先日、心療内科に通い投薬治療を受けながら当所に来所されている方の医師から診療情報提供書を頂けませんかと依頼がありました。

 

当所の上道友貴が診療情報提供書を作ったのですが、捺印もないただの手紙を書いて渡してしまいました。

診療情報提供書の書き方や他所への紹介状の書き方などを教えていなかった私の責任であります。

社判捺印もないただの手紙を封筒に入れて渡してしまうという、相手先である医師に大変失礼な書面を提出してしまったことに、心から深く反省とお詫びを申し上げます。大変申し訳ございませんでした。

 

上道は、臨床経験が6か月目で臨床初心者である以外に、私がこのような医療との連帯時の書面作成をまだ教えていなかったことから今回の不手際が発生致しました。

 

上道と同じように、医療現場との連帯をしたことがないカウンセラー・心理士の方にとって少しでも役に立ち、医師との連帯が取れればと考え、診療情報提供書の書き方を今回、ご紹介したいと思います。

 

まず、基本的な常識であろうと思われるかと思いますが、今回の上道の例に沿って優しく手順・注意点についてもご説明させて頂きます。

 

1.医院・医師へのあいさつ文を作る
※文書として当たり前のことですが、相手方にあいさつ文を添えることは社会常識です。まずは、あいさつ文及び、自身について相手方に説明しましょう。(連絡方法と連絡先も必ず記載)

2.クライアントの初段階の申込内容の記載及びクライアント名(当事者の記録)

3.インテーク面接内容とクライアントの抱える問題と根本的な原因、クライアントの主訴内容と整合性についての明記

4.クライアントの精神状態の分析と傾向の明記

5.クライアントへの心理療法の内容、施術前の状態の説明

6.行った心理療法(施術後)の状態と説明、クライアントの言動記録

7.カウンセラー・心理士としての分析の報告

8.クライアントの現在の意識と安定度、推移率、回帰率(認知範囲と時間含む)の分析報告
9.今後の心理療法の内容と推測される推移及び完治までの期間
10.クライアント名に”●●さん”ではなく”●●様”と書きましょう。友達への手紙ではなく対企業ですので様なのです。
 

※中央に診療情報提供書、左に医院・医師名、右に社名・作成者名を記載(社判捺印・担当者捺印・管理責任者捺印)←2通作り、割印し、一通をクライアントに渡す、医療現場側には各書面を白紙で一枚添付し包む。(必ず封をし社印を捺印、表には診療情報提供書と記載し社名を左下に記入)

 

上記が、医療現場に出す、1回目の診療情報提供書となります。

2回目以降に出す場合は、心理療法の内容と効果測定、第一回から現在までの推移平均とクライアントの思考記録も添えて提出します。

 

その他、裁判所に提出する場合は、必ず、裁判所文書の基本に沿って書面を作成してください。

「、」→「,」だったり、「とき:その場」を指します、「時:瞬間」を指します。

心理療法目的、心理療法の経過や回復度、認知の変動表、各心理療法の説明書なども添付します。

また、添付資料は甲1号証、乙1号証など、基本を守って下さい。そして、裁判所用と相手方用の二通を準備してください。

必ず「正本」「副本」に分けて朱色で記載。相手方に代理人がいる場合は、代理人事務所に最低10日前には提出してください。

※10日前に提出するのは、相手方が準備書面で質問してくる可能性があるから(配慮)です。