将棋「学生名人戦」 優勝者が対局中にAIアプリ使用 失格に | NHK | 将棋

 

 朝のニュースでこういうものが。。。大昔に学生将棋を嗜んでいた私としては見逃せない報道である。早速、学生将棋連盟のSNSをチェックする。決勝、3位決定戦の対局者4人の写真とトーナメント表が載っているが、

 

 

決勝戦を戦った選手が3位にも入っていない。ということで、失格者が誰なのかも推定できる。他方、一連の顛末については全く言及がない。

 

 

 記事を引用すると「4日に東京で行われた大会の決勝で、終局後、勝利した男子学生について一部の参加者から「対局中の離席の回数があまりにも多いため調査してほしい」などと申し出があったということです。このため、連盟が、この学生に話を聞いて調べたところ、対局中に電源が入った状態でスマートフォンを所持していたことが分かり、決勝や準決勝の対局中に、局面を入力すると最善手を示す将棋AIのアプリを使用していた形跡が見つかりました。大会の規定では、対局中は所持する電子機器の電源を切り、離席時の携帯は認められないとしているほか、将棋ソフトを使用して対局したことが認定されると違反者を失格処分とすると決められています。」ということなので、電源オンのスマホ所持の段階でルール違反が確定する。三浦が理由のない疑惑をかけられた時は違い、その場でチェックした結果の判定であることから、抗弁は難しいだろうか。

 

※こういう記事もありました。

 

学生名人戦|将棋雑記帳(復活版) (iga-log.com)

 

 私が現役だった頃と持ち時間がそうは違わないだろうから、せいぜい40分とか1時間の持ち時間の中で、AIに棋譜を入れて正解手探索を離席の度にしていたこということか。仮に不正意欲が旺盛でも、ちょっとやる気にならないくらい露見リスクが高そうだが、そういうことも分からないくらい判断の眼が曇っていたのだろうか。

 

 主催者についていえば、数回は不正が通ってしまったかもしれず、決勝の後に主催者が介入するのでは遅すぎると指摘は受けそう。またスマホ等電子機器はデスク上に見える状態でオフにして開示を所与ルールとしておけば、こういう不愉快な結果にならなかったはずで、性善説の大会運営に付け込まれた感はある。

 

 不正利用はこの大会だけなのかも気になるし(有体にいえば普段の部内の将棋対局も含めて)、この学生名人戦についていえば不正利用者に敗北した人達が気の毒すぎる。同じ大学の生徒達は普段、この選手の振舞をどうみていたのかも気になる。不正が事実であり、常習性があれば、周囲は気がつきそうなものだが。

 

 この件、インパクトを感じるのは私が(弱い)学生将棋OBだからか、スマホ冤罪事件に関心が強いからかとも思うが、主催者も将棋連盟、朝日新聞の後援、アマ連の協力を受けている(=身内の大会ではない)ことを鑑み、しっかり経緯説明を行い、再発防止策を講じるよう心掛けてほしい。また失格になったご本人だが、将棋と折角縁があったのだから、不正が事実なら反省と悔悟の念を示し、出直してほしい。若気の至りということで一度の過ちで将棋から遠ざかることはないと思うが、過ちを認めることは必須である。(無実というのであれば、徹底的に争うことだ。)

 

 続報がなさそうな案件だが、暫く気にすることにします。