この日は早池峰山へ。だいたいは平日山歩きの私ですが、この山は平日だと登山口まで片道40分の車道歩きが必要、それに登山者が多くないので心細いし…
天気予報とにらめっこして選んだ土曜日、青空を引き当てました!
登山口からしばらくは森の中を歩きます。まず登場はギンリョウソウ(銀竜草)。
別名「カラコンいれた目玉おやじ」©ミキティ(笑)
樹林帯を抜けたところが一合目。ここから先は蛇紋岩の岩場続きです。
ストックをザックにしまい、両手も使って登ることにします。
蛇紋岩の山は、谷川岳や至仏山など限られた山しかありません。
そのため、早池峰山には固有種や、東北ではこの山だけ、なんて花が多いのです。
そんな花のひとつキンロバイ(金露梅)。
あちこちに咲くミヤマヤマブキショウマ(深山山吹升麻)は早池峰固有種。
チシマフウロ(千島風露)も、東北で咲く山は少ない。
次第に、登山道の周囲がお花畑になってきました。
蛇紋岩地の山でしか見られないカトウハコベ(加藤繁縷)もいっぱい。
五合目御金蔵に着きました。だいたい行程の1/2です。
お花畑も、花の種類が入れ替わりながらずっと続き、飽きることがありません。
ナンブトラノオ(南部虎の尾)は早池峰固有種。
五合目から傾斜は少しゆるくなりますが、まだまだ岩だらけの道が続きます。
早池峰山を代表する花といえばやはりこの花ですね。ハヤチネウスユキソウ(早池峰薄雪草)、この山に登らないかぎり、見ることのできない花です。
「薄雪」といいながら、積もった雪は深くてフワフワ。
花の形もすっきりとしていて、毎年、見るたびにため息の出る花です。
ハヤチネウスユキソウに、ピンクのミヤマシオガマ(深山塩釜)、薄紫のミヤマオダマキ(深山苧環)、黄色いミヤマキンバイ(深山金梅)にキバナノコマノツメ(黄花の駒の爪)、神さまが作った贅沢な寄せ植え!(^^)!
ナンブイヌナズナ(南部犬薺)を見るようになったら、そろそろ頂上も近い。
そして、最後の難関、早池峰名物の二段構えの鉄梯子が待ってます。
ちゃんとホールドしてれば大丈夫ですが、特に下りは緊張する瞬間です。
はしご場を過ぎて、台地上の湿原を抜ければ山頂です。
山頂台地は一面のお花畑。ここまでがんばってやってきた登山者は、写真を撮ったり、ご飯を食べたり、思い思いにこの絶景を楽しんでいます。
さあ下ります。途切れることなく登山者がやってきます。
この二日前に登った「静かすぎた」八甲田とはえらい違いですね。
蛇紋岩はとにかく滑りやすいのが難点。
少しでも斜めになった岩に足を置くと必ず滑るので、登り以上に神経を使いながら慎重に降りて、5時間半の山歩きを終えました。
翌日曜日、東北は梅雨入りしました。滑り込みセーフ(*^▽^*)
私が名前のわかる山の花で、この日咲いているのを見つけたのは31種でした。
イソツツジ、イワウメ、イワカガミ、カトウハコベ、キバナノコマノツメ、ギンリョウソウ、キンロバイ、コケモモ、コバイケイソウ、コミヤマハンショウヅル、コメバツガザクラ、ショウジョウバカマ、チシマフウロ、チングルマ、ツマトリソウ、ナンブイヌナズナ、ナンブトラノオ、ハクサンチドリ、ハヤチネウスユキソウ、ホソバイワベンケイ、マイヅルソウ、マルバシモツケ、ミツバオウレン、ミヤマアズマギク、ミヤマオダマキ、ミヤマカラマツ、ミヤマガラシ、ミヤマキンバイ、ミヤマシオガマ、ミヤマヤマブキショウマ、ムシトリスミレ
※この記事の写真は6/22に撮影したものです。
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(この稿おわり)