~あたりまえの石けんのあたりまえでない話~
2019年3月10日、
「人と自然の為の講演会」を開催しました。
年に1回のペースで、
環境・健康・衣食住の安心安全などを
テーマに開催しています。
今年で23年目になります。
この度は、シャボン玉石けん
石けんアドバイザーの前田博昭 先生に
ご講演いただきました。
「無添加石けんから健康や環境を考える」
~あたりまえの石けんのあたりまえでない話~
と題してお話しいただきました。
以下、前田先生のお話です。
『 石けんと洗剤のちがい。
石けんは、自然界にある界面活性剤。
合成洗剤は、自然界には無い合成界面活性剤。
成分表示を見れば簡単に見分けられる。
石けんは、「石けん素地」「カリ石けん素地」と表示。
合成洗剤は、「ラウレス硫酸Na」
をはじめとする合成界面活性剤の表示。
石けんには鹸化法と中和法がある。
シャボン玉石けんは、鹸化法。
鹸化法は、職人が手間暇かけてつくる。
1週間~10日かけて練り上げる。
油分の中のグリセリンが残留しているので、
お顔を洗ってもお肌がツッパリ感が無く、
しっとりと洗いあがる。
洗濯もリンスが必要なく、
ふっくらと洗いあがる。
熟練した職人が石けんの出来具合を、
舌でなめて味見をして判断する。
「釜炊き十年」と言われる。
中和法は、機械製法。
4~5時間で炊きあがる。
グリセリンが含まれない。
油脂とアルカリ剤を反応させて
石鹸は作られるが、
その反応を邪魔しているのがグリセリン。
油脂からグリセリンを抜いて炊くと、
アルカリ剤と油脂が4~5時間で反応し、
石鹸が早く炊きあがる。
植物性原料からも
合成界面活性剤を作ることができるので注意!。
自然派商品を選別するには、
「何から作られた」ではなく、
「出来上がった成分が何か」を
見ることが重要。
無添加を疑え!
「無添加」にも様々な商品がある。
安心安全のイメージが強い「無添加表示」ですが、
石けんや洗剤は、添加物が
1種類入っていないだけでも
「無添加」と表示できる。
「無添加」と書かれている商品が、
完全に無添加でないことを
ご理解ください。 』
その他、蛍光増白剤のことも
お話くださいました。
蛍光増白剤は、衣類を白く染める
染料だということです。
汚れを除去するのではなく、
汚れをかくし、白く染め上げるのです。
ブラックライトを当てると、
青白く光ります。
固形石鹸でも成分表示をみると、
蛍光増白剤入りのものがあり、
ビックリすることがあります。
石けんも成分表示をよく見て、
その製法も知ったうえで、
本物を選ぶことが大切だと思いました。
前座で30分ほど私が、
柔軟剤の香りを取るお洗濯方法などを
お話しました。
昨年秋から柔軟剤の除去方法のお洗濯に
取り組んでいましたので、
告知など集客を始めるのが2月の初め頃と
遅くなってしまい、焦りましたが、
皆様のご協力もあって、
お陰様で沢山の方がお越しくださいました。
岡山県や愛知県、東京、大阪、京都からも
お越しくださいました。
お忙しい中お越しくださった皆様、
ご協力くださった皆様には感謝します。