仙台市に来た当初のころ、
名取市に「ユリアゲ」という場所があることは知っていました。
その当時勤めていた会社に、
ユリアゲ(というところ)に住んでいる、と話していた後輩がいたからです。
そのうち、このユリアゲ地区に、
あるキャリアの携帯の基地局を建設することになり、
「お前、ユリアゲ住んでるんだろ?」
「じゃあ、この地区担当しろよ」
と、いうわけで、その当時、
まだ通信業界では、素人同然だったその後輩と、
設置場所の交渉や調査に、
指導がてら、何度も、このユリアゲに足を運びました。
「閖上」という地名漢字を知ったのは、それがきっかけでした。
なんでも、この「閖」という漢字は、江戸時代に伊達藩主の作った造語だとか。
えらく感動してしまって、それから大好きになった場所です。
数年前、今の自宅に引っ越してからは、
夏になると、毎年、家族で、海水浴(閖上浜)や、花火大会(名取夏まつり)で訪れる、
我が家にとっては、とても馴染みの深いところです。
閖上の観光スポット紹介 (もちろん震災前の話です)
http://www.city.natori.miyagi.jp/natori100/map03
なとり百選HPより
ところで、この閖上には、
日和山という、小高い丘のような山?があって、
日和山富士主姫神社という神社があったらしいです。
神社は、津波でさらわれてしまったようですが、
震災後、この山の上に、犠牲者の供養塔が立って、
とても有名なスポットになりました。
テレビで、何回も紹介されてましたね。
いつも良く行っているところなのに、
こんなとこあったっけ?と、ずっと不思議に思っていたんですが、
グーグルマップで、ストリートビューを見ていて、ようやく思い出しました。
震災前なら、見落としていたとしても、全然不思議ではない、ほんとにちっちゃな丘です。
昨日、たまたま近くを通りましたので、少し立ち寄りました。
震災前、階段には、鳥居や、手すりもあって、
斜面には、鬱蒼と木も生い茂っていたのです。
時間があれば、皆様もぜひグーグル(マップ)ストリートビュー でご覧ください。
(住所 : 宮城県名取市閖上4丁目18付近 日和山富士主姫神社)
震災前の日常風景を、こうして見ていると、
現状を知る私にとっては、
見ているだけで、
とても辛く、切ない気持ちになってきます。
ところで、この日和山ですが、
現地に行ってみると、
震災後、急にクローズアップされた理由が良くわかります。
周りにたくさんあった住宅が、すべて流されて、
丘だけがぽつんと残っているのが、遠くからはっきりとわかります。
そんなに大した高さ(標高6mくらいだそう)じゃないのに、、。
丘の上は、およそ20m半径くらいの平地がありました。
ここに神社が建っていたようですが、、。