世界的脳外科医が語る「死後の世界」 | 世日クラブじょーほー局

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 11月28日放送のフジテレビ「奇跡体験アンビリバボー」は、「死後の世界は存在する」と証言する、脳外科医の世界的権威であるエベン・アレグザンダー氏を紹介する内容だった。

 まず番組では、脳死体験の実例を紹介し、その一つに1985年米コネチカット州での事例を取り上げた。それはこうだ。生まれつき全盲の女性が交通事故に遭い、生死の境をさまよった。その自分の手術中に体から抜け出し(幽体離脱?)、自分の手術の様子を目撃し、手術器具の配置や、医師の顔まで詳細に記憶した。手術後、無事生還して、その体験を証言した。盲目の人が“見る”などありえないのだが…。

 エベン氏も自分が担当した生死をさまようような重症患者から臨死体験をよく聞かされたが、当時は真剣に考えず、聞き流していたのだそうだ。

 エベン氏は同じく脳外科医だった父親の家庭に育ち、子どものころから「科学で証明できるものは受け入れ、そうでないものは信じない」という信念の持ち主だった。

 脳神経外科医となったエベン氏は、これまで数々の脳外科手術を手がけてきた。ハーバードメディカルスクールの脳神経外科に在籍し、200本を越える研究論文を執筆。1997年にはアメリカのベストドクターズに選出されるなど、華々しい経歴を持つ。

 これまで彼は、死後の世界を完全否定していた。

 今から7年前、彼が54歳のとき、就寝中に昏睡状態となり、緊急入院。細菌性髄膜炎と診断される。これは、1000万人に1人という極稀な病気で、致死率が90%以上だという。たとえ運よく生還できたとしても、重度の障害が残る可能性が高かった。

 エベン氏の家族は、彼が昏睡状態に陥って6日目に、医師から抗生剤投与打ち切りのリミットをあと12時間と聞かされる。それ以上続けても回復の見込みはないというのだ。しかし、翌7日目の朝、突如としてエベン氏は生還する。しかも後遺症も一切残らないという二重の奇跡を起こしたのだ。

 回復したエベン氏は、入院中の自分の脳の状態を調べた。すると、昏睡状態だった7日間、エベン氏の脳は中枢部分を残し、機能停止していたことがわかった。エベン氏は、あらゆる可能性を消去した結果、“あれ”は、「死後の世界」だったと確信する。

 そもそも「臨死体験」は、科学的証明は不可能といわれ、以下のような仮説が科学者の一般的な見解だという。

①脳の錯覚(脳内物質の影響)
②脳幹による錯覚
③脳の再起動(夢を見ているような状態)

 しかし、自分の体験は、これらの内容では説明がつかないとエベン氏。なぜならそれは、視覚的にも聴覚的にも非常に鮮明なものだったから。しかもエベン氏が昏睡状態だった6日目に、彼の妻の妹と、妻の友人が見舞いにきて、エベン氏の家族と総勢5人が彼のために祈っていたのだが、その様子を彼はその目ではっきりと見ているという。彼が昏睡状態から覚めたときには、妻の妹と、妻の友人の二人はその場にいなかったのだ。この点に関して、番組スタッフから、「脳が働いていない状態であったなら、その場に立ち会ったことの記憶さえ出来ないのではないか?」と疑問を呈される。これに対してエベン氏は、「いい質問だ」と前置きし、そのことについて今でも色々考えていると。そして、「記憶が脳によるものだという考え方が全てではない可能性もある」として、「意識を生み出し、記憶を形成するものが、他にある可能性だってある。それが何かはわからない。それを追求していくのが、これからの科学の課題だ」と回答した。

 エベン氏が昏睡状態で体験した世界はこうだ―

 闇でありながら、視界が利く不思議な世界にエベン氏は一人立ちすくんでいる。その周囲は巨大な子宮のように収縮する柔らかで、襞のような壁であり、その壁には、血管のような管が張り巡らされ、その中に血流のようなものが見えている。そして、遠くから深い音と振動が現れ、周りの壁からは、グロテスクな生き物が自分に吠え立ててくる。思わず耳を塞ぎ、「やめろ!やめろ!」とエベン氏。

 すると、上方の暗がりから美しく眩しい光が現れた。しばらく呆然と見つめていると、周囲の闇が崩壊していき、生まれて初めて聞く美しい旋律が聞こえてきた。その光の真ん中に隙間が開き、そこへエベン氏は吸い込まれていく。そして、今まで見たことのない美しい世界が視界に広がり、その上空をエベン氏は体一つで飛行し始めた。すると、エベン氏のすぐ横に見知らぬ美しい女性が現れ、「あなたはいろいろな人に深く愛されています。決して1人ではありません。だからお帰りになった方がいいでしょう」と言った。

 その後、暫く飛び続けた後、大きな雲に到着。その上には無数の輝く光の玉が浮遊し、そしてさらに上空から聖歌のような大音響が聞こえてきた。さらに先へ行くと暗闇があり、そこでは心がとても安心したという。その後、3つの世界を行ったり来たりしたエベン氏は、これ以上先へは進めないと悟り、降下し始める。そして、自分のために祈る5人の姿を見た。そこで、「帰らねば」と思い、蘇生した—。

以上である。

 この体験の内容が、以前、自分の患者から聞かされていたものとよく似ていたため、これ以降、エベン氏は死後の世界を信じ始めたのだそうだ。

 その後、エベン氏には心に引っかかっていたものがあった。それは、この体験の中で現れた見知らぬ美しい女性のことだった。エベン氏は彼女が自分を救ってくれたと思っている。その人物が誰か、のちに判明するが、そこには彼の出生に関する重大な秘密とその後の悲劇が隠されていた。このような奇跡的な出会いがもたらされたのも、彼が真剣に人生に向き合い、そして悩み、苦しみながらもなお、かけがえのない家族を求めようとする純粋な気持ちがあったからだろう。

 エベン氏は、死後の世界を意識することで“今生きる意味”を深く理解できるようになったという。そういう彼が大切にしている言葉がある。エジソンのライバルともいわれた発明家ニコラ・テスラの以下の言葉だ。

科学が非物質的な現象の解明に挑んだならば、10年間で今までの人類の歴史全てをはるかに凌駕する進歩を遂げるだろう

 最後にエベン氏は、以下のメッセージを残し締めくくった。

「私たち人類はその10年間を今まさにスタートさせようとしている」

 この証言の内容をエベン氏は、「プルーフオブヘブン(天国の証明)」として著している。

プルーフ・オブ・ヘヴン--脳神経外科医が見た死後の世界/早川書房

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