プーチンは盟友の筈のルカシェンコに一服盛ったのか? | 大放言・毒を吐くブログ アメーバ版

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※プーチンに一服盛られた?

ウクライナ侵略を続けるプーチンにとって「数少ない盟友」とも言える存在であるベラルーシ大統領ルカシェンコ。彼は30年近くベラルーシで独裁者同然に君臨しているが、以前から健康不安説が囁かれていた。そんなルカシェンコがプーチンとの密室会談後に容態が急変し、モスクワで緊急搬送された、との情報が出回っている。中にはプーチンが「一服盛ったのではないか?」と言う説まで出ているが、ここでルカシェンコを切り捨ててプーチンにメリットはあるのだろうか?


※頭から信用も出来ないがフェイクとも言い切れない。

ルカシェンコは現在のプーチンにとって数少ない「盟友」とも言える存在であると言えるだろう。プーチンのウクライナ侵略に関してはロシア軍がベラルーシ領内から出撃している。また先日ロシアの戦術核をベラルーシ領内配備する事に正式に合意している。そしてこの2国は「連合国家」でもあり、その意味では「一心同体」とも言える模様ではあるが、ルカシェンコは一方で「ベラルーシの主権は維持する」として独立国家、ロシアの属国ではないとの矜持を示すと共にプーチンのウクライナ侵略に関してもロシア軍の配備を許容したり自国領内からの出撃は容認する一方で直接的な参戦については「ウクライナ側からの攻撃がない限り参戦しない」と明確に一線を引いているとも言える態度である。プーチンとしては自前の戦力だけでは苦しいのか、ルカシェンコに参戦を要求しているとも言われているが、これには現状一切応じていない模様だ。

その意味ではルカシェンコはプーチンにとって「都合の良い指導者」とは言えない部分もあると言えるだろう。ヤツが求めているのは間違いなく「自国を挙げて自分に尽くす」指導者であり、それはその国がプーチンの属国そのものである事以外の何物でもない。一見友好関係を誇示している様に見せてその辺りは「同床異夢」だったと言うのが現実なのかも知れない。

そしてプーチンは自分にとって都合の悪い人物を手段を問わず排除してきた前科がある。かつて英国に亡命した人物を紅茶に放射性物質であるポロニウムを仕込む、なんて真似をしてまで暗殺した事は良く知られているだろう。プーチンにとって自分に都合の良い人物はそれなりの利用対象でしかないが、都合の悪い人物は「手段を問わず排除」する対象なのだろう。独裁者あるある、とも言えるが、同時に「一切他人を信用しない孤独な人物」だとも言える。

そういう背景を含めて考えればプーチンは自身の求めに一線を引いて応じないルカシェンコに見切りを付けてモスクワに来た事を幸いに「一服盛る」等の手段で暗殺に走る可能性は否定出来ない。しかもルカシェンコ自身には以前から健康不安説が囁かれていた。何らかの持病が突然悪化した、なんて体裁を整えるにも都合が良いとも言える。ルカシェンコ目線で言えば自国の国益を考えてプーチンに与したのかも知れないが、「ベラルーシは独立国家であり連合国家であってもロシアの属国ではない」と言うのであれば自国の利益にならないであろう「ウクライナ侵略戦争参戦」を拒否するのは当然とも言える判断である。それがプーチンの不興を買ったのだとしたら…?

※この一件もそうなのだろう。

しかもルカシェンコの緊急搬送が「プーチンとのサシで」「密室会談」後であった事も状況としては疑う要素としては十分だ。古今東西こういう状況は暗殺を仕出かすには最高の条件が揃っているとも言える。ルカシェンコとしては「幾らプーチンでも自分にはそんな真似はしまい」と思っていながらこの様な目に遭ったのであれば独裁者としての油断、とも言えるが仮にこれが本当に「プーチンによる暗殺計画」の一端でルカシェンコが生還した場合、その事実を本人が知れば間違いなくプーチンから離反するだろう。自分を暗殺しようとした輩と一蓮托生して国際社会で孤立する理由もメリットもないからだ。

一方で本当に「ルカシェンコ暗殺計画」としてプーチンからの指令が有ったのなら、ルカシェンコには確実に三途の川を渡って貰わなければならない事になる。一部報道ではトルコの大統領選挙で現職のエルドアンの勝利に祝意を発表したとあるが、ルカシェンコ本人の容態については触れておらず、ルカシェンコの安否は不明だと言うのが外部から見た一番正確な表現であろう。プーチンとしては殺るなら確実にルカシェンコを仕止めなければ只でさえ少ない味方を確実に敵方に回すリスクを負う事になる。只でさえ苦しい戦局の最中にそんな真似を仕出かす余裕が果たしてあるのだろうか?またルカシェンコも独裁者として振る舞っている関係上、アングラで相当数の不満分子が国内に居るものと思われる。そんな中ここでルカシェンコが居なくなった場合、ベラルーシの政局は間違いなく混乱し、「米露どちらに付く」と言う国家の命運を賭けた選択が国民には求められる。ルカシェンコには大統領選挙での不正疑惑もあるが、公正な選挙が行われた場合、プーチンの望む様な人物が勝利するアテはあるのだろうか?そこまで計算されてなければ「ルカシェンコ暗殺計画」を本当にプーチンが計画して実行したとしても「行き当たりばったり」でしかない。要するにルカシェンコを「何らかの理由と手段で排除」したとしても後継が親米路線を選ぶのではウクライナの二の舞なので「ルカシェンコ以上に親露」の人物が確実に勝利してルカシェンコの後釜に座る青写真がなければここでルカシェンコ一人排除してもプーチンとしては得る物はないとも言える。そういう意味では「プーチンが一服盛った」と言う可能性は否定出来るとも言えるだろう。いずれにしても情報の初出がベラルーシの野党指導者、つまりベラルーシ政府公式発表ではないのでそもそもの「ルカシェンコ緊急搬送」からして情報の信憑性の確認が求められる事だけは確かであろう。しかし、「プーチンによる暗殺説」が囁かれるなどその可能性を臭わす要素が多々あるのもまた事実である。実際の所はどうなのだろうか?本当にプーチンが「ルカシェンコ暗殺計画」を実行した結果であるならルカシェンコとしては「裏切られた」事に変わりはない。その事実が明らかになった場合、ルカシェンコの後任はそれでもプーチンに寄り添うのか?この件、断定するには時期尚早だが、ルカシェンコの容態含めて今後の情報に注目すべき案件である事は間違いない。その内容と結果次第ではプーチンの侵略戦争に多大な影響を与える事にもなるだろうから。