TOKIOメンバーの記者会見。本人の「人間としての甘さ」「向き合っていなかった自分たちの甘さ」を責め、本人から「何度も何度も同じことをしてしまう」と謝られて「どう対応していいのかわからなかった」と戸惑いを明かす姿は、依存症患者の家族の姿そのもの。



本人がアルコール依存症だと仮定しての話だけど、メンバーやファンや世間にできるのは、容赦なく突き放して本人に「どん底感」味わわせること。全てを失ったと心の底から思わないかぎり、回復への一歩は始まらない。下手な同情は本人の認識を曇らせるだけだし、最悪さらなる被害者がでてくる可能性も。


TOKIOのメンバーたちの「アルコール依存症との診断はなかった」、「本人の人格の問題」として頭を抱えている様子には違和感を覚えた。山口達也自身も、会見でそこのところはお茶を濁していたような。ひとえに問題は酒であり、飲ませないようにサポートしていきます、としてあまり知られていないこの病気の病識を広めてほしかった。


アルコール依存症の治療に唯一有効なのは、病院ではなく自助グループに通うこと。アメリカ発祥のA・A(アルコホリック・アノニマス=無名のアルコール依存症患者たち)や日本発祥の断酒会がある。


どちらも、酒を飲みたくなる19時頃に当事者たちが集まって、酒の上での失敗談や、酒を飲みたくてたまらない気持ちを話し合う。人の話を聞くうちに自分のことのように思えてくるようになり、モヤモヤを言葉にすることで飲酒欲求から距離がとれていく。


酒を飲みたくなったとき、抑止力になるのは薬ではなく、アル中仲間たちの頑張って酒をやめている姿。「あのひとがやめているんだから、とりあえず今日だけはやめておこう」という日を11日重ねていく。


アルコール依存症はいまの医学では治療することのできない病気。当事者たちの回復したいという意思にすべてはかかっていて、「酒を捨ててもう一度人間を信じてみよう」という気持ちそのものを取り戻すための、とても人間的な病。