愛と哀しみの「絶景」・栗駒地震・崩落現場と復興コンサート | アカデミー主宰のブログ

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 約2年前の6月14日午前8時43分に発生した岩手・宮城内陸大地震は、栗駒山周辺の土砂崩れ現場、駒の湯温泉の土石流被害など大きな被害をもたらした。大きな地震にもかかわらず、比較的家屋や建物被害は少なく、土砂災害の被害が多く、死者のほとんどは、山の崩落やがけ崩れや地滑りに巻き込まれて亡くなったものである。
 数十人が巻き込まれたが、不明者がまだ数名見つかっていない状況である。
 本当にものすごい地震であった。栗駒一帯は、山の崩落や土石流、がけ崩れによって、道路が寸断され取り残され、地域住民は避難させられ、地域の産業はすべて破壊されてしまった。
 それから、地域の人々の復興の歩みが始まって約2年が経過しようとしている。日本全国からの支援やたくさんのボランティアの援助もあり、地域が急ピッチで復興に向けて動き出してきている。
 今年4月には、登山口のあるイワカガミ平までの道路が開通し、5月23日には、約2年ぶりに栗駒登山が解禁となり、待ちかねた多くの人々を喜ばせた。
 国道が完全に崩落してしまったので、別な道路を開通させ何とか、温泉地のハイルザームまでは尾根伝いに行くことができたが、今年の秋頃には国道も開通できる見通しとなっている。
 昨年末頃、私が指導しているサークルに「温泉ツアー」を持ちかけアンケートを取ったところ、「栗駒」に総意が集まり、「栗駒温泉ツアー」が決定した。行くからには少しでも地域の復興を応援していこうと、今年の3月の半ばに「栗駒復興支援のコンサート」つきの「温泉ツアー」で出発することになった。
 栗駒の人々からは、「温泉に来てくれるのが復興の支援です」という言葉をいただき、約20名1台のマイクロバスで出発した。
 土曜の講座が終わってからの13時半の出発、築館インターまではバスの中での歌の練習をしながら進んでいった。みんなコンサート出演は初めての人ばかり、6曲発表する曲目の他に司会ナレーションの練習など、台本片手に集中して練習していった。
 築館インターから栗駒へ、比較的近いかなと思っていたが、国道が寸断されており、迂回道路を通っての栗駒山の中腹、今日の宿「ハイルザーム」までの道のりは長かった。
 途中尾根伝いの車道からは、栗駒崩落の現場を見ることができた。山一つがすっぽりなくなっていた。至る所で山肌がむき出しになって、崩落の凄さを物語っていた。自然の力の凄さと偉大さ、恐ろしさを改めて痛感していた。
 3月はまだ雪の季節、雪の壁を何度も蛇行しながら目的地に向かっていた。イワナの養殖場があった。イチゴのハウスが立ち並んでいた。今は復興して再開しているのか、まだ雪深い静かな季節の中をひっそりとたたずんでいた。
 やっとのことで栗駒山中腹の「ハイルザーム」に到着した。辺りはまだ銀世界、凍りついたような雪景色がどこまでも広がっていた。バスを降りたらものすごい寒さ、みんなは急いで会館に逃げ込んでいた。
 会館内でのコンサート、荷物の整理をして、温泉で体を休めた後、スケジュールに沿ってリハーサル、コンサート用の機材は必要なものだけ、最小にしていた。でもやっと機材の仕込み、調整を終えて、何とか18時からの「ミニコンサート」に間に合わせることができた。
 仙台の新聞社が例会の練習風景を取材にきて、朝刊に写真入りで大きく載っていた。反響は、結構仙台でも大きかったようだが、取組主体としては大々的に取り組んだものではないので、復興支援といっても観客は、会館内の従業員と当日泊まりに来ていた人々だけであった。私は、復興支援ということで、コンサートのために新しい曲を用意して行った。事前に何回も練習を重ねていた。
「呼びかけようふるさとへ、つなぎ合おう未来へ」というタイトルの6曲構成の中に、この創作曲「震災・栗原・復興音頭」があった。(栗原は、栗駒を含めたこの地域一帯の名前)
 全ての演奏が終わっても、さらにアンコールが出るほど盛り上がっていた。みんな喜んでくれたし、気持ちが伝わったと眼頭を熱くしながら語ってくれた。歌い手のみんなも感動し、本当に来てよかったと話していた。「ツアー」を企画し、台本構成から作詞、作曲、音楽指導、合唱指導、シンセサイザ-での伴奏まで担当した私も、本当に取り組んでよかったと思った。
 コンサートの後の、本命の「打ち上げ」は大きく盛り上がったことは言うまでもないことである。みんな久々に本音で語り、カラオケも歌い、心から楽しんだといっていた。
 私も心から「温泉ツアー」を企画して本当に良かったと思った。
また、特筆すべきことは、夕食の料理が素晴らしかったこと、朝食のお膳も本当に美味しかったことである。
 米どころ、宮城に住んでいるみんなは、美味しいご飯の味も知っているはずなのに、今まで食べたことがない位美味しい、私も本当に美味しいと心からそう思った。栗原地域のコメは、宮城県内でもトップクラスに美味しいことを後で聞かされ納得した。お料理も、本格派の料理人の味であった。これが泊まりで、1泊8500円程度であった。こんなに料理がよくて温泉がよくて、みんな心から満足している様子であった
 次の日も午前中は、音楽のレッスンや研修を積んで、また美味しい昼ご飯を食べてから帰途についた。
往復の貸し切りバス代込みの値段で、1泊8500円であった。栗原復興支援するなら一度でいいから、この温泉宿「ハイルザーム」に来てみることだ。
私はその時、きっとまた来てみたいと心に誓っていた。


  震災・栗原・復興音頭

1 栗駒山から      栗原平野
      緑、緑色づく     地平線     (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
      いで湯の宿の     賑わいに              
      震災乗り越え     よみがえる   (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
      しあわせ花咲く    しあわせ花咲く
      栗駒・栗原に     春が来る

2 夏の夜空に      大きく咲いた
  丸い、丸い心の    花の宴     (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
  夏の祭りの      大花火
  浴衣姿で       盆踊り     (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
  しあわせ太鼓だ    しあわせ太鼓だ
  栗駒・栗原に     夏が来る 

3 黄金稲穂の      地平線                  
  こうべ、こうべ垂れて おじぎする   (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
  豊かな実りの     秋祭り      
  出会った友の     懐かしさ    (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
  しあわせ祭りだ    しあわせ祭りだ
  栗駒・栗原に     秋が来る

4 木枯らし舞い散る   いで湯宿
  しみる、しみるいで湯よありがとう   (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
  震災復興と      しあわせを        
  願うみんなの      心意気     (ヨイショ,ソーレ, ソレ, ソレ)
  しあわせ温泉     しあわせ温泉
  栗駒・栗原に   冬が来る 
(Refrain)
しあわせ栗駒   しあわせ栗原
  ふるさとの町     よみがえる

・震災栗原がよみがえった!全国の人々を感動させる大きなニュースがと飛び込んできた。
・ここまで来るのにどれほどの困難と人々のたゆまぬ努力あったことだろう。
・昔から愛されたいで湯が復活した。これまでがんばってきた地域の皆さん、本当にありがとう!そしてご苦労様!震災・栗原の復興をたたえて、震災・栗原・復興音頭を創りました。地域の盆踊りなどでひろめて下さい。振り付けは、踊りやすい簡単な振り付けで、地域みんなで踊ってほしいものです。CD製作のためのレコ-ディング歌い手を募集(男女各1名)歌の経歴、年齢は問いません。やる気のある人、多数の場合はオーディションで選抜