※要は自分達の不始末を認めただけ。
セクハラ疑惑の渦中にある財務省の福田事務次官が昨日辞任を表明した。更にその後の本日未明にテレビ朝日が会見で
「テレビ朝日の女性記者が福田事務次官のセクハラ被害者」
である事を明らかにした。
…個人的には当該記者が誰なのか？と言う点は匿名で良いと思っている。報道が過熱して被害者が特定され、更に被害者を傷付ける結果になっては本末転倒、ある意味では「直接のセクハラ」より深刻な結果になりかねない。そういう事になってはなるまい。
だが、このテレビ朝日の会見で明らかになったのは
「『セクハラ』に対するテレビ朝日の対応の異常さ」
である。
まとめるとこのテレビ朝日の会見のポイントは上記ツイートの様になる、と言えるだろう。当該記者は1年ほど前から福田事務次官と取材名目で会食、セクハラは度々に及んだと言う。そこで自分の身を守る為に録音していたのだと言う。その上上司にもセクハラ被害を相談し、報道の必要性を訴えたのだが、あろうことか
「個人が特定される恐れ」
を理由にテレビ朝日は「報道しなかった」のだ。
それどころか女性記者の仕事は福田事務次官の取材のまま。セクハラ被害を相談されたにも関わらずテレビ朝日は何も対応をしなかった、と言う訳だ。
そこで彼女は週刊新潮に録音テープを持ち込み、新潮が取材し、記事にした事で「福田事務次官セクハラ疑惑」として世間に知られる事になった、と言うのが話の流れ、と言う事になる。
※テレビ朝日には福田事務次官セクハラ疑惑を報道する資格はない。
テレビ朝日の会見を前提にすればテレビ朝日には
「記者が週刊新潮に録音テープを持ち込んだ事は遺憾」
とか
「社として財務省に抗議する」
なんて言えた義理ではない。最初から自社の女性記者が訴えた「セクハラ被害」に真摯に対応していれば例え「報道出来ない」事情があっても録音テープが週刊新潮に持ち込まれる事はなかった。その時点で財務省に抗議も出来た。要するに女性記者へのセクハラ被害の拡大に手を貸したに等しい。確かに記者が他社にネタを持ち込むのもどうかと思う部分はあるが、「セクハラ被害から身を守る為やむを得なかった」と言うのであれば杓子定規に「不適切」と斬って捨てる事も出来まい。一般論では「不適切」かも知れないが、この場合は情状酌量の余地はあるのではないだろうか？
…穿った見方をするならテレビ朝日はセクハラの実態を知りつつ「それと引き換えのスクープ」を狙ってこの女性記者を福田事務次官に付かせていた、と言う疑いさえ出てくる。そうだとしたらテレビ朝日は最悪のセクハラ推進企業だ。流石にそれはない、と思いたいが油断はならない。何せ系列の朝日新聞でも
と、セクハラ被害には「まるで無頓着」と言う実態が明らかになっている。朝日新聞系列はみんなこうなのだろうか？
※朝日系列のセクハラ被害への無頓着さには裏がありそうだ。
いずれにしても朝日新聞系列で「セクハラ」を批判する資格はない事に変わりはない。先ずは己を糺す事から始めるべきである。