「親切」って?(漢字の意味) | 泉福寺ごえんさん日記

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真宗大谷派の寺院こ住職をしております。
何気ないことや、思ったこと感じた事を書いてます。
普段のごえんさんでごじゃります。

政治家の会見を聞いていると

 

よく「遺憾」って言葉を耳にすることが多い。

 

「遺憾」とは「思い通りにいかないで、

 

心残りな事」と辞典に書いてある。

 

それ以外の意味は無い。

 

申し訳ないとか

 

ごめんなさいの謝罪の意味は無い。

 

ひらがなで「いかん」っと言うと

 

関西弁で「あかん」ってなる。

 

「そんなことしたらいかん」

 

「そんなことしたらあかん」

 

「いかん」って言葉をよく聞くから

 

「遺憾」の意味も勘違いするのかもしれない。

 

使い方を間違えないように

 

しなければならない。

 

「やばい」って言葉もそうである。

 

もともと「やばい」は

 

戦前に刑務所に服役している人たちが

 

看守のことを隠語で「やば」と呼んでいた。

 

違反を看守に見つかりそうに

 

なったときなど「やば やば」と言いあって

 

看守の存在を教えあっていた。

 

最近は誰しもが「やば」って言うけど

 

言葉の乱れもここまで来れば

 

本当にやばい。

 

芸人の方が「親切」って漢字を

 

親を切るって書いて何で「しんせつ」なんだー!?

 

って言いながら笑いをとっているが(もう古いか)

 

「親」って漢字は、形声文字です。

 

「木の上に立って見る」って覚えた人も

 

多いと思いますが(私もだけど(^^)

 

「見」は、大きな目の人の象形文字。

 

「木」は「木の切り口」の意味で、

 

「立」は入墨の為の針の象形文字で

 

「木」+「立」で進むの意味になります。

 

木+立=進 

 

何でそうなるの?と思われる方も多いでしょうが

 

何でもなの(^。^)

 

またの機会に説明しますね。

 

つまり親って字は

 

「進んで目にかける」の意味。

 

思いやりが深いことをいいます。



 

 

「切」

 

「切」は切るという意味ではない。

 

「切」は、強く思う様子を表わしたもので

 

「心底から」という意味である。

 

「親切」とは「心の底から思いやる」って事に

 

なります。

 

古くは「深切」と用いられていた。

 

思い入れが深く切実であるの意味で

 

常用されていた。

 

また「心切」も用いられていた。

 

すばらしい文字だなぁ。