久しぶりに美容室に行ってきた。

教師時代は、見た目に気を遣うこともなかった。


教師を辞め、4月から美容室を利用している。

見た目を気にするようになったからではない。


教師を辞めるタイミングで、同級生(男友達)が経営している美容室を知ったからだ。


同級生に髪を切ってもらうのは、なかなか照れる。

今回で2度目の来店だった。

30年近く会っていないので、はじめはお互い、敬語で会話していてぎこちなくなってしまった。


今回は、他のお客さんもいなかったので昔話で盛り上がった。


いつも言われることがある。半分ネタになっている。

「警察にならなかったの?」

これは、他の同級生からも言われる。

小学校の同級生の間では有名なネタだ。


どういうことかと言うと、私は子どものころ警察官に憧れていた。正義の味方になりたかった。将来は警察になると友達に言っていたのだろう。


昔から、正義感は強い方だった。困っている人がいたら、放っておけないのだ。

小学生の時、何度も教師に要望を出した。それは、クラスメイトを救うためだった。

しかし、当時の担任からは、うるさい子どもだと思われたに違いない。


まさか、自分が教師になるとは。



教師を目指したのは、人助けのためだ。

警察には、本気でなるつもりだった。医療系に憧れたこともあった。


しかし、教師を選んだ。しかも、公立。義務教育。

高校教師の免許ももっている。高校は私には、あまり魅力的ではない。


警察や医療の道に進まなかったのは、限定的な人との関わりが嫌だったからだ。


公立の義務教育は、多くの人が通る道だ。

経済的にも学力的にも偏りのない、さまざまな人の助けになりたかったのだ。


20年続けた教師を辞めた。正義は貫いたつもりだ。


旧友のおかげで、自分の起源を思い出した。

やる気をもらった。


私がやりたいことは、人助けだ。それにしか興味がない。


仕事が何であれ、本質は変わらない。


困っている人を助けたい。