さて、ナンバー2905のブログにも書いた通り、昨日は中山競馬場で「華の大障害」「超絶飛越祭り」ともいわれている「農林水産省賞典第26回中山グランドジャンプ競走」〔4250m・芝(障害コース→平地外回りコース[Bコース]・障害飛越数=12個)・中山・J-GⅠ・12頭〕が行われました。
 

 

 

 

詳しい事は後述予定ですが、少々、想定外の結果になったとだけ、今は言っておきましょうか。
今日(14日)は、同じ中山競馬場で、牡馬のクラシック第 1弾「第84回皐月賞競走」〔2000m・芝(内回り・Bコース)・中山・GⅠ・18頭〕が行われます。

 

 

 


(↑昨年の覇者、番のソールオリエンス。)

 

昨年も書いたけど、改めて。
日本競馬のクラシックレースは競馬発祥の地~イギリスのクラシックレースを模範としており、このレースはイギリスの「2000ギニー競走」にあたると言われています。
ただ、「2000ギニー競走」はニューマーケット競馬場の直線 1マイルで行われるのに対し、日本の、このレースは2000m。 中距離で闘わせる事で 1冠目の試練を味わわせるコンセプトだったかもしれません。 ただ、それは 2歳戦の最長距離がマイル戦までだった頃の話。 今は 2歳戦の最長距離が2000mまで伸びた事で、走り慣れている馬達が増えて来たかな~という感じがします。
ちなみに、 2歳のGⅠ競走は仁川(阪神競馬場)で行われるマイル戦の「朝日杯フューチュリティステークス競走」とこのレースと同馬場&同距離で行われる「ホープフルステークス競走」がある。
また、明けて 3歳になってからも同馬場&同距離で行われる「京成杯競走」やトライアルの「弥生賞~ディープインパクト記念競走」(←以下、「弥生賞競走」と書きます。)があるので
予想する上では難しい材料かも。

と、いう事で、今年ですが、まずは枠順から。

 


今年も、しっかりとフルゲートになりましたし、出走18頭中、実に15頭が2000m戦を経験済みですし、中には2200m戦を経験している馬もちらほら。
もちろん、今年も順当にトライアルを使ったり、今年になって、最低でも 1戦は使って、このレースに挑む馬が多い。 本チャン直行という馬は、ただ、 1頭だけ。 その直行を決め込んだ馬が、「ホープフルステークス競走」を制したレガレイラだが、この馬は牝馬である。
牝馬で牡馬のクラシックレースで活躍した馬は、2007年(平成19年)、64年ぶりに「東京優駿(日本ダービー)競走」(府中[東京]・2400m戦)を制したウオッカや、「菊花賞競走」(3000m戦)で入賞圏内に入った、メロディレーン(2019年[令和 1年]・ 淀[京都]で 5着入賞。)やディヴァインラヴ(2021年[令和 3年]・仁川で 3着表彰台。)などがいるので、今回、敢然と、このレースに挑んで来たレガレイラには敬意を表したい。 ちなみに、牝馬の「皐月賞競走」挑戦は2017年(平成29年)のファンディーナ( 7着敗退)以来、 7年ぶりだが、まだまだ、発展途上の 3歳牝馬にとって、このレースを制覇するのは大変難しく、過去では 2頭、トキツカゼ(1947年[昭和22年])とヒデヒカリ(1948年[昭和23年])しかいない。 それだけ、厳しい闘いといえるのだが、今年に関しては牡馬勢も絶対中心となる馬はおらず、まさに混戦模様と言っていいかもしれない。
とはいえ、スポーツ新聞の人気指数で10ポイント以上ある馬は 6頭のみであるものの、ノーポイントの馬は 4頭だけであるので、一桁のポイントの馬にもチャンスはあるかもしれない。 だからこそ、牝馬にも優勝或いは表彰台圏内の可能性はあるかもなので、予想的には今年も超難解のレベル。 まあ、何時ものように、頭空っぽ状態の中&無い知恵を絞って、こんなように予想印を付けてみました。

 

◎印=番 ジャスティンミラノ
○印=番 シンエンペラー
▲印=番 ジャンタルマンタル
▲印=番 レガレイラ
△印=番 メイショウタバル
△印=番 ミスタージーティー
×印=番 コスモキュランダ
×印=番 ダノンデサイル

と、いう事で、本命は現在 2連勝中である、番のジャスティンミラノにしました。

 


キャリアが 2戦のみという点は、少し厳しい部分があるやもしれませんが、前走の「共同通信杯競走」(府中[東京]・1800m戦)をキッチリと勝っているし、デビュー戦で2000m戦を経験している点と前走に引き続き、鞍上が戸崎圭太騎手が騎乗するという点はプラス材料ではあると思っています。 後は小回り&トリッキーなコースである中山コースが初めてという点ですが、関係者のコメントでは「動きも良く、落ち着いているし、賢い馬なので。」とあったので、初めてのコースでも器用にこなせるのではないかと思います。

次に対抗は、番のシンエンペラーにしました。

 


昨年の「ホープフルステークス競走」、今年の「弥生賞競走」と 2度、中山の2000m戦を経験している点はプラスかなと思いますが、どちらも 2着表彰台には入っているけど優勝出来ていないという点は、ちょいとどうかなと思います。 とはいえ、 2歳時に「京都 2歳ステークス競走」(淀・2000m戦)を優勝している事から判る通り、2000m戦は苦手でないという事は事実。 それと前走はアイスマン~川田将雅騎手が騎乗していたが、後述の通り、アイスマンはジャンタルマンタルに騎乗するため、坂井瑠星騎手に乗り替わる点が、どうかなと思うけど、堅実な走りをする馬なので、今回も好結果を出せる可能性はあるかと思います。

更に 3番手評価である、▲印評価は番のジャンタルマンタルと番のレガレイラにしました。

 

 


まず、ジャンタルマンタルですが、キャリア 3戦で 2歳チャンプ決定戦「朝日杯フューチュリティステークス競走」を制覇しているので、ポテンシャルの高さは改めて示したと言っていいでしょう。 一応、今年は 2月の「共同通信杯競走」を使い、結果はジャスティンの 2着敗退に終わったものの、新馬戦で走った府中の1800m戦だったので、走った経験もあっての好結果だろうと思う。 課題としては初の2000m戦と中山コースだ。 これまで、仁川と府中といった、直線の長いコースしか走った事のないジャンタルにとって、小回り&トリッキーで直線の短い中山の馬場でも自分の走りが出来るかだが、鞍上がアイスマン~川田将雅騎手なので、どう捌くかが見物である。 一方のレガレイラは前走の「ホープフルステークス競走」では並みいる牡馬の一線級を相手にキッチリと差し切り、GⅠ競走に昇格してから、初めて、牝馬による制覇を成し遂げた馬でもある。 今回は、それ以来の直行であるのだが、トライアルを使わずに直行するケースは最近ではよくある事だけど、鞍上が優勝請負人~クリストフ・ルメール騎手から北村宏司騎手のテン乗りになった点に不安がある。
今回はルメール騎手の落馬負傷による代打騎乗なので、ある意味、仕方ない点であるが、この馬は牝馬のクラシックどころか牡馬のクラシックレースにもエントリー登録をしているので関係者のやる気が伝わってるのも事実。 北村騎手も幾度の落馬負傷から蘇っているし、「桜花賞競走」では人気馬のアスコリピチェーノに騎乗して悔しい 2着敗退に終わっているので、そのリベンジを同じ牝馬のレガレイラで晴らしたい気持ちはあるだろう。 巻き返しの意味も込めて注目したい。

次に、△印評価は番のメイショウタバルと番のミスタージーティ―にしました。

 



まず、メイショウタバルですが前走の「毎日杯競走」(仁川・1800m戦)では東上最終便と言われるレースだけあって、何が何でも勝利するという意思の表れか、ハナ切って、そのまま逃げ切るという離れ業を演じ、堂々と東上して本チャンに挑む事になった。 今年 1月の「若駒ステークス競走」(淀・2000m戦)こそ競走除外という憂き目にあったものの、それを挟んで、現在 3連勝中と勢いもある。
この馬も中山コースは初めてという点は不安材料ではあるが、一応、仁川で2000m戦を経験し、優勝もしているので距離については問題ないだろうと思っている。 一方のミスタージーティ―ですが、重賞競走での戦歴は「ホープフルステークス競走」では辛くも 5着入賞を果たしたものの、「共同通信杯競走」では 7着敗退と冴えない結果に終わっているのが、少々、不安でもある。 しかし、新馬戦と前走の「若葉ステークス競走」では同じ仁川の2000m戦という事もあり、経験のあるコースであった事からキッチリと優勝しているし、2000m戦盧キャリが多いのもプラスだろう。 それ以外では鞍上の藤岡佑介騎手が並々ならぬ決意をもって挑むと見ている。 先述した通り、弟の藤岡康太騎手が-6日の仁川のレースで落馬負傷し、手当の甲斐も実らずに11日に他界されてしまいました。 兄貴にとって弟の他界は、かなり、ショックが大きいかもしれないけど、大舞台で優勝する事が弟に対しての何よりの供養だと思うので、ここは、しっかりと走って、好結果を残して貰いたいという応援の意味も込めている。 奮闘に期待したい。

そして、心情的評価である、×印評価は、番のコスモキュランダと番のダノンデザイルにしました。

 

 


まず、コスモキュランダはトライアル「弥生賞競走」で、しっかりと勝っているし、本チャンと同馬場&同コースで優勝を経験している点は大きい。 更に結果に浮き沈みがあるものの、デビュー以来、一貫して2000m戦を使っている点もプラス材料かもしれない。
関係者のコメントで「ここに来て器用さが出て来た。」と言っているので、鞍上がジョアン・モレイラ騎手のテン乗りになるものの、モレイラ騎手は先週の「桜花賞競走」をステレンボッシュで制覇してノリノリ状態であるから、今回も、あっさりと決めてしまうかもしれない。 一方のダノンデサイルも今回と同馬場&同距離である 1月の「京成杯競走」を優勝している点は大きいと見ている。 これは昨年11月の「京都 2歳ステークス競走」で 4着敗退に敗れた経験が「京成杯競走」優勝に繋がったかもしれない。 今回は「京成杯競走」以来となるので、ローテの不安はあるが、調教では負荷をかけて追切を駆けた結果、良い変化が出て来たという関係者のコメントがあるし、デビュー以来、一貫して「パパ横山」こと横山典弘騎手が騎乗するので、ベテランの手綱捌きに期待しましょう。

と、いう事で、印を付けた、お馬さんは以上ですが、付けなかった、お馬さんの中で気になるのは番のアレグロブリランテ。

 


この馬は新馬戦しか優勝経験はないし、デビュー以来、一貫して1800m戦しか走っていないが、前走の中山の「スプリングステークス競走」では果敢に逃げを打つ戦法を取り、直線では優勝したシックスペンスに交わされはしたが、粘りに粘って 2着表彰台に入って、優先出走権を獲得している。 粘れるという結果を引き出しただけでも十分な成長力と言えるが、今回は優勝したシックスペンスがレース後の歩様がおかしいために大事を取って、このレースを回避した。 目の上のたんこぶがいない事で、今回はノビノビと走れるかもだが、場合によってはメイショウタバルが先陣争いに絡む可能性もある。 今回も、前回同様に逃げに拘るならば、先陣バトルに勝って、なおかつ、自分のペースで逃げて粘れる事が出来るかが、2000m戦を克服するカギになって来るのではないかと思います。

後は寸評は書かないけど、「すみれステークス競走」(仁川・2200m戦)を制し、「皐月賞競走」を 4勝している、ミルコ・デムーロ騎手が騎乗する⑮番のサンライズアースや、「きさらぎ賞競走」(淀・1800m戦)を制した、⑰番のビサンチンドリーム、それと、 2月の「共同通信杯競走」では 5着は板だったものの、暮れの「朝日杯フューチュリティステークス競走」で 2着表彰台に入り、レジェンド~武 豊騎手が騎乗する③番のエコロヴァルツにも注目して見たいと思います。

 

 

 


何れにしても混戦模様であるけど、楽しみが多い、今年の「皐月賞競走」なので、しっかりと見たいと思います。