この日曜日の最終回を終え、感想がブログやSNSに溢れ出ていると思うが、私も書きたくなった。池井戸さんの作品はこの夏休みにまとめ読みをした新参者です。

「最終回」
・あそこまで感情的になったら、いくら大阪西支店、本店営業二部で赫々たる業績を上げてきた半沢といえども、人望を失うでしょう。涙を流して、「やれー大和田~」と絶叫するのは・・・ないですね。

・大和田の処遇が取締役降格で済んだというのが微妙。彼のやったことは詐欺であり、行内融和の理屈で穏便な措置をするのは無理がある。頭取にはこんなスキャンダルが外部に漏れたら金融庁検査やり直しになるので、目立つ人事措置を取れないというのが本音なのかもしれないが、最終回のバトルの場は「取締役会」であり、株主の請求があれば議事録を開示しないといけないはず。議事録の書き様次第かもしれないが、常務が断罪されたことまで抹消できないでしょう。それに監査役も同席しているはずで、社内外コンプラ組織からのダメ出しが出そう。だいたい詐欺をした取締役の業務命令を誰が聴くの? 30人以上の人間があの場にいて、機密保持なんか無理ですよ。

・セントラル証券への出向が不本意ということだけど、あのタイミングでないにしてもそれ程明白な左遷ともいえないのでは。

・仮に左遷だとしても、あれだけ感情的になってしまった半沢に対してならありうる。

・岸川夫人が半沢夫人に娘の結婚の悩みを相談するなんて・・・ないですね。

・黒崎が岸川のマンションの入り口で半沢と遭遇して平気というのも理解できない。(少なくとも岸川はそれが知られることを酷く心配しているわけで)

・それと半沢父は原作では自殺をしていないわけですが、ネジ工場がメインバンクをメガに決め打つ、というのもちょっとないのでは。地銀、信金も入れるのでは? そもそも、ある程度、融資調達先も分散するでしょう。気の利いた経営者なら。

「ネタの構築」
・他の短編でも転貸、粉飾はデフォルトで出てきます。

といいつつ、続編期待。香川照之は次回に向けて温存されたことになるんでしょうか。