楽器の先生からの指導によって、生きていくために働かなければならないというところまで気持ちを戻してもらった。
しかしまだその時にも甘えがあり、コンビニや飲食店などのアルバイトから再開するなどと話していたが、きちんと就職ができるように色んな角度からサポートしてもらって、今度は県立学校の臨時職員として校務員になることができた。
結果的に、収入や福利厚生のことを考えると前の職場より格段に良くなり、実家を出たことで自立への第一歩を踏み出すこともできた。
ここまでを通じて、休職中はこの先が不安でまともに生きていけるのだろうかと不安だったが、ピンチをチャンスに変えることができたのだ。
先生からしてみると、これはなるようになったのではない。この未来がみえていたかのように私を導いてくれた。
私が適応障害になり休職した状況から新たな職場で働くまでになったのは、弱い私を受け入れてくれる言葉でも優しい言葉のおかげでもなかった。
紛れもなく、先生からの自分が強くならなければいけないという言葉のおかげで、ずっと同じところで立ち止まっている私の背中を力強く押してくれたからだった。
