プーチンの演説は「張り子の虎」か? | 大放言・毒を吐くブログ アメーバ版

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※「ネオナチ」はお前だ!

5月9日。ロシア、と言うかソ連がナチスドイツに「勝利した」とされている日である。ウクライナ侵略中のプーチンはこの日、軍事パレードを開いて演説を行った。それ自体は以前から世界が知っており、「そこでプーチンが何を言うのか?」が最大の焦点であり、関心事だった。

…だが蓋を開けてみると自分達の侵略を正当化はしたものの「勝利宣言」も「宣戦布告」もない「ショボい内容」だったと言える。やはりプーチンの奴も現実を知ってはいる様だ。



※プーチンには主張する権利すらない。

プーチンの奴は

「ドンバスで戦っているロシア軍の皆さんは、祖国のために戦っている。この世にナチスがいなくなるために戦っている」

などと抜かしたが、常識的な見方をすれば「プーチンの侵略」以外の何物でもなく、それを屁理屈で正当化してかつ、反対意見を力で封殺している「ファシズム」を実践しているのはプーチンだ。奴はウクライナの人々をシベリアに強制連行した、とも言われている。また民間人虐殺などの「人道上の犯罪」も明らかになっている。コイツこそ「21世紀のヒトラー」そのものであり、そこに議論の余地はない。

※演説からもそれは伺える。

だが、奴の演説からは「一方的な勝利宣言」は出なかった。また「停戦の意思」も示さなかった事から奴はあくまでもウクライナを壊滅させる気なのだろう。とは言え、「宣戦布告」もなかった。宣戦布告すれば今以上にウクライナ侵略に物資や人員を注力出来るが、そうしなかったのはNATOと交戦する事態は「ロシアとしても避けたい」のではないか?プーチンはNATOのウクライナへの武器供与を批判したが、そもそも奴が侵略なんて馬鹿げた真似をしなければそんな事にはならない。それさプーチンも判っている筈だ。その意味ではそれはポーズに過ぎないと言える。

プーチンの奴は「電撃作戦」でキーウを陥落させ、ゼレンスキー大統領を退陣させられれば「目標達成」だったが、作戦は失敗し、戦局は泥沼化している。欧米からの制裁もあり、ロシア経済にもダメージは出ている。更に安全保障の観点から今まで「中立」に近い立場の国でさえNATO加盟に傾くなどプーチンには「裏目」ばかりで「宣戦布告」などしてしまえば更に立場が悪くなる。従ってプーチンは「宣戦布告しなかった」のではなく「宣戦布告すら出来なかった」のではないのか?だとしたら自らの演説で「ボロを出した」に等しい。

※結果に関わらずプーチンの責任は免れない。

幾ら虚勢を張った所でアメリカあたりは簡単にそれを見透かしているだろう。またロシアは予定していた航空機のパレードを直前に中止した。「悪天候の為」と言うが、実際には「飛ばさなかった」のではなく「飛ばせなかった」のではないのか?予定では核戦争の際に大統領らが指揮をとる特別機「イリューシン80」などが飛ぶ予定だったが、今それをやればNATOを刺激して「更なるウクライナへの軍事支援」の口実にされかねない。核で恫喝しようにも実際使えばどういう結果になるかは予測も付かないが、少なくとも「核のないウクライナ」に先に核を使ってしまってもそれに理解を示す国はない。寧ろその場合は「核の報復」の絶好の口実を自ら与える事になる。そんな馬鹿な真似などしても意味はない。だからそこまで「出来なかった」のではないのか?

…だとしたら一見強気に見えるプーチンの演説も「張り子の虎」でしかないとも言える。考えようによっては「プーチンの終わりの始まり」になる演説だったかも知れない。日本も無関係ではない。しっかりと情報や情勢を見極め、適切な対応をする事が求められる。岸田政権にそれが出来るかどうか?