練馬こぶしハーフマラソンの個人編です。

 

 まずは私のタイムはこう。

 

~ 5キロ 448 441 440 440 415 2304
~10キロ 428 421 427 424 437 2218 (4522)
~15キロ 430 432 436 428 437 2242 (10805)
~20キロ 443 429 438 431 440 2302 (13109)
~ゴール  452               13601

 

 毎度毎度同じことを書くが、劣化が止まらない。来年にはどれくらいタイムがさらに悪化するのか、真面目な話、怖いです。この傾向と上手く折り合いがつくほど、人間が成熟していないのですね。。。

 

 さて、レース当日の様子を披露します。

 

1.降雨、何となく寒々しい

 朝8時スタート、受付開始は6時半。屋内待機箇所皆無なので、間際に行く方が楽だが、雨ならではの混雑があると厄介・・・と判断して始発で移動し、最寄り駅の地下鉄成増に着いたのは6時前。この時点では駅構内に向かうボランティアと行き会う感じで、どうもボランティアの配備前に到着してしまったようである。なぜか地下鉄出口には誰もおらず、スマホの道案内は住宅街最短ルート推奨で怪しかったので、幹線道路沿いの移動を選択。結果的にはルート上にはスタッフはいて安心感はあった。案内には駅から徒歩20分とあったが、そこまで遠くはなく13分くらいで現着。足許はビショビショである。

 

 桜が咲いているが、人がまだ集まっていなくて、なんとも寒々しい。心が冷えていく。。。

 

 

(スタート地点の準備中)

 

(ゴールマットを設置中)

 

 まだランナーもきていないが、6時半まで待って受付開始となる。事前に登録したスマホ画面を見せ、体温チェックを受けるが、本人チェック等はなし。佐倉マラソンはここのプロセスの要員数が不十分で渋滞が起きたというレビューを読んだが、練馬こぶしは余裕がありそうだった。まぁ、23年度はこういうプロセスも廃止されるだろう。

 

 テント更衣室で荷物をまとめる。案の定、ビニールシートは水濡れしている。雨が滴る場面もあるだろうし、濡れた地面からの水分もあろう。机があったので、そこで、レインウエアを脱いで、靴を履き替えるだけで私は完了する。隣の男性と少しお話をして、大会参加状況やトレランの情報交換をする。青梅のKFC主催大会がいいよ、という見解をいただいたので、5月の大会にエントリーをすることにした。

 

 テントの外に出ても雨は小降り。どこかで雨宿りをするか、と給水所のテントのスペースが空いていたので、そこでストレッチ。会場の様子を見ていると、陸上競技場内のトイレに長蛇の列が出来ている一方、競技場を出たところにあるトイレは閑古鳥。『ランナーは最初に目に入ったトイレに並ぶ』という習性があると私は長年の経験から認識しているのだが、改めてその実例を目撃した思いである。当然、私は空いている方のトイレを利用してノーストレスである。

 

 各所が泥濘でグチョグチョ、芝生エリアもしっかりとウエットでシューズがどんどん濡れて重くなる。この日起用したのは、ピンクたん(初代Viper)。もう少しは走れるはず、という目算だが、ここまで重くなるとは。。。このピンクたん、厚底故に地面の冷えを拾いにくく、私の足冷え防止にも効果に実績を見せていたのだが、さすがにこれだけ濡れると足冷えを防げない。どれほどストレッチをしても爪先と踵がシャーベットになっている感があり、これは序盤はスローで入るしかないな、と判断したものである。

 

2.ペースの上がらない序盤

 どうにか開会式になって、練馬区長、招待ランナー3人+順天堂長距離選手の紹介があって、それなりに盛り上がってきたか。柏原の声が非常に通りがよく、さすがに現役引退後も活躍の場を広げているものよ、と感心させられた。

 

 私はCブロック。以前、出走した時はAだったが、多分、Aはエリート、ゲストランナー専用、Bは申告タイムの特に速い人用で、正直に申告タイムを出した私がCというところだろうか。実勢、Cのランナー群とバトルを繰り広げることになった。

 

 スタートするが、いきなり曲がるし、狭いしでスピードは出ない。つくばマラソンの序盤で暴走していく人がいるが、そういう輩はついにいなかった。全般的に気負いこんだ若いランナーは少なく、熟練系の多い印象で、それゆえか? 足は冷え切っていて、暖まるまでは隠忍自重。フルマラソンであればこの隠忍も大きなマイナスにならないが、ハーフマラソンでキロ10秒以上もタイムを抑え込んでいると、結構仕上がりに利いてくるよなぁ。。。ということで、ほぼ抜かれモードで、ジョーカーの扮装をした人と姿勢のよい女性に抜かれたのが特にインパクトがあり、この二人をマークして追いかけようと勝手に心決めた。

 

3.漸く動き出す身体

 4.5キロ地点で折り返しがあり、先行ランナーとの位置関係をチェックできる。ジョーカーさんは30M前、お姉さんは15M前。漸く足の冷えがとれて、ペースがでてきたか、ジョーカーさんを直ぐにまくるが、お姉さんは相変わらず前にいる。5キロも過ぎれば、概ね周辺ランナーも固定するもので、他には背は低いが非常に筋肉質ボディの男性(キン肉マンさんと勝手に命名していた)が前方に目に入り、ジョーカーさんの代わりのターゲットに設定した。

 

 私が後方からこの両者を眺める位置関係は10キロ過ぎまではそのまま。こういう特定のランナーを意識したレースを最近していなかったが、タイムがでないのであれば、対人競争を自己設定するのも一興であろう。

 

 石神井川沿いの住宅地往復距離調整が終わると環八に戻る。この辺りは私自身もよく自動車で走るところで馴染みがあり、色々と思うところもある。トンネル部分の降下、上昇で脚をやや使い、ペースが安定しないが、レース自体は楽しめているかな。雨ゆえに喉の渇きもなく、給水は背の高めのコップに半分未満のドリンク量と適正(走りながらとっても零れない/小さいコップだと大半が零れる/入れすぎると処理に困る)と『良く分かっているな』というところで、自分自身のスピードはともかく、諸事快適であった。

 

3.入れ替わる順位

 心理的に余裕があるので、フォームチェックを意識的に入れて、『頭頂が上に引っ張られている感じ』『へそを1センチ引き上げる感じ』『足を真っすぐに落とし、踵角度は90度』『腕振り頑張れ』を全展開。意識的、といっても普通にできているようではあり、不調ではなさそう。

 

 しかし強いランナーが次々と出現する。

 

 環八のトンネル通過後、Dブロックのゼッケンの女性に強烈に抜かれた。この方、応援ナビでチェックすると10-15キロを20分台でクリアしている。それは抜かれるわなぁ。。。。他方、序盤から先行していた女子は環八で抜き返し、以後はついに姿をみることはなかった。但し、その後も「女子、頑張れ」という沿道の応援があったので、ある程度近いところにはいたようである。最終的には差をある程度はつけたが、大差ではなく、強い方だったようだ。

 

 環八から豊島園通りに入ると、いよいよ応援が熱い。15キロ地点前後だったと思うが、コース上に柏原竜二がいて、ランナーにグータッチをしていたので、私も恩恵に預かる。大学時代よりはふっくらしているが、今でも訓練はしているボディとお見受けしました。ここまで来ると、追い込めているランナーと現状維持系ランナーの差が様々出てくる。このエリアはコース幅が狭く、道路中央にコーンが置いてある。私は流れで右サイドを走っていたところ、青シャツ、背の高い男性ランナーに押し込まれるような感じになった。『おいおい』と内心で突っ込み、むかつきもしたので、自分に鞭を入れて、この人は二度と見なかった。好調かつ気合も入ったかと自負もしたが、後方のランナーに対し『可愛い、頑張れ』と声援が各所で発せられていることに気がつく。『さっき抜かした女性ランナーじゃないよな?』と困惑。するとつば九郎の帽子を被ったヤクルト村上ユニフォームランナーに抜かれる。さらに広島栗林ユニフォームランナーにも抜かれる。『うーん、自分のペースが上がり切っていないか? あの人達が速すぎるのか?』と考えるまでもなく、追撃を試みるが、最早ラップが違っていて、遠くなるばかりである。

 

 16キロ過ぎからは直角カーブ、揺れる歩道橋通過と走りにくいところが多くなる。まずは滑らないこと、転ばないことを注意して距離をこなす。団地内の2連続直角クランクには本当に閉口。この時点の私のターゲットはキン肉マンさんとなぜかAブロックゼッケンを背負っているのにここにいる黒のウエアの男性。キン肉マンさんは相変わらず安定した走りで私より数十メートル前のまま。ちょっと追いつけないか。。。Aブロックさんは近いところにいて、このままの距離維持のままゴールであればネットでは私の勝ちになる。グロスでも勝てたら気持ちはいいわね、と気合を維持して走るが、この辺りは公園内ながら応援も殊の外多く、他のランナーもビルドアップモードになっていて、私だけが抜け出すという感じにはついにならない。

 

 そのまま先行するランナー群と10Mくらいの差をつけられてのゴールとなった。ゴール地点で待ち構えていた吉田香織さんにグータッチをしてもらい、後ろを振り返ると、序盤競った女子ランナーがゴールが見えて、『少なくとも彼女には勝った』と自己満足もした。

 

4.濡れたまま帰路へ

 早速、荷物回収。陸上競技場内の更衣室は混んでいると判断し、野球場更衣室に移動。ここはなぜか机がなく、荷物の取り回しに苦労。。。ビニールシートはきれいだったが、ランナーが使い続ければすぐに泥になるのが予想できた。早めに入れたので私は大丈夫だったが、遅い人達はどうなったのだろう。さっさと着替えて、撤収する際、MCさんの声が聞こえた。ゴール時に『ペッパーミル』としているランナーが相当数いるみたい。『そんな余裕があるなら速く走れよ』と内心で突っ込んだ私は意地が悪いかな? 練馬大根を両手で持って走ったランナーもいたようで、そちらには素直に『おお、郷土愛ですね』と感心。

 8時―9時の練馬アメダスの降水量は1ミリ、9-10時の降水量は0.5ミリと気象庁データには出ていたのだが、体感ではもっと降っていた感じ。特にレース後、濡れたくないところで屋根なし状況だと厳しいものがあった。

 知人がいるわけでもないので、私はそのまま帰路へ。帰りのFライナーが随分と混んでいて、池袋でもほとんど降車がなく、新宿三丁目でもごく少数の降車という状況を目の当たりにし、東武・西武沿線住民の嗜好を思い知ったのはこれはこれで一興であった。なるほど渋谷が混むはずである。

 

 今時点で大した筋疲労はなく、普通に朝ラン(激坂系)もこなせた私はどうも本レースで全リソースを出せなくなっているみたい。22年度のランは思うに任せないものが多かったけれど、23年度はそういう状況とどうやって折り合うか、もう少し抵抗するか。抵抗モードでやってきたけれど、むしろコンディションを悪くしているかもしれない。。。等々、色々と考えるものがありました。

 

 23年度は奥熊野ウルトラから始まります。当欄では相変わらず、大会状況等を披露させていただく所存です。