さて、大分、遅くなりましたが、ナンバー2920のブログでも触れました通り、昨日、東京競馬場で古馬牝馬のチャンプ決定戦である、「第19回ヴィクトリアマイル競走」〔1600m・芝(Bコース)・東京・GⅠ・15頭〕が行われました。

 

 

 


毎度の事ながら、予想印の予想などは、ナンバー2920のブログに書いたので省きますが、ここ 4年、雨雨の影響で水分が含んでいる馬場状態が続いていましたが、今年は曇天くもりだったものの、馬場状態「良」でスピードが出やすい馬場になったのではないかなと思いました。 とはいえ、今年もリアルタイムでの観戦でなく、先述した通り、run大会と音楽イベントに参加していたので、身体がクタクタななかでのテレビテレビ観戦となりましたが、果たして・・・。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


と、いう事で、今年は何と単勝ブービー人気だった、番のテンハッピーローズ[牝6](56.0kg 津山明秀騎手騎乗)が、昨年と同タイムとなる 1分31秒 8のタイムで優勝し、人馬共に悲願のGⅠ競走初制覇を成し遂げました。
 


ゲートが開き、 6枠の 2頭~番のナミュールと番のルージュリナージュが出遅れた形となり後方から進む事になる。 先陣争いは複数の馬達が競い合いましたが、結局、インから番のコンクシェルが先頭に立ち、アウトから初のGⅠ競走騎乗となる、横山琉人騎手が騎乗する、番のフィールシンパシーが番手につく。
その後ろに③番のスタニングローズが 3番手につけ、差がなく、②番のフィアスプライドがイン、番のサウンドビバーチェが 5番手で追う。 更にインから番のウンブライル、アウトに番のマスクドディーヴァが真ん中、アウトに番のドゥアイズが並ぶ形で追走し、マスクドの後ろに番のライラックがつける。 その後ろは番のハーパーがつけ、ハーパーを挟むようにインから⑫番のキタウイング、アウトにテンハッピーローズがつける。
少し離れて、後方は番のモリアーナがつき、後は 6枠の 2頭~ナミュール、ルージュリナージュの順番だ。
大欅の向うを通過した所で、前半の半マイルを通過するが、45秒 4と、昨年よりも 0秒 8速いタイムで通過する。 4コーナー付近での上位集団は、ほぼ、変わらず、コンクが先頭、フィールが番手、その後ろは 2枠の 2頭~スタニングとフィアス、更にはサウンド、ウンブライル、ドゥプライズが続く形で、 4コーナーを回って直線へ。
直線に入って、二の脚で逃げ粘りを図るコンクシェルがイン、フィールが真ん中、フィアスがアウトと 3頭が並ぶ形でバトルを始める。 その後ろではスタニングが最内、真ん中あたりではウンブライル、サウンド、ドゥアイスが並ぶ形だが、サウンドが余力がなくなってしまった感でアウト側に膨れてしまい、ドゥアイズと接触する形になる。 その煽りで両馬の真ん中にいたマスクドの進路がカットされてしまった形になった。 慌てたマスクドはサウンドがヨレて空いたインから、再び、ギアを入れ替えて伸びて来る。 また、ドゥアイズの外からテンハッピーもギアを入れ替えて加速するが、勢い的には後者が上だ。
残り200mを切ってフィアスが先頭に立つが、すかさず、テンハッピーが更にギアを入れ替えて並ぶ間もなく一気に交わして先頭に立つ。 その後ろはスタニング、マスクド、ウンブライル、ドゥアイズらが秘術を尽くして競い合い、更に大外からはナミュール、モリアーナ、ルージュリが互いのスリップストリームを使いながら固まって伸びて来るが、テンハッピーが後続に 1馬身 4分の 1の差をつけて栄光のゴールに輝いたという訳です。
表彰台圏内は粘るフィアスにマスクドがインから猛追したが、フィアスがクビ差、マスクドを抑えて 2着に入り、マスクドは表彰台圏内には入れたものの、悔しい 3着に。
後はドゥアイズが不利があったにも拘らず、 4着に入り、アウトから追い込んだルージュリがウンブライルとの入賞圏内バトルに競り勝ち、 5着入賞に入りました。
しかし、正直に言って、テンハッピーローズが勝つとは全くの想定外。 「X」(旧「Twitter」)で仲良くしてくれる競馬ファンの女の子も驚いてたくらい。
後で確認してみると、ここ 2走の成績はシングルフィニッシュながらも入賞圏外だし、ちょっと、成績的にもパッとしない反面、府中や新潟の左回りコースは結果を残している。(←その反面、桶狭間[中京]のコースは芳しくない結果だが・・・。)
ただ、ここ最近は、津村騎手が騎乗し続けているし、それなりの結果を残しているものの、人馬共に初めてのGⅠ競走だし、入賞圏内も厳しいかなと思ってましたが、前半のペースが速かったし、差し勝負の展開になったのも良かったかもしれません。 でも、津村騎手にとっては、騎手生活21年目&48度目のGⅠ競走挑戦で悲願を達成出来たのですから、ゴール直後や検量室に戻る時も嬉しさを表していましたから。

 

 

 

 


もっとも、ゴールしてから、ウンブライルに騎乗していた、アイスマン~川田将雅騎手から、「おめでとさん。 胸を張って、ウイニングランに行ってこ~い!。」と言われたとか。
レース後のインタビューで、津村騎手は、時折、涙を流しつつ、「最後の直線は無我夢中で必死に追いましたが、直線がとても長く感じました。左回りが良いことは分かっていましたから末脚を信じて、 4コーナーを上手くいってくれたらと思っていましたが、最高の形で直線に向けました。人気はありませんでしたが、チャンスはあると思っていました。
(正直、)
GⅠ競走はもう勝てないかもと、ここまで長くて長くて。でも諦めてはいけないと、GⅠ競走に乗れるように朝から最終レースまで頑張ってきました。ここまで、家族の支えが一番大きいです。(レースの頃は)妻と息子二人はサッカーの試合を観に行っていますが、帰ったら抱きしめたいと思います。やっと(GⅠ競走)勝ちましたが、これで終わりではありません。これからも頑張ります。」とコメント。

 

 

管理調教師の高柳大輔調教師も「嬉しいの一言です。長い年月をかけて1600mの距離に向けて進めてきました。馬に教えていく形で、距離を少しずつ延ばしてきました。作戦会議などはなく、ずっと乗ってもらっている津村騎手にお任せしていました。道中はいいところにつけられたと思いました。 最後は声を出して応援しました。ジョッキーには感謝しかありません。今後についてはまだ何も考えられていなくて、冷静になってからオーナーと相談しようと思います。 6歳牝馬ということであまり人気はありませんでしたが力を示すことができたと思います。」とコメント。 また、元騎手の「アンカツ」こと、安藤勝己さんはテンハッピーローズの優勝に関して、「14番人気とは思えんほどの勝ちっぷり。 オレもノーマークやったけど、津村騎手の大仕事を讃えたい。」とコメントしてました。

恒例の全着順。 (←左から、着順・枠番・馬番・馬名・性齢・負担重量・騎手名・タイム・着差・コーナー通過順位・推定上がり3Fタイム・馬体重・調教師名・単勝人気・レーティング)

01 5黄 ⑨ テンハッピーローズ 牝6 56.0 津村明秀 1:31.8  10-833.9 458(-4) 高柳大輔 14 112
02 2黒 ② フィアスプライド 牝6 56.0 クリストフ・ルメール 1:32.0 1 1/4 3-3 34.9 470(-8) 国枝 栄 4 109
03 4青 ⑥ マスクトディーヴァ 牝4 56.0 ジョアン・モレイラ 1:32.0 クビ 7-8 34.1 454(-2) 辻野泰之 1 109
04 8桃 ⑮ ドゥアイズ 牝4 56.0 鮫島克駿 1:32.1 クビ 7-6 34.4 472(+4) 庄野靖志 11 108
05 6緑 ⑪ ルージュリナージュ 牝5 56.0 横山和生 1:32.2 1/2 15-15 33.6 448(+2) 宗像義忠 13 107
06 3赤 ⑤ ウンブライル 牝4 56.0 川田将雅 1:32.2 アタマ 5-6 34.6 474(-2) 木村哲也 3 107
07 7橙 ⑬ モリアーナ 牝4 56.0 横山典弘 1:32.3 1/2 13-13 33.9 488(+6) 武藤善則 6 106
08 6緑 ⑩ ナミュール 牝5 56.0 武 豊 1:32.3 クビ 13-13 33.8 452(+2)[注] 高野友和 2 106
09 2黒 ③ スタニングローズ 牝5 56.0 西村淳也 1:32.6 1 1/2 3-3 35.5 490(±0) 高野友和 5 103
10 5黄 ⑧ サウンドビバーチェ 牝5 56.0 松山弘平 1:32.7 3/4 5-5 35.2 506(±0) 高柳大輔 12 101
11 7橙 ⑫ キタウイング 牝4 56.0 杉原誠人 1:32.9 1 1/4 12-11 34.7 444(+6) 小島茂之 15 99
12 8桃 ⑭ フィールシンパシー 牝5 56.0 横山琉人 1:33.0 1/2 2-2 36.1 456(+2) 小島茂之 10 98
13 3赤 ④ コンクシェル 牝4 56.0 岩田望来 1:33.5 3 1-1 36.7 476(+2) 清水久詞 7 92
14 1白 ① ライラック 牝5 56.0 戸崎圭太 1:33.7 1 1/2 9-8 35.8 440(+8) 相沢 郁 9 89
15 4青 ⑦ ハーパー 牝4 56.0 池添謙一 1:33.9 1 1/2 10-11 35.7 468(-2) 友道康夫 8 86

[注] 番のナミュールは前走のドバイでは馬体重が計測されなかったため、前々走の香港の時での増減差で示した。

タイム
ハロンタイム 12.2 - 10.5 - 11.1 - 11.6 - 11.4 - 11.6 - 11.7 - 11.7

上り 4F 46.4 - 3F 35.0

コーナー通過順位
3コーナー 4,14(3,2)(5,8)(6,15)1(7,9)12-(10,13)11
4コーナー 4,14(3,2)-8(5,15)(1,6,9)(12,7)(10,13)11

さて、まさかのテンハッピーローズが、あっと驚く大仕事をやってのけた、今年の「ヴィクトリアマイル競走」でしたが、まずは 2着表彰台に入った、②番のフィアスプライドですけど、前の方に位置して、直線でも馬場の三分所からジワジワと伸び、坂を駆け上がった所で先頭に立ったものの、瞬発力鋭く、テンハッピーに交わされてしまったという形に。
最後は脚質の差だったではないかと思いますが、鞍上の優勝請負人~クリストフ・ルメール騎手は「いい枠でいいポジションが取れました。ずっとスムーズな競馬ができて、だんだん加速しましたが、先頭に立つとフワッとしました。勝った馬が来てからは改めて頑張ってくれました。GⅠ競走でベストパフォーマンスを発揮できました。」とコメント。
やれるべき事はやれたけど、先頭に立って、一瞬、気が緩んだ所を突かれた感もなくはなかったかもしれません。

次に、単勝 1番人気に支持されながら、表彰台圏内には入ったものの 3着敗退に終わった、番のマスクドディーヴァですが、中団から 4コーナーでは 6番手くらいに位置し、直線で追い上げようとしたものの、ドゥアイズとサウンドビバーチェの間が開かず、更にサウンドが苦しくなって外にヨレて締まった事から進路を塞がれ、止む無く、サウンドのインから急襲して来たものの、今度はウンブライルをインから抜くのに手間取った感もあり、ようやく、フィアスのスリップストリームに入った所で終わってしまったという感じに。 何とか、表彰台圏内には入れたものの、昨年のスターズオンアース同様、単勝 1番人気に支持されながらも 3着敗退という結果になってしまいました。
鞍上のジョアン・モレイラ騎手は「ゲートの中でテンションが高くなりましたが、悪くないスタートを切れて、レース前にイメージしたポジションを取れましたが、スムーズな競馬ができませんでした。その事で馬のベストを出すことができず、残念な結果になってしまいました。それでも、馬は最後まで頑張ってくれています。前走より馬の状態も良く、仕上がりは良かったです。」とコメントし、状態は良かったものの、直線の流れからしてもコースの進路確保に戸惑った感もなくはなかったかもしれません。 アンカツさんは「マスクトディーヴァは可哀想になるくらいの包囲網。地力だけで来た 3着(表彰台だと思う)。」とコメントしてました。

更に 4着入賞を果たした、⑮番のドゥアイズでしたが、先述した通り、直線でサウンドが苦しくなってしまって外にヨレてしまい、その影響でドゥアイズも外にヨレてしまった感はありましたが、それでも立て直してアウトから伸びては来ましたが、フィアスのようにジワジワとしか伸び切れず、マスクドに交わされてしまって、表彰台圏内に入る事は出来なかった感に思えました。 鞍上の鮫島克駿騎手は「外枠でしたが、インでためる意識を持ちながら好位で運んで直線もいい形。人気馬にフタをしながら進められましたが、ぶつけられてひるむところもありました。それでも、よく伸びてくれています。」とアクシデントはあったものの、馬なりに力は出し切ったのではないかとコメントしてました。

そして、 5着入賞を果たした、番のルージュリナージュは明らかに後方一気の作戦を取ったかと思います。 しんがりから直線に入ってテンハッピーをマークする形で追込み、モリアーナのスリップストリームを使ってからは更に加速し、最後はウンブライルとの入賞圏内バトルに勝った形となりました。 鞍上の横山和生騎手は「よく頑張ってくれました。ゲートの中でいい姿勢で待ってくれているんですが、やはり 1歩目がそんなに速くないですね。直線を向いて、二呼吸待って、一瞬は 3着があるかという脚。広い競馬場は合いますし、(距離は)マイルから1800mくらいがちょうどいいですね。」とコメント。 今後も、この距離でしたら期待が持てそうです。

その一方で、入賞圏内バトルに敗れた形で 6着敗退に終わった、番のウンブライルでしたが、中団よりも前に位置して直線でも追い上げては来ましたが、この馬もジワジワとしか伸びて来ない感じのようで瞬発力勝負になると分が悪かったようです。 最後はドゥアイズとルージュリとの入賞圏内バトルになりましたが、やはり、一瞬の切れ味を持っているかどうかの差だったかもしれません。 レース後、鞍上のアイスマン「現状できる精一杯の走りで、最後まで頑張ってくれました。」としかコメントしてませんが、今回の走りが現状の力だったという事でしょう。

また、期待していた、⑬番のモリアーナと③番のスタニングローズでしたが、まず、モリアーナはルージュリ同様、後方からの追い込みを選択しており、直線でも伸びては来ましたが、前にいる馬達も加速をつけていた事もあり、結局、差が縮まらずの 7着敗退に。
管理調教師の武藤善則調教師は「ペースも流れて、折り合いもスムーズでしたが、前が止まりませんでした。」とコメントしていたくらいで、もう、どうしようもないと言った所でしょうか?。 一方のスタニングローズはモリアーナとは対照的に前の方に位置しての競馬を選択。 4コーナーでも 3番手に位置し、直線でも粘れるかなと思ってたんですが、それも残り200mくらいまでで、後は下がる一方の 9着敗退に。
鞍上の西村淳也騎手は「具合は良かったですし、良いポジションを取れたんですけどね・・・。」と最後に止まってしまった事に首を捻っている感じに見受けられました。

そして、本命にしていた、番のナミュールでしたが、今回はアンラッキーな部分が多かった感も。 まずはスタートに失敗した事。 これで、鞍上のレジェンド~武 豊騎手は後方からの作戦に切り替えたのだと思いますが、モリアーナをマークする形で追走し、直線に入ってゴーサインを出したものの、モリアーナのスリップストリームを最後まで取る事が出来なかった事も災いし、結局、伸び切れぬままの 8着敗退となり、昨年よりも 1ポジション落とす結果となりました。 レース後、レジェンド「初めて(の騎乗)なので比較はつきませんが、切れる脚が出せずに最後までジリジリとした感じになりました。この馬の決め手が出す事が出来なかったし、結果を出せず残念です。」とコメント。 過去の戦績から見ると、ナミュールは秋から冬の辺りに好成績を残している事を考えると、暑さ関係に、ちょっと弱いのかもしれませんか?。 アンカツさんは「ナミュールは状態が苦しかったかな。ゲート然り、直線抜けてくる脚がなかった。」と分析していました。

後、お馴染み、霞 券五郎先生の動画を。