8月に休職期間を12月まで延長することになり、傷病手当をもらうために毎月1回心療内科に通院していた。
そこでは、毎度同じ会話の繰り返しだった。
「調子はどうですか」
「このままでいいのか不安で、夜なかなか寝付けなくて…」
「イライラして、衝動的に腕を切ってしまったり」
「今は仕事のことは考えずに、休みことに専念しましょう」
「その人のことばかり考えても疲れるだけだし、あなたには支えてくれる家族や友人もいるから、心配しなくても大丈夫ですよ。」
ありきたりな言葉、具体的な解決策はない。
先生の言葉は分かる。だけどそう思えなかったり、考え方の癖をなかなか変えられないから苦しくて、助けてほしいのだ。
結局、それは自分でなんとかしないといけないことで、他力本願ではその状況から抜け出せないということは後に痛感することになるが、このときの私は誰か助けてと自分が現状を打破して幸せになる未来を他人に任せていた。
そんな中で楽器の先生に相談をしていたときに、その先生が投げかけてくれる言葉だけはこれまで知人や心療内科の先生がかけてくれる言葉とは違い、良くも悪くも核心的なことをついてきた。
その先生は過去にメニエール病に罹ったことがあり、私よりも辛い経験をしていた。
それでも先生はその病を克服し、今では音楽の世界で活躍するまでになった人だった。
そんな先生が投げかけてくれる言葉は、人の心を動かす不思議な力があると感じた。