コーチングでは、「クライアントの中に答えがある」としています。
ですが正確には、コーチングは「クライアントの中にある答え」を探すものだと言い換えた方がよいかも知れません。
このあたりを勘違いしていると、クライアントの中に存在し得ない答えをみつけようとして、四苦八苦してしまいます。
たとえば「部下が遅刻して困る」というテーマのセッション。
遅刻するかどうかは、部下本人の問題です。
したがって、本当の答えは部下の中にあります。
ですので、そのテーマでセッションをしているコーチの中にもクライアント(その部下の上司)の中にも、答えは存在しません。
もしそのテーマでクライアントの中にある答えをみつけるとすれば、
「そのような部下に対して、どのように接する上司でありたいか?」
のように、クライアントにフォーカスした質問をする必要があります。
「他人と過去は変えられない」という言葉があります。
コーチでもクライアントでもない、他人であるところの部下がどうのこうのと論じるのではなく、クライアント本人がどう変わることができるのかにフォーカスすることですね。