53年前の来阪では、たこ焼きは食べたが、明石焼きなるものは食べていなかった。


恥ずかしながら、当時から今回の来阪まで明石焼きの存在は知らなかったのだ。




この後わたくしは、たこ焼きとは似て非なる、奥深き粉もんの世界を目の当たりにする。


食に関しても大阪の妹•しゅしゅさんがすべて段取りしてくれた。多謝。




初めて目にする明石焼き。


パッと見がたこ焼きと変わらないので、これまで生きてきたわたくしの経験値脳が一瞬混乱する。


強いて見た目の違いを挙げるとすれば、鰹節、マヨネーズ、青のりが乗っかっていない。



朱色の上げ板が美しいこと美しいこと。元々朱色の上げ板に乗せるのが伝統なのだろう。


美しい上げ板に鎮座ます明石焼きが神々しい。



そうか、だし汁につけるのか。


人生初の明石焼きを心していただく、心して。


口中調和。フワフワ食感の生地に、優しいだし汁がまことにうまく口の中で絡み合う。


生地がフワフワなのは、玉子を多く入れているからという。明石焼きの別名「玉子焼き」というのも頷ける。



明石焼きを食したあと、我々3人一行はその足でうどんの名店「つるとんたん」へ向かう。


北新地店


かみさんが食した大判きつねのおうどん



わたくしが食した鴨のおうどん


湯気で見えにくいが、鴨肉と鴨つくねの二重奏が楽しめる。



しゅしゅさんが食したすだちのおうどん


すだちが、これでもか!これでもか!と自己主張していてハンパない量。



程よいコシのある麺と、やはり優しい出汁がうまいのだ。大満足の逸品。


大阪は、蕎麦よりもうどんを好む土地柄で、うどん屋が圧倒的に多いのが理解できた。


この日、明石焼きに、うどんをハシゴし、翌る日は、たこ焼き、お好み焼きを食し、大阪粉もんは実に多彩で奥が深かく、どれもこれもうまい。


そういえば、大阪は粉もんでお腹が満たせるので、在阪中は一度も米を口にすることはなかった。


粉もん最高!