さて、かなり、遅くなりましたが、ナンバー2903のブログにも書いた通り、-7日に阪神競馬場で、今年の牝馬クラシック第 1弾~「第84回桜花賞競走」〔1600m・芝(外回り・Bコース)・阪神・GⅠ・18頭〕が行われました。
 

 

 

 

予想印での予想や細かい事などは、ナンバー2903のブログにも書いたので省きますが、今年は「阪神ジュベナイルフィリーズ競走」1-2フィニッシュ馬が直行で本チャンに挑む形になりましたが、果たして、この 2頭のどちらかが「桜の女王」に君臨出来るのか?。 あるいはトライアルや前哨戦を使った他の馬達が、待ったをかけるのか?。 今年も楽しみ感ワクワクの中、果たして、今年の「桜の女王」に輝いたのは・・・。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


と、いう事で、今年の「桜の女王」に輝いたのは、番のステレンポッシュ[牝3](55.0kg ジョアン・モレイラ騎手騎乗)で、タイムは 1分32秒 2でした。
 


レースは、インから④番のキャットファイトが出ようとしましたが、すぐに番のショウナンマヌエラがスッと交わして先頭に立つ。 キャットは仕方なく番手で追い、すぐ外から番のコラソンビートが並んでいく。 コラソンのアウトから番のエトヴプレが並び、コラソンの後ろは番のクイーンズウォークと③番のイフェイオンが並んで続き、更に番のシカゴスティングがアウトから並んでいく。 シカゴのアウトから番のセキトバイーストが並び、間に番のアスコリピチェーノが絡んで行く。 アスコリのアウトから番のチェルヴィニア、インからステレンボッシュが絡み、ステレンの後ろに番のセシリエプラージュがアウト、インに番のワイドラトゥールが並び、間に番のテウメッサが絡む。
少し、馬群が切れて、インに番のハワイアンティアレ、アウトに番のマスクオールウィンが並んで追い、後方は番のラインバックと番のスウィープフィートの順番だ。
前半の半マイルを46秒 3と、昨年よりも 0秒 5遅いタイムで通過。 それでも平均的なペースで 3コーナー付近に入るが、依然としてマヌエラが先頭でエトヴプレが番手。 その後ろにセキトバ、キャットが続き、アウトからチェルヴィニアが仕掛けて行き、更にアスコリとラインバックもギアを入れ替えて追い上げを開始しつつ 4コーナーを回って直線に。
直線に入って、最内で粘ろうとするマヌエラに対し、まずはエトヴプレが交わしにかかるが、それを待っていたかのようにステレンとアスコリが更にギアを入れ替えて追い上げを開始する。 坂を上がって、エトヴプレが先頭に立ったが、ステレンがグイグイと追い上げて迫って来る。 アスコリも追い上げるが脚力の差なのか、差が広がり始めている。
残り200m、ステレンがインで粘るエトヴプレを交わして先頭に立つ。 アスコリも更にギアを入れ替えて追い上げるが、ジリジリと伸びるだけで一気に追いつけない。
むしろ、大外からライトバックと、ようやく、スウィープフィートがギアを入れ替えてアスコリを追い上げるが、そこは 2歳牝馬チャンプの意地。 アスコリが秘術を尽くして両馬の猛追を封じつつも必死になってステレンを追うが、ステレンが後続を 4分の 3馬身差、抑えて、まずは牝馬クラシック 1冠を制すると共に、「阪神ジュベナイルフィリーズ競走」での 2着惜敗を晴らした形となりました。
それにしても、ステレンは完全にアスコリをマークする形でついて行き、直線での勝負に挑んだ形となりましたが、条件的にはアスコリと同じ。 ただ、脚質的にはステレンの方がアスコリよりも勝ってた感がしたけど、推定上り 3ハロンのタイムは、 0秒 1差なので変わりない。 とはいえ、一瞬の瞬発力に関しては差があったかなと感じます。
関西「KEIBA BEAT」の解説者である「競馬エイト」のトラックマン~坂本和也さんは「ステレンボッシュは、今回はずっとアスコリピチェーノをマークしながら、直線を向いて先に仕掛けて追い込んだ。 前回は進路を切り替えるのにロスしたけど、今回はスムーズにアウトから出た事で勝ち切れたのではないか。」とコメントしていました。
鞍上のジョアン・モレイラ騎手は「直線に入る手前でちょっとポケットっぽくなりそうだったので、ちょっとスペースについて心配したんですけれども、ラスト400mぐらいの所からスペースが出来て、そこで反応も素晴らしかったのですが、先頭に立つのが早すぎだったんじゃないかなって正直思いました。1頭だけ前になってからちょっとその集中力を欠きそうになってしまったんですけれども、やっぱり能力高い馬ですね。是非この馬のこれからを楽しみにしてほしいと思います。」と、コメントしていましたが、改めて、馬のポテンシャルの高さを再認識したのではないかと思います。 それにしても管理厩舎の国枝厩舎は、アパパネ、アーモンドアイと 2頭の 3冠牝馬を誕生させた名門厩舎だけあるだけに、今回のステレンの優勝で、また、株を上げたのではないかと思ったりもしましたが。

恒例の全着順。 (←左から、着順・枠番・馬番・馬名・性別&年齢・負担重量・騎手名・タイム・コーナー通過順位・推定上がり3Fタイム・馬体重・調教師名・単勝人気)

01 6緑 ⑫ ステレンボッシュ 牝3 55.0 ジョアン・モレイラ 1:32.2  11-8 33.4 462(-4) 国枝 栄 2
02 5黄 ⑨ アスコリピチェーノ 牝3 55.0 北村宏司 1:32.3 3/4 8-8 33.5 478(+10) 黒岩陽一 1
03 6緑 ⑪ ライトバック 牝3 55.0 坂井瑠星 1:32.3 クビ 17-18 32.8 470(-2) 茶木太樹 7
04 4青 ⑦ スウィープフィート 牝3 55.0 武 豊 1:32.4 1/2 18-17 33.0 464(-2) 庄野靖志 6
05 7橙 ⑮ エトヴプレ 牝3 55.0 鮫島克駿 1:32.5 クビ 2-2 34.2 458(±0) 藤岡健一 9
06 1白 ① ワイドラトゥール 牝3 55.0 北村友一 1:32.5 クビ 13-12 33.5 422(-6) 藤原英昭 16
07 5黄 ⑩ セキトバイースト 牝3 55.0 藤岡佑介 1:32.8 1 1/2 3-3 34.4 438(-4) 四位洋文 10
08 1白 ② クイーンズウォーク 牝3 55.0 川田将雅 1:32.8 クビ 8-8 34.1 514(-2) 中内田充正 3
09 7橙 ⑬ テウメッサ 牝3 55.0 岩田望来 1:32.8 ハナ 13-12 33.7 462(-6) 金成貴史 15
10 3赤 ⑥ ハワイアンティアレ 牝3 55.0 池添謙一 1:32.9 クビ 16-15 33.7 420(±0) 松永幹夫 12
11 2黒 ③ イフェイオン 牝3 55.0 西村淳也 1:32.9 アタマ 8-8 34.2 472(-8) 杉山佳明 8
12 3赤 ⑤ シカゴスティング 牝3 55.0 浜中 俊 1:33.2 1 1/2 6-5 34.6 434(-6) 庄野靖志 17
13 8桃 ⑱ チェルヴィニア 牝3 55.0 バウルジャン・ムルザバエフ 1:33.4 1 1/2 6-5 34.8 488(+8) 木村哲也 4
14 8桃 ⑰ マスクオールウィン 牝3 55.0 津村明秀 1:33.5 クビ 15-15 34.2 490(-2) 牧 光二 13
15 8桃 ⑯ セシリエプラージュ 牝3 55.0 ミルコ・デムーロ 1:33.5 クビ 11-12 34.4 404(-6) 中村直也 14
16 4青 ⑧ コラソンビート 牝3 55.0 横山武史 1:33.6 3/4 3-5 35.0 454(+12) 加藤士津八 5
17 7橙 ⑭ ショウナンマヌエラ 牝3 55.0 岩田康誠 1:34.0 2 1/2 1-1 35.9 470(+2) 高野友和 18
18 2黒 ④ キャットファイト 牝3 55.0 松山弘平 1:34.1 1/2 3-3 35.6 438(-4) 上原博之 11

タイム
ハロンタイム 12.5 - 10.8 - 11.2 - 11.8 - 11.8 - 11.4 - 11.2 - 11.5

上り 4F 45.9 - 3F 34.1

コーナー通過順位
3コーナー 14,15(4,8,10)(5,18)(2,3,9)(12,16)(1,13)17,6,11,7
4コーナー 14,15(4,10)(8,5,18)(2,3,12,9)(1,13,16)(6,17)7,11

さて、ステレンボッシュが 2歳時の惜敗をキッチリと晴らして「桜の女王」に輝いた今年の「桜花賞競走」でしたが、結果的に「阪神ジュベナイルフィリーズ競走」1- 2フィニッシュ馬が今回は順番が逆になって決まったという事で、現段階では、この 2頭の実力が他の馬よりも高かったかなと思います。 今回はステレンにリベンジされた形となった、番のアスコリピチェーノですが、展開から見る限り、敵はステレンのみという形でマークし、 3コーナーはステレンよりも前、 4コーナーは後ろという形で推移し、直線では、ほぼ、同じ位置でのヨーイドン!勝負になったんですが、推定上り 3Fタイムは、ほぼ、一緒だったにも拘らず、 4分の 3の着差がついたのは加速度の違いだったか、スリップストリームが使えたかの差だけではないかと思います。 鞍上の北村宏司騎手は「一歩目は五分に出ましたが、思ったよりスピードに乗って行けませんでした。その後は態勢を整えながら上手く運べましたが、4コーナーで少し手応えが苦しくなったところで勝ち馬に割って出られてしまいました。最後までその差が詰められませんでした。」とコメント。 おそらく、 1度、使った効果と直行で向かった差なのかもしれません。
今回の関西「KEIBA BEAT」のゲスト解説を務めた元騎手で「アンカツ」の愛称で親しまれている安藤勝己さんはステレンとアスコリについて「やっぱりワンツー 2頭はレベル高い。ステレンボッシュは道中からGⅠ馬を意識した位置取り。モレイラ騎手は早めに踏んでも交わされない確信があったんやないかな。アスコリピチェーノは勝ち馬に内を取られたのが悔やまれつつ、レース巧者で自身の力を出し切った。まだまだおあいこやけど、さすがは国枝厩舎。」とコメント。

次に、 3着表彰台に入った、番のラインバックも結果を残したのではないかと思います。
印はつけなかったけど、何か期する所はあるかなと思い、要注意馬の 1頭にしてはいたけど、最後方からの大外捲りが決まったし、巧みに他の馬のスリップストリームを使えた感も大きかったかなと思います。 前走の淀の「エルフィンステークス競走」を優勝した勢いもあったかもしれませんが、鞍上の酒井瑠星騎手は「この馬のリズムで運びました。前走より折り合いはスムーズでその分、素晴らしい脚を使ってくれました。力は示せたと思います。」とコメントし、現状としては満足の結果と評価していましたし、アンカツさんも「ライトバックは過程を思えば立派な内容。今回もスウィープフィートを抑えたし、順調なら『オークス』で有力。」とコメントしていました。

それと、少し残念な結果になったのが、 4着入賞となった、番のスウィープフィート。
戦法的にはラインバックと同じ形となる最後方からの追い込みになりましたが、ライトバックが大外から捲る戦法を獲ったのに対し、スウィープは馬場の真ん中あたりから攻めるつもりが、他の馬達の隙間から交わすのに微妙に時間がかかったため、坂を上った辺りから、ようやく視界が開けて追い上げた時は、もう遅く、表彰台圏内のバトルにすら加われなかった形。 20年ぶりの「桜」戴冠を狙った、レジェンド~武 豊騎手にとっても惜しい結果になったものの、レース後のコメントは「ゲートは思ったより出てこの馬のレースをしました。ずっと外だと厳しいと思って道中は内を通りました。最後は外に出してからよく伸びてくれましたし、このメンバーでも十分にやれます。『優駿牝馬(オークス)競走』でも楽しみですね。」と、今後も戦えるという手応えを感じるコメントをしていました。

次に 5着入賞を果たした、番のエトヴプレは先行した馬の中では、唯一、入賞圏内に入った形となりましたが、逃げるショウナンマヌエラの番手につけ、s直線でも後続馬が追い込んでくる中、最内で粘りに粘って、入賞圏内に残ったのですから、流石、「フィリーズレビュー競走」を制した馬だなと感じました。
当初、騎乗予定だった藤岡康太騎手が落馬負傷で騎乗出来なくなり、急遽の代打騎乗となった鮫島克駿騎手は「悔いのない騎乗を心がけました。力を出し切ることは出来たと思います。」とコメントし、現状に力はしっかりと出し切ったかなという感じです。

その一方で、心情的評価の×印評価をしていた、番のクイーンズウォークでしたが、中団に位置して直線で勝負という形に持って行ったのですが、案外と伸びなかったのが謎という感じでした。
仁川のコースも経験しているし、マイル戦の優勝経験もある。 それなのに、今回はポジションアップが出来ずの 8着敗退に終わった形になりましたが、レース前の関係者のコメントでは『桜花賞競走』よりも『優駿牝馬(オークス)競走』向きな馬。」と言ってはいましたが・・・。
「桜」 3連覇を狙っていた、鞍上のアイスマン~川田将雅騎手は「これを良い経験にして、次に向かっていくための準備ですね。」と切り替えるコメントをするのが精一杯の様子。 だけど、距離が伸びる「優駿牝馬(オークス)競走」ではチャンスがあるかもしれません。
また、重い印を打っていた、番のチェルヴィニアと⑧番のコラソンビートも中団よりも前の方のポジションにいながら直線では伸びるどころか下がる一方という感じで見せ場すら作れない有様で、チェルは13着敗退、コラソンも16着敗退という結果に。
チェルの鞍上のバウルジャン・ムルザバエフ騎手は「直線に入って、反応がなかった。休み明けの影響かもしれません。」とコメントし、コラソンの鞍上の「タケ坊」こと横山武史騎手は「マイルは長かった。うまく折り合いがつければと思ったが、前走以上にかんでしまった。」と引っかかってしまってタメが無くなったのではないかと分析。
アンカツさんは惨敗した 3頭について「コラソンビートはあれなら行ってほしかった。ペース的に勝ち負けはなかったにしても新味は出たと思うんやけどね。チェルヴィニアは間隔なのかな。クイーンズウォークは内枠で走りにくそうやった。」とコメントしていました。

そして、お馴染みの霞 券五郎先生の動画も。

 

 

最後に、本来ならエトヴプレに騎乗予定だった、藤岡康太騎手が11日に他界されたと聞き、驚きを隠せなかったです。

ご冥福を祈ります。