日本の水道は、世界でもトップクラスにきれいな飲み水です。
アフリカなどでは、水道がないために、ため池の水をそのまま飲み水に
してるところも少なくはありません。そのような水は、泥で濁り人間に
とっては体に悪い様々な不純物も混ざっています。きれいな水を求めて
争いが多発して、将来的には戦争も起こりうる懸念があります。
日本のある小さな会社が、濁った不純物の混ざった水を簡単にきれいに
するものを発明しました。どんなものかというと単純な白い粉末なんで
すが、これを発明した社長がアフリカの人達の前で実演をしました。
汲んできた濁ったため池の水に、この粉末を入れて混ぜると水に含まれ
た不純物を粉末が凝結させて、水が透明になってしまいました。
社長はこの水をコップに入れて、何気ない顔をしてアフリカの人達の前
で飲んで見せました。アフリカの人達は最初は、怪訝そうな顔をしてい
ましたが、拍手がいっせいにわき上がりました。
実をいうとこの濁った水は、確かに透明になりましたがにおいは取れて
なかったんです。においを取るためには煮沸が必要なんですが、アフリ
カの人達の前で実演をするのに、そんなことをしていたのでは効果は
半減してしまうわけです。まだ臭みのある水をおいしそうな顔をして
飲んでいた社長は立派ですね。そして「この商品が、水に苦しんでい
る世界の人達に役立つことを願う。決して独占するつもりはない」
日本には、こんな素晴らしい会社があるんですね。水１トンを１ドルで
きれいにするこの粉末の将来を、見守っていきたいものです。
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