『謎晴一寸亀屋噺』① 師走 (京) | 片岡千次郎 憚りながら…

片岡千次郎 憚りながら…

憚りながら…、平成26年元旦よりブログ始めました!
どれだけ更新出来るかわかりませんが、お芝居のこと、プライベートのことなど色々書かせていただきますー!
よろしくお願い致します!

昨年度の『東海道四谷怪談』は、

私達にとりまして、
あまりにも大きく、難しい挑戦でしたが、
皆々様よりのご指導、ご協力のお陰をもちまして、沢山のことを学ばせて頂き、他では叶わない、とても良い経験をさせて頂きました。

近鉄アート館でしか出来ない!
このメンバーでうまく納めることが出来た!
「晴の会」ならでは!のお芝居に作り上げることが出来たかなぁと、
一つの達成感と、反省も踏まえながら、
次なるステージへ!
 
さて、次は?
 
以前より目をつけていた、いくつかの作品を、改めて読み返したり、
もう一度上方落語を探ってみたり、
上方歌舞伎会では出来ない演目として、
南北作品や、黙阿弥作品も調べてみたりしつつ…
 
師走、京都ロームシアターにて、吉例顔見世興行の幕が開きました。

少し落ち着いた頃、ぼちぼちと、
助成金申請の期限もありますので、
いくつかの演目案を出し、
お師匠様方にお伺いしましたところ、
 
「……」
 
晴の会としては、どれも一長一短で、
「ピッタリはまらないなぁ」
「四谷怪談が良すぎたからなぁ~」とのお言葉💦
これは、昨年の出来不出来というのではなく、
『四谷怪談』という作品がそれほど大きく、素晴らしく、誰もが知る人気狂言ですので、
ネームバリューとしても(宣伝の上では結構重要💦)、これに勝るものを考えることがなかなか難しいなぁということでした。
 
仁左衛門師は、
晴の会の将来を長い目で見据え、
末長く存続し、盛り上げていくためにも、
第四回公演は、昨年作ることが出来た良い流れに乗って、それを汲んだ作品を出し、お客様の心を更に引き込み、掴めれば!
創作や復活は、もう少し軌道に乗った後に、またやればよい、
とのご意見でした。
 
ですが、私達の中では、
きっと近鉄アート館に生きる、面白いお芝居になる!と、
以前から目を付けていた「眠れるお芝居」を、何とか復活上演出来ないかとの想いがありましたので、
第四回で出来なくても、いつか!との想いから、
その古い台本を旦那様にお預けしました。
 
しかし、数日後…
「……」
(「やっぱりあかんかぁショボーンタラー」)
 
復活とは言え、資料の少ない作品を上演するには、準備、稽古の時間が少ない。
「あくまでも古典歌舞伎をしっかり勉強する」という根本を大切に!
 
そんな中、
プロデューサーさんが用意して下さっていた南北作品リストの中に、『謎帯一寸徳兵衛』というお芝居があり、
これを見た仁左衛門師が、
「これ、前に国立でやったんや!面白いねん!四谷怪談の元の芝居やし、夏祭の書き換えやし!」

そして、他に上がっていた南北作品や、黙阿弥作品の候補の中よりも、
松十郎、千壽、千次郎それぞれに役がピッタリはまる!とのご意見を頂きました。

仁師「あとは、東斎先生が、上手いことまとめてくれたら、ええねんー😁」
亀「せっ、先生じゃありませんー💦💦💦」
(観たこともないお芝居…そんなにかるく言われても困るー😩💦)


確かに、昨年の流れを汲む!という意味では、とても良い作品!
関西のお客様には『夏祭浪花鑑』は、お馴染み!
「なぞのおびをちょっととく😝」なんて、題名も面白い!

まずは、『謎帯一寸徳兵衛』の資料を見てみよう、との話しにまとまりつつ…

平成29年が、暮れていきました…💦


続く。