名人戦の翌日の今日も超重要対局は続く。竜王戦6組決勝と1組3位決定戦である。前者は藤本渚対山下数毅、後者は久保対伊藤匠。恐らくは将棋ファンの7割が山下、9割が伊藤側で観戦したものと想像する。しかし、王位戦に続いて期待された結果とは逆目となり、藤本、久保が勝ちあがった。

 

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 並べれば感覚できると思うが、自ら厚みを消してはダメですよね、という総括でいいだろう。AI評価値がどうこうというまでもなく、『厚み=勝ちやすさ』はある程度の棋力の持ち主であれば体感できるはずで、2局とも守備側が相手の攻撃陣にアタックをかけて、守備力が減じられたところを適確に咎められてしまっている。

 

 それにしても伊藤がここで消えますか~ 甚だ意外である。振飛車に負けるとは全く予想外でもある。これでレーティング2位が脱落したわけだが、残りのメンツのレーティングを見る限り、藤本の挑戦は25%くらいはあるのではないだろうか。藤井聡太相手でも、1番は入るのではなかろうか? 藤本と佐藤康光の爆発力への期待感で決勝トーナメントは観戦しましょう。