【『麒麟がくる』関連本⑰】宮下英樹『センゴク一統記』 | 戦国未来の戦国紀行

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 宮下英樹『センゴク』シリーズは、仙石権兵衛秀久を主人公とする戦国漫画。宮下英樹のオリジナル説が人気。

 

・第1部 『センゴク』(全15巻)

・第2部 『センゴク 天正記』(全15巻)

・第3部 『センゴク 一統記』(全15巻)

・第4部 『センゴク権兵衛』(連載中)

・番外編 『センゴク外伝 桶狭間戦記』(全5巻)

 

 『センゴク 一統記』の第3巻に明智光秀の生涯、第4巻に「本能寺の変」が描かれている。

 第3巻は明智光秀の父親の切腹シーンから始まる。明智光秀の父親はひ弱で病死したと思われるので、腹に刀を刺しながら語るマッチョな父親にはちょっと違和感がある。

 

 宮下英樹のオリジナル説では、「本能寺の変」の動機は、明智光秀が見つけた乱世を終わらせる方法、則ち、「天道」「人為」「歯車」を一統する世を築くためだという。

 明智光秀が見つけた「一統」の答えは、

 

 ──下が天となり、天が下なる政(まつりごと)に候。

 

 下(領民)が天となり(主権を持ち)、天(織田信長のような大将、朝廷)が下なる(領民の奉仕者、下僕になる)社会の形成、つまり、「領民の、領民による、領民の為の政治」「民主主義」であったが、革新的すぎて周囲に理解されず、味方する者が少なく、明智光秀は羽柴秀吉に討たれたとする。(私は、羽柴秀吉が「織田信長は生きている」という風評を広め、明智光秀が織田信長の首を発見できなかったので、味方する者が少なくて、明智光秀は羽柴秀吉に討たれたと考えている。特に親戚の細川と筒井が味方しなかったのが痛かったと思う。)

 

 時は今 天が下なる五月哉