公式戦と好敵手 次男 U12 | 少年サッカー 元パパコーチ 次男小学6年生

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少年サッカー

長男のパパコーチ(お手伝いコーチ)をしておりました。

今は、長男は高校生になりサッカー以外の部活を、次男はクラブチーム。

そんな子を持つ父親として、今の少年サッカーや次男チーム、次男に対して思ったことをつづっていきます。

次男チームの公式戦があり、なんとか県大会への切符を手に入れました。

 

当たり前のように県大会まで進んでいますが、学年が上がれば上がるほどチーム力の差は縮まってくるし、しっかり守れるようになるので簡単ではない話で、本当にすごいことだと思います。

 

少なくとも40チームくらいある中で上位数チームに入らなくちゃいけないというのは、ちょっと頑張ればすぐ行けるようなレベルでもなく、前評判も覆ることがよくある今大会で頑張ったと思いますし、次男も頑張っていました。

 

そんな中、トーナメントの一発勝負となると多少の実力を超える何かが必ずあるもので、それを加味すると5分5分となる相手が地区内にも数チームあり、だいたいここ一番の試合で必ず対戦するライバルチームが1つあります。公式戦をやると、大体1点差かPKということが多いです。

 

このチームには次男も仲良くしているいわゆるエースと呼ばれる選手がいて、その選手を公式戦の度に見ますが私好みのとてもいい選手です。

 

チームは違えど、次男と同じような立場でチームをけん引している子でトレセンで会うことも多く、日ごろは二人仲良くしているのですが、試合が始まれば人が変わったようにバチバチやり合っていて、その二人のやり合いを見てなのか、チーム同士も負けん気があふれ出るような好ゲームになります。

 

この子の何がいいかというと、自分の持ち味をよくわかったプレーをしているという点です。

 

その持ち味はゴールへの意識とシュートセンス。

まさしく、その持ち味を活かしたワンチャンスを決められて次男チームは負けたのですが、本当にセンス光るシュートで私は次男チームを応援しながらもその子の能力に感服していました。

 

敵ながら天晴。

私からするとこの子を表す一番適した言葉。

 

負けず嫌いの次男は試合終了と同時に、いつもの号泣。あのシュートが決まっていればとかあのパスがズレていなければ、など振り返れば色々とありますがそれも含めて今ある実力を出し切っての敗戦です。私から見ると勝ちたいという気持ちの大きさが相手の方が上回っていたかな、という内容。

 

試合に負けて悔しくて泣くのいつものことで負けてヘラヘラしているよりは全然いいのですが、さすがに泣きすぎと思いながら、見ていると、

なんと、その子が試合終了の挨拶の後に次男に駆け寄り、肩を抱いて何かを話しかけていました。

 

何を話したのか、なんかは分かりません。

 

ただ、肩を抱かれてうな垂れていた次男の手がいつの間にかその子の肩にかかり、二人肩を抱きながらピッチを後にしていました。

 

なんという素晴らしい関係。

 

勝って仲間と勝利を分かち合いたいのに、相手選手に寄り添えるという力。大人でもそんな配慮ができない人間が多い中、自然とできてしまう子に出会えるということがサッカーを真剣することによる副産物で、かけがえのないものだと思います。

 

ちなみにその後の試合で勝利を重ねた次男チームは県大会の出場権を得ました。そのエースの子がいるチームも県大会への出場権は得たものの、決勝戦で惜しくも負けてしまい次男と同じように号泣するエースの子の姿がありました。

 

野暮なことなのでこのことには触れずに数日過ごしていたのですが、野次馬根性でどうしても聞きたくなった私は次男に聞きます。

 

「負けた試合で泣いてたけど、○○くんに肩抱かれてたの覚えてる?」

「覚えてる」

「何話されたの?」

「何を話してたかなー、それは覚えてない」

「ふーん」

 

まあ、そんなもんなんでしょう。ただただ、寄り添ってくれていたという記憶だけが残るんだと思います。

もう1つどうしても聞きたかった事を聞きます。

 

「その後、○○のチーム負けて○○ずっと泣いてたでしょ」

「うん、知ってる」

「何か声かけてあげたの?」

「行って声かけたよ」

「なんて?」

「俺もいっぱいシュート外してきたから気にするなって」

「へー、偉いな」

 

他チーム同士の戦いでもこういうことを自然とできる次男のことを本当に誇らしく思います。

 

おそらく、その子も次男になんて声をかけられたかなんて覚えていないでしょう。でも、お互いに自然とそうしてしまう関係なのかなと思いますし、どんなサッカーの能力よりも本当にかけがえのないものだと思います。

 

私は勝手にですが、そのエースの子と次男は運命的なものを感じています。

いつか同じチームで喜びを分かち合う関係になるような気がしています。

 

それがより高いところであればあるほど、今日の姿がまぶしく見えるようになるのかなと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

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