ブラザー工業の歴史はミシンに始まり、海外ではタイプライタ
ーのイメージも強い。産業用プリンターや工作機械など、企業
向け事業を成長領域に据える。主力のオフィスや家庭向けのプ
リンター事業は、ペーパーレス化の影響を受けている。しかし
オフィス向けは大型機ではなく小型機を複数設置する流れがあ
り小型機を手がけるブラザー工業には追い風だ。
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看板の製造などに使うプリンターに強みを持つローランド・デ
ィー・ジーへの株式公開買い付け（ＴＯＢ）は実現しなかった
が、中期戦略ではＭ＆Ａ（企業合併・買収）などの戦略投資枠
に３００億円を充てており他社との協業を検討していく。
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ブランドのアイデンティティーが確立されていないことは課題
だが、特定の製品ではなく、物作りの精神を象徴した「アット
ユア サイド」という言葉がよりどころの会社にしていきた
いと池田社長（６１）はいう。
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経営のグローバル化が進み、現在、売上高の８割超が海外で、
現地採用者が責任者を務める拠点の割合も７割近くになった。
今後は海外での人材開発や後継者育成にも力を入れていく。
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