらゆる事態を想定しながら、集客導線を広く保持しておくべきでしょう。