映画「ライド・オン」を観る | 世日クラブじょーほー局

世日クラブじょーほー局

世日クラブ・どっと・ねっとをフォロースルーブログ。

 

 

 本作は、ジャッキ―・チェンのアクション映画50周年記念作品。ジャッキーは、8歳でスクリーンデビュー(62年)。ブルース・リー主演の『ドラゴン怒りの鉄拳』(71)、『燃えよドラゴン』(73)では、リー相手に武術スタントをこなし、『燃えよドラゴン』公開と同年に初主演を果たしました。

 

 当方がジャッキーの作品を劇場鑑賞するのは、83年公開の『カンニング・モンキー天中拳』以来、41年ぶり。ジャッキーは本作のプロモーションのため、13年ぶりに来日したそう。日本ほど彼を熱烈に愛したファンもいなかったのにね。この13年間、いろいろあったようですが、私の中ではレジェンドヒーローなので、やはり敬意を払いたいと思います。

 

 ストーリーは、かつて第一線で活躍していたスタントマン、ルオ・ジーロン(ジャッキ―・チェン)。しかし彼は仕事一筋で家庭を顧みなかった。結局、離婚の憂き目にあり、幼かった娘とも離れ離れに。その後、撮影中の事故によって表舞台から消え、今では細々と入ってくるスタントの仕事を相棒の馬チートゥとこなす日々。ある日、その相棒チートゥが債権者によって競売に掛けられる羽目に。それだけは何としても避けたいルオだったが、法的な対処の仕方もわからず先立つ物もない。そこで致し方なく、頼りとしたのが、生き別れた娘、シャオバオ(リウ・ハオツン)だった。彼女は現在、司法修習生だったのだ。しかし当然ながら、「はい、そうですか」といくはずもなく、門前払いされる始末。

 

 果たして、ルオは家族を取り戻し、愛馬チートゥを取り戻し、栄光を取り戻せるか?主人公ルオは、ジャッキー自身を映しつつ、家族(娘)と動物(馬)というテッパンネタを絡ませたベタそのもの。本作は中国映画だが、中国でもそんな普遍的なテッパンネタが人口に膾炙しているのかと。だが、劇中のセリフである「スタントマンはノーと言わない」はCG全盛期に生身のスタントを続けるジャッキ―のゆるぎない信念の表明だ。笑って、そして意外に泣けた。御年70歳にしてジャッキーのアクションも健在!回想シーンの黒髪のカツラはイタかったけど。

 

 そして、本作にはもう一人のレジェンドが。ジャッキー・チェンの吹き替えといえば、石丸博也(その他に『マジンガーZ』の兜甲児が有名)。既に引退されていましたが、ジャッキ―の50周年記念作品ということで、限定復活。御年83歳!いやはや。エンドロールにはジャッキー作品おなじみのNG集。アクションシーンは少なく凡庸だったが、なぜかこれも久方ぶりに泣けた。

 

(監督)ラリー・ヤン

(キャスト)

ジャッキー・チェン、リウ・ハオツン、グオ・チーリン、ユー・ロングァン、アンディ・オン、ジョイ・ヨン、ユー・アイレイ、シー・シンユー、レイ・ロイ、ウー・ジン