人生の信念

Ｔ社長は、私がサラリーマン時代の３０才の頃から取引先としてよく
お店に行っていたのでかなり古いつき合いになります。
私がお店に行くと、よくＡ３の方眼用紙に毎月出すチラシを考案して
いた。リフォーム業を折り込みチラシで商売に結びつけた人は、Ｔさ
んが最初なのに、その後日本各地でまねする人があちこちで出現して
「我こそがチラシの生みの親」とうそぶく人がいた。
私より１５才ほど年上になるが、商売上の色々な話を聞かせてもらい
刺激を受けていなかったら今の自分はなかったかもしれない。
３３才で脱サラをした後も、相談に乗ってもらったりしてアドバイス
を受けて色々な場面で助けてもらった大恩人。
・
電話で一通り話し終えた後、大病にかかっていることがわかった。
「今度、広島の○○さんとお見舞いに行こうと思いますが・・」
「それは必要ない。色々な人がお見舞いに来ようとするが全てお断り
をしている。親しい人であるほど、慰めなんか聞きたくない」。
Ｔ社長の勝ち気な性分が、強気の言葉としてポロリと出た時、さすが
だなと思った。Ｔさんのこれまでの人生、そしてこれからの人生の
信念が垣間見えたような気がした。
・
大病を克服した後、出来ることならもう一度お会いしたい気がするが
、人生どこでどうなるかはわからない。
せめて年賀状と、暑中見舞いだけは、近況報告も兼ねて出し続けよう
と思う。いつまでもお元気で・・・。



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