「年齢だから体が硬くなるのは仕方ない。」
そんなふうに思われることがあります。
実際、関節が動きにくいと、
筋肉が硬い、筋が縮んでいる、
と説明されることは少なくありません。
もちろん筋肉は大切です。
ただ、
体の動きは筋肉だけで
決まっているわけではない、
という見方もあります。
たとえば足首が曲がりにくいとき。
筋肉だけでなく、
関節まわりの組織、
皮神経や末梢神経の状態も関係している可能性があります。
神経は、体を動かすための電気の通り道というだけではありません。
腕や脚の動きに合わせて、
神経そのものも少しずつ伸びたり、
まわりから圧を受けたりしています。
つまり、動きにくさは「筋肉が硬い」だけではなく、
「神経が動きにくい」
「神経が過敏になっている」
といったことでも起こりえます。
しかもそれは、痛みやしびれとも無関係ではありません。
研究では、足首の動く範囲が広がったとき、
筋肉の変化よりも、
坐骨神経という大きな末梢神経の状態の変化と関係していた、
という報告があります。
さらに、若い人より高齢の方のほうが、こうした神経の影響を受けやすい可能性も示されています。
ここで大事なのは、
「年をとると神経が悪い」
と単純に言いたいわけではないことです。
そうではなく、高齢者の体の硬さを考えるとき、筋肉だけを見るのでは少し足りないかもしれない、ということです。
体を動かすとき、脳は筋肉だけを見て命令しているわけではありません。
皮神経や末梢神経から入る情報、関節からの情報、過去の痛みの記憶なども含めて、脳が全体を受け取り、動きやすさや痛みの出方を決めています。
だから、同じ「硬い」でも、その背景は人によって違います。
もし筋トレやストレッチだけでは変化が乏しいなら、筋肉以外の見方が必要なのかもしれません。
そう考えるだけでも、体の見え方はかなり変わります。
関節の動きにくさは、単なる筋肉の問題ではなく、神経や脳も関わる体からのサインかもしれない、というお話です。
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