国の為に命を捧げた英雄と侵略を同一視するプーチンの愚 | 大放言・毒を吐くブログ アメーバ版

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※お前こそ現代のヒトラーだ。

第二次世界大戦での独ソ戦の決定的な転換点になったのが「スターリングラードの戦い」である。この戦いから80年が経ち、記念式典に出席したプーチンは演説を行ったのだが、内容は妄言だらけ。やはりコイツは正気を失っているのかも知れない。


※現代の悪こそプーチン。

現在は「ボルゴグラード」と改称されたスターリングラード。この都市の攻防戦でソ連が勝利した事で対ドイツ戦の流れが大きく変わった。しかし代償も大きく、都市は廃墟と化し、100万人を越える犠牲者が出たと言う。だからロシア人がこの戦いを「祖国防衛の象徴」として重要視するのは当然だし、そこまでは理解出来るだろう。尤もソ連が自力で防衛したのではなく、米英の支援があってこそ、と言うのが実際の所なのだが。また独ソ戦はヒトラーが独ソ不可侵条約を一方的に無視して攻め込んだのが発端だ。だからこの件に関してはソ連は「侵略を受けた側」と言えるがそれを現在のウクライナ侵略と結び付けるのは完全に間違っている。


ロシア人はスターリングラード攻防戦を「ナチズムとの戦いの象徴」としているが、現在ウクライナで起きている戦争はロシアが一方的にウクライナに攻め込んだ事が発端だ。立ち位置で言うならプーチンはヒトラーのそれと同じなのである。「ナチズムとの戦い」などとどの口が言っているのか?


※どんなナチズムを振りかざした?

未だにプーチンを擁護する、と言う現実を正しく認識していない人もいる。彼等はプーチンの主張に一定の理解を示しているかの如き主張をするが、そういう人々の口から「プーチンが言う『ウクライナのナチズム』」が何を言うのか?そしてそれを証明出来る証拠を提示した試しはない。昨年のウクライナ侵略戦争勃発以前にウクライナや西側諸国がロシアを攻撃した、と言う事実があるのだろうか?それが提示出来ない時点で「何を言わんや」なのである。

またプーチンは演説でウクライナ侵略を「祖国防衛」に結び付けたが、どうしてそうなるのか?完全に意味不明である。当初プーチンは「ウクライナのネオナチを掃討する」と言う大義名分を掲げて戦争を始めた。ソ連時代に自国に多大な被害を持ち出したナチスドイツを「民族の敵」と位置付けるのであればプーチン目線では「ネオナチ=ロシアに敵対する者」と言う事でしかないのではないか?要するにプーチンは「ウクライナの反露勢力(=ゼレンスキー政権)を掃討する」と言う実態を都合良く言い換えているだけでしかないのだ。

※プーチンもそういう轍を踏む。

だが戦況はプーチンの思惑通りにはならず、ウクライナの激しい抵抗、そしてウクライナを西側諸国が支援した事で戦況はロシアに不利なものとなった。プーチンが「祖国防衛」を持ち出したのは戦況が「守勢」に陥っている事を暗に認めているからではないのだろうか?

「われわれは繰り返し、西側諸国の集団的な侵略に対抗しなければならない。信じられないことだがこれは事実だ。ドイツのレオパルト戦車に再び脅かされている」


プーチンは演説でこの様に主張した。ウクライナを支援する西側諸国に「ロシアを滅亡させる」と言う意思を明確にしたのが誰なのかは不明だが、コイツの脳内では「ウクライナ=ロシアの一部」「ゼレンスキー政権=反露勢力」「守勢=侵略を受けている、即ち防衛戦」と言う事なのだろう。そう置き換えるとコイツが何を言っているのか?朧気に見えてくるのではないか?またドイツのレオパルト戦車を名指しで「脅威」と位置付けたが、要するにこれは


「レオパルト戦車を実践投入されれば困る」


と言う事なのだろう。ロシアの戦車ではレオパルトに対抗出来ない。そうプーチンも認識しているからこそこの様な発言になったのだろう。そうであれば尚更ドイツはウクライナを支援するべきだ。そうなればプーチンはドイツがウクライナを支援する事を「第二次世界大戦での恨みを晴らす為」と曲解しそうだが、ドイツはそんな事は微塵も考えてはいまい。ドイツは純粋に民主主義国家の一員としてプーチンのやっている事を許容出来ない、と言うだけの話だ。


何度でも言うがどんな歴史的経緯や理由があろうが、プーチンがウクライナでしている事は「侵略」そのものであり、「力による現状変更」でしかない。そしてそれは現在の感覚では許されない事である。それがプーチンに限って正当化される理由があるのか?プーチン本人はもとより、奴を擁護する人間の口からでさえそれを聞いた試しはないのだが、世界を納得させられる説明が出来る人間は居るのだろうか?


また、スターリングラード攻防戦で犠牲になったソ連の人々は「国の為に命を捧げた」英雄だと言えるが、その英雄達と自分のやっている侵略と同列に語ると言うのはプーチンは実際にはその英雄達を侮辱したも同然である。スターリングラード攻防戦で戦った兵士の霊がこのプーチンの演説を聞いたら怒り出すかも知れない。それどころか奴に天罰を下すかも知れない。不肖筆者は霊を余り信じていないクチだが、そんな事が本当に起きたら考えを改めるかも知れないが、実際の所はどうなのだろうか?