いったん紛争や戦争が始まると、報復の連鎖の泥沼に陥ることは、よく聞くところです。
イスラエルがシリアのイラン大使館を攻撃し、イラン人の高官が亡くなりました。
その報復として、イランは直接イスラエルを目掛けてミサイルを撃ちました。
結果は、ほとんどのミサイルはイスラエル軍により迎撃できたとの事。
しかし、イスラエルの国土に直接ミサイルを撃った事で、イランは西側諸国から非難を浴びています。
イランはそれは承知のこととして、実際のミサイル攻撃は、事前の通知を行い、抑制的だったと言われています。
イランは、本格的な攻撃を望んでいないからです。
報復の連鎖が続きますと、もはや、どちらが先に手を出したかなど、だんだんと分からなくなってきます。
それは、お互いに犠牲者が増え続けることを意味し、感情の爆発をベースにした無意味な戦争状態になってしまいます。
今回のイランのイスラエルへのミサイル攻撃は、迎撃前提であり、イラン国民へのガス抜きのレベルだと理解し、なんとかこの段階でエスカレートすることなく停戦して欲しいものです。
イスラエル自身は、イランへ本格的な報復が必要だ、とする考えが、一部の政府幹部にはあるようです。
しかし、勤勉なユダヤ人であれば、このような考えは無意味であり、早期停戦の選択が正しい、と目を覚まして欲しいものです。
多様化の世界にあって、自身のみ生き抜くという考えよりも、共存姿勢が目指すところだとする価値観を、是非とも持って欲しいものです。