表面的には『いつも通りやるだけ』みたいな顔して余裕こいていましたが、間違いなく今年一番ビビっていたし、燃えていました。
メンバーのまおは元々喉は潰しやすい体質で、それでも最近は潰さないやり方を覚えてうまくやっていたんですが、この日は完全に潰してししまいました。
しかも30分のステージの事を全く覚えていないくらい入り込んでいました。
みかもいつもは暴れたり盛り上げたりする役はまおに任せてアイドルとしての形を守ってくれていますが、この日は『私もやっていいですか?』と言ってクラウドサーフしました。
ゆーたんも久しぶりの東京、しかも極めて汚い現場で誰よりも汗だくになって、歌い、跳ね『パーティー』を体現していました。
僕も絶対負けられない現場や非アイドル現場ではメンバーの不安が強いので安心できるようステージ上のDJブースにいるようにしているのですが、今回はリハーサルの時にメンバーから『森永さんは引っ込んでてください。私達だけで戦います』と言われ、PA席で曲出しをする事にしました。
とても心強かったです。
本当に成長したなぁと思います。
数日前に前売り予約の状況を聞いて、おやすみホログラムさんが僕たちの倍以上の予約を集めていたり、ハバナイさんと何度もコラボして確実に人気も実力も上げていってるのを地元にいながらインターネット上だけで見るたびに『勝ち目ないな、かませ犬だ。どうせ勝てないなら惨めな負け方だけはしないでおこう』とだけ思っていました。
だからツイッターでもあんまり勝負を煽るような強気な発言は控えていましたし、まおにも『あんまりしなくていい』と言っていました。
でも、ご存知の通りまおはツイッターでも煽りまくっていました^_^
僕なんかより強気で、絶対負けたくなかったのでしょう。
NDGさんとのコラボ曲に関しては3月くらいに関さんと望月さんから『やりませんか?』と言われ、もちろん作りたかったんですが、古臭いアイドルソングしか作った事ないし、リスナーとしても90年代の洋楽で止まっている僕は、今何がトレンドなのかも東京のアンダーグランドの空気も知らないし何がカッコよくて何がダサいのかが全然わからなくてどんな曲を作っていいのかかなり悩みました。
関さんからBPM170でラップする曲というアイディアをいただきprodigyとATARI TEENAGE RIOTを参考にしてトラックとサビのメロディーだけのデモを作り全然自信がない状態で関さんにメールで投げました。
『アイドルソングしかできない』と弱音を吐いたら、関さんは『アイドルソングやりたいです!』と言ってくれて凄く安心しました。
その後関さんがラップを乗せたデモを送ってきてくれました。
共作自体が初めての経験だったのですが、やりとりする度にどんどん成長していく音にワクワクしました。
とても楽しくて貴重な経験でした。
そしてコラボ曲には歌が乗っていない部分をあえて多くしました。
僕はこの空白部分を必ずライブでNDGの皆さんとウチのメンバーが埋めてくれると信じていました。
ライブはミズモノだという事は今までの経験で強く感じていたので、なるべくその場の空気で音楽自体が変化する余白を残しておきたかったからです。
これは最近のせのしすたぁの方針でもあります。セットリストも直前まで決めません。
多くの方にコラボ曲はサンクラで聴いた時はピンとこなかったけどライブで聴いたら凄く良かったと言ってもらえたのは、このやり方が功を奏したと思います。
ただ、今回のライブにこの曲だけでは何となく嫌だったので、毎月やってるフリーダウンロード曲をギリギリに書き下ろしました。
本当はノリのいいポップな曲のデモまで用意してたんですが、一週間前にメンバーに『やっぱり前の曲やめる!新しいの作るから待って!』と連絡しました。
そうして出来たのが『moment』です。
これはハバナイさんとおやホロさんの『エメラルド』の存在が大きいです。
NDGさんとの力を借りて早い曲やれば、どんな曲でも盛り上がるに決まっています。
だから僕もBPM120くらいのロマンチックはダンスナンバーを持って行きたかったんです。
僕らは最近色々あって沢山の方を失望させてしまいました。
そしてまたインターネット上でもたまたまトラブルを起こしてしまったファンの方のツイートを見たりして、勝手に色々思うところがありました。
5月4日の夜がお客様さんみんなの『何か』をいい方向に変えてくれる時になればいいな。と思い歌詞を書きました。
多くを求めないけど、希望もないかもしれないけど、言えた立場じゃないかもしれないけど、最高のバーティーの夜が何かを少しだけ変えてくれればいいなぁと。。。
そしてできた『moment』を現場の空気次第では最後にやろうと狙ってました。
アゲアゲでいって上がりきったら最後に落とそうと思っていました。
うまくいったと思います。
余談
ライブ当日、リハーサルの順番の関係であまり早く現場入りするとハバナイさんや、おやホロさんに会ってしまうので、新宿には早く着いたのですが、駐車場で時間を潰してギリギリに入りました。
いくらプロレスとはいえ、ライブ前に『よろしくお願いしまーす!』みたいなノリは避けたかったからです。
まおにも八月ちゃんとイチャイチャはするなよ。と言ってありました。
タイムテーブルは最初に5分交代で、ライブして、そのあと30分交代という望月さんのアイディア。
凄く良かったと思います。
ただ、順番がウチらが先行だったので、不利だなと思いながらも、関さんと『俺らの出番で客の体力全部奪いましょう!』という作戦でやりました。
作戦は概ね上手くいったと思います。
どっちが勝ったかは僕らが決める事ではないのでわかりませんが、戦う事は出来たと思います。
どっちにしろ僕はとにかくまたこのメンツでやりたいです。アンダーグランドからオーバーグランドを引きずり下ろしたいと思っています。
せのしすたぁを初めた頃、まさか東京のアンダーグランドシーンのど真ん中に立てるようなグループになれるとは夢にも思っていませんでした。
今回のライブは思いが強すぎるので、また後日書くかもしれません。
今日はこれくらいにしておきます。